Facebookライブで話題にした件を深掘りしたいと思う。私はいくつか資格を取得している。主任介護支援専門員、社会福祉士、ヘルパー2級、介護福祉士、社会福祉主事任用資格、福祉住環境コーディネーター2級,、マスターケアストレスカウンセラー。今仕事をする上で使っているのは主任介護支援専門員の資格のみだ。この資格がなければ、ひとりケアマネでの事業運営は基本的に現在できない。

なので主任介護支援専門員以外の資格は、今の私には必要ない資格となる。介護の仕事につくために、120,000円ほど支払い、3ヶ月ほど週2回スクールに通い、ヘルパー2級の資格を取得したのが始まりだ。取得して老人ホームに介護職員として勤務。

今は要件が変わってしまったが、介護職として3年間の実務経験で介護福祉士国家試験を受験可能となる。受験し合格。介護福祉士の資格取得。その後、介護職として介護の実務経験トータル5年で、介護福祉士の資格を取得していれば、介護支援専門員の受験が可能。2度目の試験でやっと合格。ケアマネとして組織の一員として働く。

社会福祉士の資格が欲しくなった。今でこそ、地域包括支援センターに社会福祉士を配置するようになった。社会福祉士の資格を取得し、社会福祉士会に所属し、所定の研修を受けることで、成年後見人として働くことができる。何年か前までは名称独占の資格で特に持っていても、この仕事は社会福祉士でなければできないというものはなかったのだが、取得していることである程度有効な資格となってきた。

けれども私には今のところ必要な資格ではない。成年後見人にも、地域包括支援センターにも魅力を感じていないからだ。親が私に大学卒業を強く望んでいたため、大学卒業資格をとるついでに受験要件を満たす社会福祉士の資格取得を目指した。通信制の大学を卒業し、2度目の受験で社会福祉士を取得。大学卒業と同時に、単位を取得していたため、社会福祉主事任用資格を取得。大学卒業に執着し、多くのお金を費やした。その効果は全くと言っていいほど感じられない。

ケアマネで5年間実務を行うと、主任介護支援専門員の研修を受けることで主任介護支援専門員となれる。ひとりケアマネで独立するためには主任介護支援専門員でなければならないという条件が何年か前に発生した。実務経験5年経過後に所定の研修を受けて主任介護支援専門員となる。

ケアマネは住宅改修にかかわる。なので住環境にかかわる資格は持っておいたほうがいいと思い、福祉住環境コーディネーター2級の資格を商工会議所の試験を受け取得。けれどもこれも取得していなくても問題ない資格だ。

多くの資格を取得して思うことは、資格取得が目的となってしまい、資格を取得してからの自分がイメージできていなかったということだ。だから主任介護支援専門員以外は今現在全く使っていない資格だ。資格取得のために受験勉強や通信教育を受けるなど、がんばっているときは楽しい。がんばりが資格というかたちに変わる。目に見えるもの、他者から評価されるものに変わる。それを得ることで達成感がうまれる。資格取得のために勉強することで知識も増える。

けれども私は、多くの資格を取得して思ったことがある。現在利用していない主任介護支援専門員以外の資格取得に要した時間や費用を、自分が本当に行いたい仕事、本当にしたいことを探す時間や費やす費用にしていたら、もっと豊かな人生になっていたかもしれないということだ。資格取得というかたちで自己満足や他者からの承認を満たすのではなく、自分自身が本当に望むものや事にその時間と費用を費やしていたら、本当の自己満足が得られていたのではないかと思う。

先日認定心理士という資格が、実務経験とオンライン研修のみで受験資格が得られる最後のチャンスがあった。この機会を逃せば、学校に通いより多くの時間と費用が必要となる。受験するか迷った。資格取得に人生を費やしてきた私としては、喉から手が出るほどほしい資格だった。国家資格だ。

けれどもやめた。その国家資格をとってから、その資格を活かした自分の働き方が見えてこなかったからだ。その資格を活かし、精神科病院等の組織に入ることは考えられない。組織の一員が嫌でひとりになった人間だ。その資格を活かして、独自にお客を集め、カウンセリング等で稼ぐか。それをするなら、資格にお客は寄ってこない。カウンセリングをする者の人柄にお客は寄ってくると思う。現に民間のマスターケアストレスカウンセラーの資格を取得しているが、それは全く使えていない。受験勉強で30時間ほどと何回か試験会場に通い試験をうけるために20時間ほどかかった。費用は会場までの高速利用料金等を含めて計60,000円ほどかかった。カウンセリングに関する知識は確かに増えた。けれどもこれも今のところは収入には結びついていない資格だ。