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ドラマ『ソロ活女子のすすめ3』を観て、商標を調べた話

3年連続で放送された『ソロ活』シリーズ

 ひと昔前まで、ひとりでどこかへ行くことはネガティブなイメージがありました。
 しかし近年は、「誰にも邪魔されずに好きなことに夢中になれる」として、ひとりで娯楽を楽しむことが注目されています。
 きっかけは、テレビドラマ『ソロ活女子のすすめ』と言われています。

 2021年から3年連続で、1クールずつ放送されました。
 会社員の五月女恵(江口のりこさん)が、仕事後の時間や休日を使って、ひとりで娯楽を楽しむ、一話完結のドラマです。
 冷静ながら時々熱い恵のナレーション、緩い雰囲気を醸し出すBGMやカメラワーク、先々で出会う人達との語らいなどが、とても魅力的です。

やってみたい、と思ったソロ活

 シーズン3の全12話で、たくさんのソロ活が登場しました。
 私がやってみたいと思ったのは、ソロボードゲーム、ソロミュージアム、ソロ爆破&破壊です。

 ソロボードゲームは、ひとり用のボードゲームをプレイすることです。
 ボードゲームカフェへ行くと、対戦相手がいなくてもできるゲームが多くあります。劇中で出て来た、ジェンガの棒を円柱にしたようなゲームは、難しそうです。
 ひとりで来た人同士でプレイすることも、可能です。
 
 ソロミュージアムは、ひとりで博物館を巡ることです。
 上野の国立博物館は、日本史の教科書に載っていそうな重要文化財が展示されています。
 じっくり観ていると一日かかりそうなほど、充実しています。

 ソロ爆破は、特撮もの爆破シーンを一般人が体験できるイベントに、ひとりで参加することです。
 ソロ破壊は、ものを壊すことができる娯楽施設に、ひとりで行くことです。
 特に後者では、陶器を投げたり電化製品を割ったりするうちに、怒りや野生を解き放つことができます。

ソロ活関係の登録商標はある?

 ソロ活関係の登録商標には、どんなものがあるのでしょうか。
 最も古いと思われる登録商標は、「SOLO・KARAOKE\ソロオケ」という商標です(商標登録第5553474号)。
 2012年に、「ジャンカラ」でおなじみ東愛産業株式会社が、サービス「カラオケルームの提供」について出願したものです。
 ひとりカラオケがまだ珍しかった時代に、先見の明を感じます。 

 また、2014年には株式会社レッツエンジョイ東京が、「ソロ活」を商標登録出願しています(商標登録第5706624号)。
 幅広いサービスが指定されています。
 もっとも、「ソロ活」は多くの人に使われて、誰のブランドかが分かりにくくなっています(識別力の低下)。
 商標権の行使は難しいと考えられます。

 2010年代後半以降、ソロ活関係の登録商標は増加していきます。
 例えば、2020年に商標登録出願された「SoloTENT\ソロテント」(商標登録第6295471号)。
 この商標は、指定商品が「ひとり用のサイズのテント」となっています。
 出願段階では単なる「テント」でした。
 しかし、品質誤認を生ずる旨の拒絶理由通知を受けて、「ひとり用のサイズのテント」に補正しました。
 指定商品の表現にも、ソロ活らしさがにじみ出ていますね。

まとめ

 「ソロ活」の可能性は、これからも広がりそうです。

 なお、私の祖母は生前、ひとりでデパートを見て歩いたり、ひとりでバスツアーに参加したりと、おひとりさまを楽しんでいたそうです。
 半世紀早い、「ソロ活女子」だったのかもしれません。

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