毒をくれ
ドロドロとした小説が読みたくなったので「湊かなえ」の告白を選んだ。今回は「大きい活字シリーズ」で初めて読んで見ることにした。字が大きいので早く読める。告白は愛娘を学内で殺された教師の一人語りからはじまる。ここまでが第一章。
二章以降は教師の残した負の連鎖が教室に広がり、ウィルスの様に蔓延していく。教室では生徒どうしの醜い争いが起こる。章を進めるごとに、語り手が友人、犯人、犯人の家族と交代し事件の全容が明らかになっていく。
告白の小説は読み進めていくうちに、どんどんと落ちていく感じがたまらない。読み終えた後に嫌な後味の悪さが残る。春の穏やかな気分を、ころしてくれる一冊だ。
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