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皇帝くん

 うちの同居人の皇帝ペンギンはとても気がきく。私が朝起きるとちゃんと一人で起きれて偉いと褒めてくれる。布団を畳むとすかさず、偉いと言ってくれる。歯を磨くと、しっかり磨いて偉いとまた褒めてくれる。

私が仕事に行く準備をすると皇帝ペンギンは自分の部屋に戻る。朝ごはんの時間なのだ。ごはんに夢中でいってらっしゃいも言ってくれない。つれない。彼は毎日規則正しい暮らしをしている。

今日は雪がとても降っていた。雪なのに電車に乗って偉いと褒めてもらえるかもしれない。私の帰り道の足どりは、下校する生徒のように軽い。

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