N「この世は老いも若きも男も女も

ココロの淋しい人ばかり。

そんな皆様のココロのスキマを、お埋めします。

いいえ、お金は一銭も頂きません。

お客様が満足されたら

それが何よりの報酬で御座います。

さて、今日のお客様は・・・」

T「たのもしい顔」

○繁華街（外）

会社の部下や周囲の人間に、甘えたくなる顔と騒がれる頼母 雄介（41）

○バー（中）

部下に付き合い酒を飲む頼母。

ストレートの酒を一気に飲み干し店を出ようとする。

帰ろうとするが、部下に引き止める。

頼母店を出る。

近くの席にいる喪黒福造わらう。

○繁華街（道路）

酔いがまわり気持ち悪くなる頼母。

喪黒福造に呼び止められる。

嘔吐する頼母。

気持ち悪くなり、喪黒福造に抱えられ何処かへ連れて行かれる。

○噴水広場

頼母を介抱する喪黒福造。

○回想

家族、友人、教師、会社の部下に頼られる日々を過ごす頼母。

○再び、噴水広場

喪黒福造に頼られるのは相当なプレッシャーだと話す、頼母。

喪黒福造「あなたに甘えられる人を紹介しましょう」

家に帰る頼母。

○頼母家（朝）

母親に褒められ、子供に休みの日は遊びに行こうと言われる頼母。

頼母、家を出ようとすると頼母嫁にポケットに喪黒福造の名刺が入っていたと聞かされるが、捨ててくれと頼む頼母。

○会社（机）

頼母あてに喪黒福造から電話。

○会社（応接室）

喪黒福造が訪ねて来るが頼母追い返す。福造、名刺を置いて帰る。

○会社（机）

電話で頼母嫁や部下に次々と頼られ、怒る頼母。

○バー（中）

女の部下と二人で飲み、甘えられるが「俺に寄っかかるな」と頼母激怒し、バーを出る。

○繁華街（外）

頼母「俺だって寄っかかりたいんだよ」

喪黒福造の名刺が落ちる。

名刺の裏に、頼れる相手の連絡先が書いてある。

何処かへ向かう頼母。

○アパート（外観）

アパートの前に喪黒福造待ち構えている。

喪黒福造「素晴らしい女神を紹介しますよ。」

人差し指で頼母を指差す喪黒福造。

「ドーン」

ショックを受ける頼母。

○アパート（中）

ドアを開けると、観音様のような女がいる。

女に寄りかかる頼母。

○タクシー（中）

喪黒福造、頼母の嫁と子供を頼母の元に案内する。

○アパート（外）

恐る恐る入る、頼母嫁。

○アパート（中）

裸で見知らぬ女に抱きかかえられている頼母。

○アパート（外）

喪黒福造去る。

喪黒福造「ホッホッホッホ！！！！！！！」