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米国Amazon倉庫で働いてみた感想。ノンスキル体力無限人間におすすめしたい!

米国版アマゾンで1年半ほど働いておりました。正直言っちゃえば、頭はほぼ使わないので楽だけど体を酷使するので激務といえば激務。

そこで今回はアメリカの密林倉庫の労働状況やちょっとしたシステム紹介します。

アマゾン倉庫って皆さんはどんなイメージをお持ちでしょうか?

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ブラック?忙しい?キツイ?拘束?残業?

なんというかメディアが作り出してる部分もあると思うのですが、ぶっちゃけ僕からしたら、そんなに思ってる程悪くないです。

フルタイムで働くのであれば、そこそこの保険や401Kやバケーションタイムなどの好条件も揃っており、スタートは$15(時給2000円超え/2022年6月現在)からなので、本当に英語苦手なノンスキルな方でも体力さえされば簡単な仕事です。

むしろ倉庫界の仕事の中ではノースキルでもちゃんとトレーニングも充実しててむしろいいんじゃないか?と個人的には思います。

正直、僕はアメリカに来てなんのスキルもなく、アメリカのスーパーでバイトした経験くらいしかないのでとても救われました。

体を鍛えたいそこのノンスキルの移民こそ働いてみるべし!場所と僕は思います。

とはいえ、キツいものはキツいです。ですが、日本で中高大生の時にガチで部活やってた人達なら先輩の理不尽な襲撃やコーチからの謎の無限トレーニングを思い出したらなんてことなかったのです。

Amazon倉庫にも種類がいくつかある

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Amazon倉庫と一括りにしたいのですが、いくつかこのAmazon倉庫にも種類があり役目がそれぞれ違いますので、僕のわかる程度に紹介していきます。

こんなにあるので僕の知人達も働いてる、FC、DSの倉庫だけ紹介します。それ以外は僕にも全くわかりません。

FC フルフィルメントセンター

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ここがアマゾン倉庫の中でも一番大きい倉庫に当たり、オーダーが入ったら真っ先にピッキングする人、パッキングする人、配送地域ごとに荷物をまとめてスキャンする人、各倉庫ごとに荷物をトラックに詰める人などなどいろんな人がいます。

Scanning, Problem Solve, Picker, Packer (Single, Flow), Truck Throw, Gaylord Dumper, Ship Dockなどなど色々な役割があるので、クロストレーニングという他の部署のトレーニングを受けて幅広く学べます。

またFCのロボットといえば、Kivaロボットなども有名かと思います。

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ロボットがロケーションの位置管理情報把握してくれたり、まとめてくれたりします。

こちらのFCでピックされたものが他の倉庫に配送され、もっと細かい各配送地域ごとに振り分けられます。基本的に大きい荷物はXL倉庫、ほとんどの荷物はDSに送られます。

DS デリバリーステーション

自分も働いていたのがこのDSという倉庫です。

 お客さんから注文が入ったら、物がFCにてピックされ、パックされて送られてきたものを各地域ごとに振り分けて配送する倉庫です。

FCから送られてきたら、スキャンしてラベルを貼り、各細かい地域ごとに割り振り、コンベアで流して同じ地域ごとに選別していきます。

そこから朝になるとアマゾンのバンがその荷物達をピックアップしにきて、配送されるという大まかな流れになっています。

Amazon倉庫の従業員にも階級がある!?

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一応、Amazon倉庫にも階級というものが存在しており、Tier1  - Tier5あたりまでの人たちが倉庫では働いております。

※これはデリバリーステーションの話なので、FCだともう少しロールはあります。

ティアって何?って思うかもしれないですが、ティアが上がれば問われてくる責任も重くなり、マネージメント層に回っていきます。

基本的にこの黄色いベストを着た人たちは何かしら役割がある人という認識でもいいかもしれません。僕が働いていたDS(デリバリーステーション)での各階級を紹介します。

Learning Ambassador(Tier 1) トレーニングする人

Learning Ambassadorは他の普通のアソシエイトと同じ給料ながらも、新人研修を受け持ったり、マネージャーやシフトアシスタントなどとマネージメントサイドの管理したりもします。安全監査やレート監査などもします。各アソシエイトにアドバイスやみんなが働きやすい工夫などを提案したりもします。人が十分足りてる時は、普通の労働的な役職に飛ばされます。簡単にいうと、「みんなの模範」といったところでしょうか。

僕も謎にこのLeaning Ambassadorというロールを半年ほどしていました。拙い英語で新人研修をしながら、マネージメントサイドを少し担当します。

Shift Assistant, Process Assistant(Tier 3) マネージャーアシスタント

シフトアシスタントやプロセスアシスタントなどの役職がありますが、基本的にマネージャーのアシスタントをする仕事になります。シフト中の各役職の人員配置を組んだり、Six sigmaを使った計算、倉庫の問題点と改善点などを挙げたり、日々の監査レポートなどを中心にやっています。

AM(Tier 4)エリアマネージャー

エリアマネージャーも仕分けだけのマネージャーや、発送だけのマネージャーがいます。僕も正直何してるか具体的にはわからないですが、毎日問題点と改善点のデイリーレポートを記録したり、他の倉庫の昇級する人を面接したり、色々なことをやっている印象です。椅子に座って楽そうにしてるかと思いきや、数字関連のデイリーレポートに追われてる印象です。

安全性(Safety)、品質性(Quality)、生産性(Productivity)を高めることに重きを置いてます。

エリアマネージャーは同じ州や地域のエリマネージャーと連絡を取り合いキャンパスシップの手配をスムーズにしたりもしてます。

OPS Manager(Tier 5) オーピーエスマネージャーなどなど...

僕にも未知なところなのでわかりませんが、簡単にいえば倉庫全体のマネージャーのようなものです。

1日にどれくらい働くの?残業は?

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結論、4-12時間と様々です。

パートタイムだと4-5時間のシフトもあれば、フルタイムで10時間-12時間のシフトもあります。倉庫や時期によって募集している部類が変わりますが、働きやすいようにいろんな時間帯で募集されています。


僕が働いていたのは10時間 x 週4時間のフルタイムポジションでした。福利厚生も最低限ついており、残業代も週に40時間を超えると自動的に1.5倍の時給になります。

残業の多さは日本のほとんどの会社と比べるとそこまで多くないように感じます。

主な残業があるシーズンはプライムデーウィーク(1週間)とサンクスギビングデーからクリスマス明けの約1ヶ月間だけ、週50-60時間勤務になります。

それ以外は40時間基本勤務で、有給や無休休暇が簡単に取れるのでそれほど思っていたより悪くなかったです。

有給や休暇はどれくらいもらえるの?

働いてる年数などにもよりますが、主に僕が働いていたアマゾン倉庫では3つの休暇方法がありました。

PTO(Paid Time Off), UPT(Unpaid Time Off), Vacation Time Offの3つからなります。

PTOが48時間分、UPTが年間80時間分、バケーションが1年目で約50時間分だったと記憶しているので、2週間ちょい1年くらいでもお休みをもらえる環境になっています。

バケーションは働いた分だけ毎週貰えて、毎週1時間づつくらい蓄積されていき、使うときは前もって使う申請をする必要があります。

PTOやUPTはいつでも基本的に使うことができて、シフト中でも体調が悪くなったり、急用があって抜け出す時でも使うことができます。

肝心のアマゾン倉庫の給与はズバリ!?

気になる給料ですが、時給制なので働いた分だけ貰えて、働かなかったらあまりもらえません。

僕が働いていた場所だと$17.75/時だったので、1日10時間働くと$177.5もらえました。なので毎週$700くらいもらえる計算になります。(週払い)

その計算でいくと、毎月$2800(40万円ほど)2022年10月のレートで計算になります。

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とはいえ、ここから税金やリタイアメント、保険などを差し引くと手取りが2000ドルくらいになってしまうので悲しいですがそんなものです。

今のアメリカの物価高を考えると少し厳しいですが、パートナーと共働きなら暮らしていける給料となっています。

アマゾン倉庫はどれくらい肉体労働なのか?

倉庫や倉庫内でのポジションにもよりますが、基本めちゃくちゃ歩きます。倉庫内がとても広いので、1日に30000歩から40000歩は覚悟しましょう。

でも楽な役割やトレーニングをする日だけとかは10000万歩以内に収まったりもするので一概にはいえません。

DS(デリバリーステーション)の話をすると、FCからきた荷物を各地域ごとに荷物を仕分けします。

なので、トラックからの荷下ろし→ベルトコンベアに流す→各ベルトコンベアからピックし更に棚に分けていく→棚から取った荷物を更にバッグに分けていく→スキャンしバッグに入れていく→そのバッグを後ほど、各エリアのデリバーバンに荷積みしていくみたいなザックリとした流れです。

時々、ほんとに重い荷物を素早い時間でピックしたりも求められるのでそれを10時間やるにはそれなりの体力が必要になりますが、タダのジムだと思えばそれほど悪くはありませんでした!!

とはいえ、めちゃくちゃ過酷かといえば、そうでもないです。

結論:米アマゾン倉庫はノンスキル、体力付けたい方におすすめの仕事

初めてアメリカに引っ越ししてきて、働くビザがあるけど、言語に不安があったり、面接が不安だったりという方でもおすすめできるのがこのアマゾン倉庫の仕事ですかね。

福利厚生面でも、大学の奨学金を$5000ほど支払ってくれるプログラムや社内でのキャリアステップアッププログラムなども充実しているのでかなり良いです。

あとは女性の社員も多く肉体労働が不安という方でも体力ある方なら、そこまで心配する必要はありません。

またアメリカ国内での職歴という面でもアマゾン倉庫で働くことで補うことも可能です。長く働くのには向いている仕事ではないですが、僕みたいにノンスキルでなんとしてでも早く生計をたてたいという方にはおすすめします。


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