初めて謎を解いた日のこと

ハッキリ思い出せる。

2013年のリアル脱出ゲームTV、第二回目の放送だった。

テレビ番組なのに、視聴者が参加できて、しかもすごく難しい問題が出る番組があるらしい。そんな噂を聞いた。

どんなもんだろうと、最初は軽い気持ちで番組を見ていた。

第一問目の謎を解くと、4桁の数字が現れる。
第二問目の謎を解くと、警視庁の郵便番号が現れる。

そして、この2つの謎の答えを組み合わせると、それが電話番号になっていて、実際にそこに掛けることで答えがわかるという謎だった。

本当に、衝撃が走った。
そんなことに、自分で気づいて、わざわざ実際に電話をかけないと答えがわからないなんて!
テレビの向こうでは、電話をかけてくださいなんて指示はしていない。でも、そのことに自分で気付かなければならないのだ。

当然まったく解けなかったけど、解説されて、納得せざるを得なかった。
だって、電話番号は、数ケタの数字をハイフンで繋いだものということは知ってたし、電話をかけることは「×(かける)」という記号で示唆されていたのだから。


こんなに能動的に動かなければ味わえないエンターテイメントがあることを初めて思い知らされた。しかも、試されてるのは知識や体力ではない、誰しもに可能性がある、ひらめきなんだ。こじつけや、なぞなぞや、クイズや、ひっかけ問題ではない。解説されたら誰もが納得せざるを得ない論理性、一般性を持っている。

こんなにすごい仕組みが「謎」なのだと思い知らされた。

それ以来、僕はいまだに「謎」が好きで、あのときの衝撃を追いかけ続けています。

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