雪道でのレポート用テストドライブ、2018年スタイル

2018年の冬、久しぶりに複数回の雪道試乗レポートのオファーをいただきまして。あらためて時代のニーズ的に、自分なりに条件付けたのは「ESC(横滑り防止装置)はオンを基本にしよう」ということなのでした。

VSA、VDC、ASC、ESP……様々な呼び名のある横滑り防止装置。かつては、まさに”滑り止め”といった感じで動きを止めるような介入ぶりでしたから、クルマごとの性格を比べるにはESCをオフにして、シャシやパワトレの素性を見ることが求められていたかもしれません。しかし、ESCをオフにするというのは現代では考えづらく、オフ状態での挙動に関するニーズよりも、ESCの介入具合のほうが情報として重要だと思うわけです。

もちろんオフにしないと見えない(感じづらい)面があるのは否定しませんが、ある程度限られた時間内で感じるべき優先度を考えると、ESCの介入度合いや、介入したときのドライビングフィールのほうが重要だと思うわけです、2018年という時代に関して言うと。そもそも、いまのクルマで、最新のスタッドレスタイヤを履いている状態では、限界性能を見極めようとすることが危険な領域になっていますし。ちなみに、シャシ性能の優劣についていえば、同じタイヤを履いているという条件で、ESCの介入がどの段階で入ってくるかで判断できますので、わざわざオフにせずとも比較することは可能だったりします。

で、この冬にいくつかの国産メーカーの、いろいろなクルマに乗る機会があったわけですが、じつはESCの制御が体感できるポイントの違いというのはあまりなく、むしろ効き始めてから、どこまでドライバーに任せているかという部分でのキャラクターにメーカーや車種ごとの違いが明確に現れていたという印象。具体的にいうと、操舵センサーでカウンターステアを検知して、ある程度の適切なカウンターステアが当たっている状態であれば極端に出力を絞らずアクセル操作での姿勢コントロールを許容するメーカー・モデルがあるかと思えば、滑り始めを検知すると加速を制限して、クルマをしっかりと減速させるように制御するメーカー・モデルもあったりといった風。その中でも違いがあって、大きな方向性としては後者であっても、ESCの介入タイミングによってドライビングを縛る印象もあれば、いい按配の運転アシストとして機能している印象もあったり。また、姿勢が整ってからの再加速性みたいな部分でも違いは見出すことができるのでした。このあたり、電子制御といっても一定の値を決めてデジタル的に制御すればオッケーとはいかない、アナログ(人間)的な作り込みが違いを生んでいるようで、それもメーカーの思想やモデルごとの性格付けといった違いにつながっているのでありましょう。

あくまで性格付けでありますから、優劣をつけるポイントではありませんが、クルマの印象に対しては大きく影響している部分。そのあたりも含めて、インプレッション記事(の行間)を読んでいくのも、おもしろいのでは?



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