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般若と同じ時代を生きて。

刺さる。心に刺さりまくる。その言葉たちの熱量は半端じゃない。一人でも多くの人に聴いてほしい。その男、般若の言葉を。一人でも多くの人に知ってほしい。その男、般若の生きざまを。

私は1990年代に青春を過ごし、ヒップホップも流行の中でゆるく聴いてきた。だが彼のヒップホップは別格だ。彼のドキュメント映画
『その男、東京につき』のDVD/ブルーレイが8月6日(金)ついに発売する。

「ひとりでも多くの方に、音楽の楽しさ、魅力を感じていただきたい」「音楽により、お客さまの人生を豊かにするお手伝いをしたい」がコンセプトの山野楽器のnoteで般若を紹介できて本当に嬉しい。私の般若への熱い思いが伝えられるから。

ブルーレイ
https://www.yamano-music.co.jp/online/products/detail.php?product_id=3288366

DVD
https://www.yamano-music.co.jp/online/products/detail.php?product_id=3288365

私が般若を知ったのは、以前同じフロアにいた強烈なメタラーの影響だ。彼の部屋に遊びに行った3年前のある日、彼のメタルCDコレクション棚に『般若』のCDが数枚紛れて並んでいた事で、その存在を知った。
メタラーの彼がジャンルを超えて聴く般若って何者なんだ?凄い人?と気になり、般若の名前が脳裏に焼き付いていた。そんな時、テレビ朝日で夜中に放送していた日本全国のフリースタイルラップの猛者がラップバトルをする番組『フリースタイルダンジョン』で偶然、般若を初めて観た。

その番組で、ラップバトルのラスボスとして登場した般若。その画面を覆う圧倒的な般若の存在感。私は「この人は何かDNAレベルで別のアーティストと違うんじゃないか」と感じ、その時に発売していたベストアルバム『THE BEST ALBUM』をさっそく聴いてみた。

ベストアルバム『THE BEST ALBUM』
https://www.yamano-music.co.jp/online/products/detail.php?product_id=2432634

彼から放たれるその言葉たちは映像が浮き出てくるようだ。情景描写が卓越している。心に、そして胸に響く。あれよあれよいう間に私のヘビロテの1枚になっていた。(ちなみに「その男、東京につき」と「あの頃じゃねえ」の2曲は特にオススメ!)

般若はアルバムを通し、一貫して私たちに問いかけ続けている。
とにかく今を生きろ。いや生きてくれと。般若自身もいじめられっ子だった子供時代をリアルに歌っている。生まれつき強い人間なんていない。そしてこの苦しい今は決して永遠なんかじゃない。その言葉の粒子は細かく強い。般若と同世代の私に刺さるし、若い世代にも刺さる。それは根底に般若の大きな優しさがあるからだろう。

そして私も楽しみにしていた般若のドキュメンタリー映画『その男、東京につき』が2020年12月に劇場公開された。すっかり般若のファンだった私はヒューマントラストシネマ渋谷さんにチラシを送ってもらい置かせてもらった。


もちろん私もこの映画を観た。一言でいうとぶっ飛んだ。
いきなり最新アルバム『12發』(ジュウニハツ)の一曲目「INTRO」を放つ般若。世相、SNS社会を痛烈に批判し挑発しまくっている。そんな時代でも自分だけは見失うな。突き進むだけなんだ。と身を削りながら言葉を紡いている姿に私は泣いてしまった。その姿はアスリートのようであり、詩人のようでもある。そしてアーティストそのものだ。

映画は般若の貧しかった生いたちを赤裸々に告白している。やがて長渕剛に目覚め、そして仲間達と世に出るため、自分の存在証明をするためにヒップホップのスキルを磨き邁進していく般若の姿を見事に描いている。

ヒップホップというと、今だに良いイメージを持たない人が多いかもしれない。怖そうな感じがするし。私だってたぶん高校時代はまったく聴いていなかった。でもそんな先入観だけで般若を聴かないなんてもったいない。

最後にもう一度だけ言わせて欲しい。一人でも多くの人に『般若』を聴いてほしい。人生に本気で向かい合う男、『般若』の真実の言葉が聴けるはずだ。私の願いはただそれだけ。

(町井 達)

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