簡単に人を殺す風

こんにちは!
登山家コピーライターの松浦です。

ちょっと心配なニュースです。

『猛烈な台風21号は、マリアナ諸島を西へ進んでいて、その後、北へ進路をとる見込みだ。来週火曜日から水曜日頃には本州に接近、または上陸するおそれが出てきている。今後の情報には十分に注意したい。
猛烈な台風21号は、きょう1日(土)午前3時現在、マリアナ諸島を時速25キロで、西北西に進んでいる。中心気圧は915hPa、最大瞬間風速は75メートルとなっている。
今後、台風21号は、あまり勢力を落とすことはなく、非常に強い勢力で来週火曜日に日本に接近する見込みだ。台風の進路をあらわす予報円は、現在、火曜日から水曜日に九州から関東にかけてのいずれかを通る予想を示している。台風の中心が予報円に入る確率は70パーセントとなっていて、今後の予報を注意深く見ておく必要がある。』

今年は本当に台風が多く発生していますね・・

夏の暑さも異常ですし
本当に地球規模の大きな変動の前触れなのかもしれません。

夏の暑さといえば
先日、年配のH氏とこんな話をしました。

私「それにしても暑さが異常ですね。昔の夏はもっと過ごしやすかったような気がしますが・・・」

H氏「確かに朝は涼しかったね。子供には夏休みの宿題は朝の涼しい時間にやれって言ってたしね」

私「最近は朝から30度以上ありますからね。それに暑さで救急車で運ばれたりなんてことは滅多になかったような気がします。熱中症なんて言葉もなかったし」

H氏「先日、たまたま家で昔の日記を見つけて読んでみたら、真夏でも最高気温は32度くらいだったね」

私「!! 今は40度を越えようとしてますよね!?」

今では当たり前のように
会話に出てくる熱中症という言葉。

少なくとも20年以上前には
そんな言葉はなかったと思います。

20年前の暑さによる病気といえば、日射病。
それも身体の弱いお年寄りがかかってしまうもの。

周りで日射病になったという人を
聞いたことはありませんでした。

それが今では
グラウンドでサッカーをしていた子供たちが
集団で熱中症にかかり救急車で搬送
そのうち数名は死亡という・・・

昔だったら考えられないようなことが
起こってるのです。

そんな異常な暑さが
今年の頻繁に発生する台風に
なんら影響していないとはとても考えられません。

あなたは台風に対して
どんなイメージを持っていますか?

「イメージも何も猛烈な雨風の災害じゃないか!他に何がある!?」

もちろんその通り、災害です。猛烈な雨風です。

猛烈な雨は土砂災害や洪水、河川の氾濫を引き起こし
猛烈な風は多くのものを吹き飛ばし、転倒させます。

しかし、登山家である私は
台風で最も恐ろしいのは「猛烈な風」だと思っています。

ちょっと思い出してみてください。

あなたのこれまでの人生で
強風で風が浮いてしまったということがありましたか?

強風の中、傘をさしていて傘が壊れたり飛ばされたり
ということは多くの方が経験済みだと思います。

強風で身体のバランスを崩したり
歩きにくかったりということも
多くの方が経験していると思います。

ただ・・・

強風で身体ごと浮いてしまったという経験は
ほとんどの方が無いと思います。

平地でそこまでの強風が吹くことはほとんどありませんし
あるとすれば
今回のような猛烈な台風の中を歩くような時くらいです。

ところが
山では人を浮かせるような風は頻繁に吹いているのです。

もちろん、風が来そうだと分かれば
身構えることもできますし
真正面からの向かい風や
真後ろからの追い風ならば

よほどの強風でない限り
心配することはありません。

最も危険なのは
身体の横から突然吹き付けてくる風です。

横から突然吹いてくる風に対しては
人は身構えることができません。

そうなると
ビックリするほど簡単に
人の身体は浮いてしまうのです!!

「へー!風で身体が浮くのか!楽しそうでいいじゃないか」

果たしてそうでしょうか?

風は標高が高くなればなるほど
強くなる傾向にあります。

想像してみてください。

もしあなたが
切り立った崖の上を歩いているときに
横から突然吹き付けてくる風に
身体が浮かされたら・・・

登山事故の中でも
比較的多い死亡事故事例です。

山では
台風でもなんでもないただの強風でも
人は簡単に風に浮かされてしまう。

まして今回の猛烈の台風の中の風ともなれば
山でなくとも、一体どんなことになってしまうのか・・・

風で浮いてしまった身体は
いかなるコントロールも失ってしまう・・
まさに「なされるがまま」です。

もちろん雨にも注意すべきですが
風にも十分注意して
今回の台風を乗り切りたいと思います!

自然に対しては人はあまりにも無力!
対策をしっかりと講じて
今回の台風を乗り切りましょう。

ではまた!

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