(68) 攻撃の基本は前に出ること(広角)⚽️🏓 : 足がつったらメシを食おう(死後硬直とエネルギー不足🏃 30 kmの壁)(カロリーメイト約20本分の蓄え)

卓球における攻撃の基本は「前に出ること」と考えられます。

サッカーもそうですが、
ゴール正面に近づくほど、シュートの角度は広くとれるようになり、
ゴールから遠ざかるほど、シュートを打てる角度は狭くなります。

正面では、ゴールに近づくほど、角度が広くなる = キーパーは守りにくい
サイドでは、ゴールに近づくほど、角度がなくなる = キーパーは守りやすい
https://youtu.be/xO-JHI_D8Ac?si=6gVu1Y3_DZTEkjzf&t=309
前にちょっとでも踏み込んだ方が、角度が広く取れるし、相手の反応時間も奪える

キーパーや、相手のラケットに、
ボールを弾き返されないためには、
広い角度で打ち分けられる方が有利と言えます。

前に出て打てば、相手が反応できる時間も短くなりますし、
左右の角度だけでなく、卓球の場合は打点も高くできます
(上下の角度も広くできる)。

もちろん、前に出るということは、
攻撃側のミスも出やすくなるということなので、

 リスクを取って、前に踏み込んで攻めるか、
 後ろにちょっと引いて、確実に入れにいくか、

という選択が、卓球では大事になってくるように思います。

(その選択がスタイル化しているのが、前陣速攻や後陣カットとも言えるし、
 水谷選手のような、中〜後陣の粘り強い守備も代表例🏓)


張本選手の前陣バックハンド

前陣の丹羽vs中後陣の水谷

日本1位 vs 世界1位



たとえドライブで攻めているように見えても、
それが微妙に後ろに下がりながらのドライブだったり、
中陣から打っているだけならば、ブロックやカウンターの餌食になりやすい。

台から下がったときにはスピードボールを打つよりも、
回転をしっかりかけて、ミドルかバックのコースをついて
ブロックやカウンターのオーバーミスを誘う方が
いい戦い方と思われる。

何も考えずにラケットを振ると、練習どおり、相手が構えているところに行きがちなので、
ちょっとだけ軌道を横にずらす(相手のミドルに少し寄せる)意識が大事と思う。



野村監督のID野球(皆がざっくり言ってるところを、突きつめて考える)
        (卓球のカウントにも応用できそう)

まず、ありうるボールカウント(全12種類)と、その有利不利を、全て検討しておく。
どのカウント状況が、有利なのかを検討し終えたら、
今度は、有利な状況にもちこむ方法が何種類あるのかを考える。
状況ごとに、有利不利があり、自分や相手の心理も変わる。







2023アジア大会  男子シングル準々決勝

終盤に足がつってしまった張本選手
(実況解説では足がつったのだろうと言っていたし、
 映像でもそのように見えたが、
 各種記事では足を痛めたという表現をしている。)

張本は早いタイミングで広角に攻め、チャンに強打を打たせない。
第3ゲームは7-1から7-6まで猛追されるが、チキータも決めて11-8と奪う。
だが4ゲーム目は攻められる展開になり9-11で落とす。

第5ゲーム序盤は張本はブロックから連続得点してリードするが、
終盤でフォア強打を連発したチャンに並ばれ10-10に。
さらに15-15の場面で張本がメディカルタイムアウトを取り、
試合に戻るが17-19で接戦を落とす。

その後も何度も屈伸をして脚を気にする張本は、6ゲーム目は力なく4-11で落とす。 それでも最終第7ゲームはプレーを続行し、極力足を動かさずにブロック・ツッツキ主体で対抗。一時5-3とリードするも、チャンにコースを突かれ8-11と逆転で落として敗れた。

終盤は足が満足に動かなくなった張本は、
2010年広州大会での水谷隼以来の同種目のメダルを逃した。

<アジア競技大会 男子シングルス準々決勝>
張本智和 3-4 チャン・ウジン(韓国)
11-8 / 12-10 / 11-8 / 9-11 / 17-19 / 4-11 / 8-11 テレビ東京卓球NE

https://news.yahoo.co.jp/articles/98d24dfd98602f1b37d75e0d867ef5af3eb4e965


10分間のメディカルタイム中に、マッサージだけでなく、
張本選手はメシを食ったのかが気になる。
(ウイダーゼリーとか、カロリーメイトとか)

足が攣る原因のひとつに、ガス欠(エネルギー切れ)が考えられます。

人間がメシを食い、呼吸をするのはATPを沢山作りたいからなのですが、
体内のエネルギー通貨とも呼ばれるATPが作れないと、
体の中の多くの化学反応が止まってしまいます。

筋肉が収縮するにはCaイオンが必要ですが、
筋肉を緩めるにはCaイオンを回収せねばなりません。

ATPが不足すると、Caイオンを十分回収できなくなるので、
筋肉が収縮しっぱなしになると考えられます(例:死後硬直)

(水分が不足しても、体内のイオン濃度が高まるので、攣りやすくなるのかも)
(エネルギー補給できないときは、せめて深呼吸すべし。
 酸欠で脳がすぐ死ぬのも、ATP不足が関係。
 ATPを大量につくるには酸素が必要。)


・常温では、死後硬直は死後約4時間で始まります。
・死後硬直は一時的な状態です。死後合計約8時間後、筋肉は再び弛緩します。
死後硬直の主な原因は、細胞のエネルギー分子であるATPの枯渇です。

死後、筋細胞の膜はカルシウムイオンに対してより透過性になります。
生きている筋細胞は、カルシウムイオンを細胞の外側に輸送するためにエネルギーを消費します。

筋肉は収縮状態から解放するためにATPを必要とします(これは、カルシウムを細胞から排出して繊維が互いにラッチを解除できるようにするために使用されます)。

大雑把に言うと、Caイオンが流入=筋収縮
Caイオンを排出=筋弛緩
Caイオンを排出するには、ATPが必要

「筋収縮カルシウム説」を世界に先駆けて唱えた江橋教授




ラグビーW杯のハーフタイムで
カメラが選手のいる部屋をちらっと映している時、
メシを食っている選手がいなさそうに見えますが、

前半の40分間で、あれだけエネルギーを使っているのだから、
エネルギー補給をしっかりしておかないと終盤にガス欠を起こすと考えられます。

卓球も7ゲーム制の長丁場では
水分補給だけではなく、エネルギー補給が必要になってくると思われます。
(手っ取り早いのはウイダーゼリーだろうか)

神経活動にはNaイオンも大きく関与しているわけので、
汗とともに抜けていく塩分NaClを補給することも大事です。

マラソンランナーを見習いましょう。

マラソンを走るときにエネルギー源として主に使われるのはグリコーゲン(糖)ですが、体内に貯蔵できるグリコーゲンの量には限りがあります。グリコーゲンを蓄える力を高めるためには、一時的な枯渇状態を経験しておくことが効果的と言われており、30km走や速いペースでのハーフマラソンは、グリコーゲンを枯渇状態に近づけるという意味では非常に有効なトレーニングです。 ・・・

負荷の高い練習では、走行中から筋肉のアミノ酸もエネルギーとして再利用されます。そこで、筋肉の材料となるアミノ酸も同時に摂取することで、フル稼働しているカラダをサポートすることができます。 30km走の際は、レース当日に持ち込む予定の補給食やサプリメントを用意できればベストです。本番で初めて試し、「自分の体質に合わなかった」ということにならないよう、補給食やサプリメントのシミュレーションも済ませておきましょう。

糖質がなくなると、タンパク質を分解してアミノ酸を使い出す。
飢餓状態では自分の筋肉を分解して食べていると言える。

マラソンで言われる「30kmの壁」とは、
「筋グリコーゲン」が減少し、脚が動かなくなる現象です。

人の体には、最大で約2000kcal分の糖質(グリコーゲン及びグルコース)を蓄えることができ、そのうち筋グリコーゲンとして約1500kcal、肝臓に約500kcalと言われています。  

マラソンでは約2500kcalから3000kcalが消費されます(体重などによる個人差有り)。 筋肉に蓄えることができるグリコーゲンのカロリーは多くても1500kcalですので、足りません。(糖質が肝臓から血中に放出される働きもありますがそれでも最大2000kcal程度)。  

フルマラソンにおいて30kmあたりまで到達すると、ちょうど筋グリコーゲンが少なくなってくるタイミングと合うと考えられます。  

筋グリコーゲンが減ってしまうと、筋収縮がスムーズに出来なくなるため、
30kmくらいまで到達すると脚が動かなくなる「30kmの壁」
と呼ばれるようになったと考えられます。

カロリーメイト1本は100kcal。
人体に蓄えられる糖質は「カロリーメイト 約20本(5箱分)」


食べ物は、人間の体にとって「異物」なので、
それを利用できる形に変えるために「消化・吸収・合成」が必要です。

その過程でエネルギーを消費するので、
食べすぎるとかえって疲れたり、ダルくなったりこともあります。

試合のハーフで、現状の疲れ具合ならば、
どれくらいの量を食べればちょうどいいのか、を把握できるのも
大事な能力だと思います。

糖質(炭水化物)は
炭素C、水素H、酸素O で出来ていますが、
人間は水素Hを利用して、ある意味、水力発電をしています。
(CとOはいらないので、CO2として吐き出しているイメージです。)

ミトコンドリアという発電所に、
ATPをつくるモーターがあって、
そのモーターを回すのに水素イオンH+ が必要になります。

呼吸できず酸素Oが不足すると(無酸素運動だと)、
ミトコンドリアへ水素イオンを受け渡せなくなり、
ATPを大量につくることができなくなります。

水素イオンは「プロトン」とも言います。
プロトンの濃度勾配を利用して、ATP合成酵素(モーター)を回しています。
https://en.wikipedia.org/wiki/ATP_synthase

1966年ミッチェルP.Mitchellは,

(1)呼吸鎖電子伝達反応が進行する際に,
H+が膜を横切って一方から他方へ定方向的に輸送され,

(2)その結果として生じるH+の偏在がATP合成のエネルギー源となる,

という2点を骨子とする化学浸透圧説chemiosmotic hypothesisを提唱した(図参照)。約10年に及ぶ論争を経てこの独創的な学説は承認され,ミッチェルは78年度のノーベル化学賞を受けた。

https://kotobank.jp/word/化学浸透圧説-762910

Details about how ATP is built up and broken down were unclear when Peter Mitchell presented his theory in 1961. It states that the basis for the process is a flow of electrons and hydrogen ions through membranes in the mitochondria of cells because of differences in electrical potential.


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