デジタルツインと気付きの境地

<デジタルツインと気付きの境地>

デジタルツイン。デジタル情報として計算機内で色々な人や物が再現されるようになる世界。現実世界の人や物はヴァーチャルの世界で再現される。

すると人は計算機内で可視化された人や物に出会うことになる。

物について言えばプライベートな自分に関する物が可視化されていることになる。そのプライベートな物にシミュレーションを施す事で、そのプライベートな物に何が起こるのかを予め予測できることになる。そして実行に移すと現実のプライベートな物にそれが実際に起こるのだ。

パブリックな物に対しては共用の仕方をシミュレーションする。それをヴァーチャルな世界で共有する事で、実際のリアルな物に対して共用の仕方を促すことになる。

ヴァーチャルの世界の人は前述したヴァーチャルのプライベートな物やパブリックな物に作用を及ぼして、ヴァーチャルでの複雑なシミュレーションを解決しようとする。ヴァーチャルな世界では、その複雑なシミュレーションを通してヴァーチャルな世界を最適化しようとする。

そしてそのヴァーチャルな世界を、現実世界のあなたがディスプレイを通して横で見ることになる。

するとこうなる。これらの事を延長して考えると、現実世界のあなたは、可視化された自分自身の姿、そうあなたの姿を見ることにもなるのだ。

頭や脳にセンサーが付く。すると、あなたがヴァーチャルな世界に可視化されるようになる。可視化されたあなたの姿がディスプレイの目の前にあり、その可視化されたあなたが何か行動しているのを目撃するようになるのだ。奇妙な世界である。しかしそれがデジタルツインの創り出す世界だ。

ヴァーチャルな世界ではどんなあなたが居てどんな事をするのだろうか。他の人に悪さはしまい。良い事をしていてくれ。素晴らしいことを行っていてくれ。是非そうあって欲しいと思う。

いずれにせよ現実世界のあなたは、あなた自身を客観的に見ることになる。そんな世界がディスプレイの目の前に開かれることになるのだ。アバターという言葉を覚えているだろうか。そのアバターがより現実味を帯びてヴァーチャルな世界で飛び回っているのだ。

あなた自身を客観的に見ることにより何が起こるのだろうか。ヴァーチャルのデジタル世界のあなたに何かが起こっている。そしてそれを現実世界のあなたが見ているのだ。

もしかしたら一種の悟りの世界が早く開けるのかもしれない。あなたが何をしているのかが目の前で分かるのだ。そして、あなたが何をしたいのかを客観的に見れるようになるのだ。しかも、その結果を予測できるようにもなるのだ。何か大事な事に気付くに違いない。

あ、そうか。これから私はこういうことをすればもっと状況を良くする事ができるのだ。こういう事をすれば他の人に良いことが施せるようになるのだ。というようなことにより早く気付くようになるのだ。一種の悟りであろうか。あなたの行動をより早く予測して客観視できるようになるのだ。気付きの境地、悟りの境地をいち早く開けるようになるに違いない。

そうであるなら是非良い事に活用したいものだ。より良い現実社会を実現するために使いたいものだ。色々な人がこの悟りにも似た気付きを活用できるようになって欲しい。幾人もの人がこの作用を協力しあって出していけば、きっとより良い現実が創り出せるであろう。

デジタルツインがそのような事を創り出せることを願ってこの筆を一旦置く事にする。

以上


おちゃ11