マガジンのカバー画像

歌と音楽について

49
俳優で歌手の山野靖博が、歌や音楽について考えて書いた記事をまとめてあります。無料です。
運営しているクリエイター

記事一覧

「いまここで」の秘密。

ミュージカル「GHOST」は最終地大阪にて、絶賛公演中でございます。 新歌舞伎座は舞台と客席…

ミュージカルの中で「日本語」を歌うために。

この気もちはなんだろう 目に見えないエネルギーの流れが 大地からあしのうらを伝わって ぼく…

あなたの歌を、誰に聞いてもらおうか

日本中に、音楽を愛している人がいます。 その愛は、あらゆるジャンルの、あらゆるスタイルの…

音のかたち、と、雄弁な余白。

僕は歌うことが好きだけど、あの人のようには歌えない。 僕は表現することが好きだけど、あの…

歌の先生が「大きな声で!」と言ってはいけない7つの理由。

きっとみなさんも経験があることでしょう。 卒業式の合唱練習のときに先生から「もっと大きな…

【ミュージカル!な読み物】 「ユニゾン」という奇跡。

ここ2〜3年ほど、ミュージカルの現場にたずさわることが多いです。自分が出演者であることがメ…

グレートコメットの「ナターシャの音楽」についての突っ込んだ話!(上級者編)

先日、池袋の東京芸術劇場プレイハウスにて上演中のミュージカル「ナターシャ・ピエール・アンド・ザ・グレートコメット・オブ・1812」の音楽的な読み解きについての記事を書いてみました。 その記事の最後に、 さて、こんなに感動的な「Dメジャー」なわけですが、どうやらナターシャにはこれが登場しないようです。M26の「Pierre & Natasha」以外は。 ナターシャはどんな調性によってキャラクター付けられているかというと。 これは次回にしようかな! お楽しみに!!!!!

グレートコメットの「ニ長調」についての突っ込んだ話!(上級者編)

この記事は、「ナターシャ・ピエール・アンド・ザ・グレートコメット・オブ・1812」というミュ…

「当たり前」と「イレギュラー」を見つける

楽譜を読むってのは、じつはとっても複雑な作業です。 「だよねだよね!ドレミ読むのって、す…

古典作品を現代に置き換えることについて考えてみた

こんなインタビュー記事を読みました。 日生劇場によるオペラシリーズの、2018年度プロダクシ…

エロくてエモいあの和音

ジャージーボーイズ、本日のマチネで12公演が終了。 全国ツアー含めた全体のうちの25%ぐらい…

命を扱う仕事。

「クレイジージャーニー」という番組が大好きなのです。 で、その「クレイジージャーニー」で…

山野靖博ソロライブ Vol.9 終演のお知らせ

昨日、無事にソロライブ終演いたしましたー!!!! セットリストはこちら!!!! 1st ・Ni…

「もしもそうじゃなかったら」を考える

すでに誰かが書いた台本なり楽譜なりを元に表現をスタートさせる僕ら再現芸術家は、ともすれば「原典主義」になりがちです。 いや、いいんですけどね。元のスコアやスクリプトを大切にする、尊重するということは僕らのような仕事においては、初歩の初歩として持っているべき姿勢です。 けれど、楽曲なり役なりにアプローチしていく過程では、「それ以外の可能性はなかったのか」ということに思いを馳せることも重要なんじゃないかって、僕は思っています。 劇作家や作曲者は、相当な時間をかけて(まあ、ロ