20240325_こういうデートあるよね

久しぶりの平日。2023年の「文學界」(よくいく図書館の除籍本コーナーでもらった)に藤原麻里菜さんのエッセイがあり、そこにタナカカツキさんのスーパールーティンの話が載っていた。朝4時に起きて13時ころまでにタスクをこなし、13時以降を余暇的に過ごすらしい。またそれぞれのタスクは25分で区切り、疲れる前に休憩を小刻みに入れる(ポモドーロテクニック)。
私は元来タスクリストを作ってそれを消化するのに快感を得るタイプの人間だ。俄然興味はある。
もちろんタナカさんのルーティンは極端すぎるので、今日はまず6時に起きた。
昨晩放置したままの皿を片付け、洗濯機をまわし、顔を洗って机につき、仕事。25分で5分休憩。捗る。
早々に3.4つのタスクをこなし機嫌がよくなったところで娘が起きてきた。つづいて夫も起床した。
朝のメニューは少し前からルーティン化しているのでほぼロボットのように手を動かすとごはんができあがる。
皆で食べて、在宅ワークや勤務先ら保育園などに散った。

夕方。保育園に娘を迎えに行こうとしたらPASMOが落ちている。2歩くらい過ぎ去ったが、私もかつてPASMOをなくし、警察に届けてくれた人の親切にたすけられた経験がある。ならばと2歩もどって拾い、その30メートル先にある駅改札にとどけた。
「すみません、これはココでは受け取れなくて。駅構内の落とし物じゃないので。交番にお願いします。」
あー、そうか。そうなのか。
「えーと、あーーー、そうですか。だめですか。今日交番までいけるかな、でも私の手元に長く持ってないほうがいいですよねーーー。うん。でも、ココでダメなものはダメなんですもんね」
「はい。」
駅員さんとのコミュニケーションというより、考えていたことを全て口にだして困りと悩みを整理し、ダメなものはダメだということをきっちり受け入れた。

娘を迎えにゆき、せっかくだからと娘を連れて交番に行った。娘を屋内に入れた瞬間におまわりさんの中では娘がPASMOを拾ってとどけにきたというシナリオができあがったようで、ニコニコ対応してくれる。
ふたりでペコリと礼をして辞し、それから指名手配や行方不明の人たちの写真が貼り出された掲示板を並んで眺めた。小さな子どもの写真が貼り出されていなくてなんとなくホッとする。

交番に行くという緊張するミッションを成し遂げたので、ふたりでカルディに行き豪遊した。娘はディズニーキャラクターのかたどられたパスタ、私は電子レンジで作れるチャーシューのもとと、中華おこわのもと。
紙袋も買って、ぶらぶら提げていたら娘が持ち手の半分をもってくれた。

「こういうデート、あるよね。」

ある。
荷物を半分に持ちあうデート。

パパは今日夜遅くなるらしいからふたりでダラダラ帰ろう、と言うと、代わりにママとわたしでデートしようということらしい。

なぜ荷物半分もちデートというのを世の恋人たちが行うのを知っているのか、何回か質問したが出所はわからなかった。


買ってきたディズニーのパスタをゆで、ボロネーゼをからめながらこれはミッキーだこれはデイジーだと言いながらふたりで食べて寝た。








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