考えること①『水道の蛇口のように』

2006年。
「水道の蛇口のように音楽を聴ける」をキャッチコピーにしていたNapster。
輸入盤や中古CDを買い漁り、音楽を『物』や『形』として手元に残すことを何よりの生きがいにしていた19歳の僕は「なんのこっちゃ」と思っていた。けれど、あれから十数年が経ち、音楽は水道の蛇口のように聴くことが当たり前の時代となった。

三十代前半となり、同世代の多くは結婚して子育てをしている。
そんな同世代である彼らの部屋にはCDや本、DVDなんて置かれていない。だけど簡単にエンタメを楽しむことができる。
ひみつ道具なんて必要ない。

Spotify、YouTube、Netflix、Kindle…

スマホひとつあれば簡単にエンタメを消費することができる。すごい未来がやってきた。
小さい頃に観ていたドラえもんの中の未来よりも、現実の僕たちの未来の方がよっぽど未来を生きているような気がする。

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