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道具を使いこなすためには、深く考え抜かないといけないということ。

今日のゼミは、2チームがPJ先への初訪問だったので、参加者も少なめ。だからといって、することがないわけではない。

むしろ、PJが本格的に始動したからこそ、「考える」という作業が大事になってくる。

生データを抽象化するということ。

今日、ゼミに参加してた3チームのうち、2チームはすでに初訪問を終えた。そこで、この2チームには「PJ先が提供する根源的な価値は何か」を探求してっていう課題を出した。

今日の段階で報告してもらったわけではないから、どこまでできたのかはわからない。

けれども、PJで展開する具体的なアイデアを出す際に、この課題にどれだけ徹底的に向き合ったかは、最もといっていいくらい重要な意味を持つ。

ここのところを考え抜かないと話にならないことは、先週土曜日にものすごく痛感しました。

大学でのPBLに関しては、いろんな意見や考え方があると思う。別に、私自身の考え方が絶対的に正しいとも思わない。

ただ、単にやってみるだけのプロジェクトなら、大学でやる必要はゼロだ。そんなもんは、何の力にもならない。

インターンシップに関しても同じ。JR東日本がやってるインターンシップみたいに、学びを実践の場で試してみるというスタイルなら、大学生としてやる意味がある。


抽象化と具象化の相互往還をすることによって、思索の体幹を鍛える。これ以外に、現時点で私がPBLをやる意義は見出せない。だからこそ、理論の重要性、概念の重要性もわかってくる。

少なくとも、7月6日と7日に常葉大学の安武先生の研究会と合同で実施する「夏のLT&WS祭り」では、「こんなことをします」だけでなく、「なぜ、それをするのか」を問うたものを示せるようになってほしいなと思う。

そこらへんをゼミの時間にやっていく予定。

ツールを使ってみることの意義。

ビジネスモデルキャンバス(BMC)の重要性を今まで知らなかったわけではない。けれども、どうも形式的に過ぎるような気がして、あまり積極的には使ってこなかった。

それは、BMCを〈提案するための用具〉とばかり思い込んでいたからだ。

正規版をベースに若干の説明を加えました。著作権は原著者にあるので、以下に掲げた画像の転用はご遠慮ください。

ところが、先日、ビジネスインタビューから企業なり事業なりの現状を記述し、そこからその企業や事業が提供する根源的な価値の探求や課題の明瞭化に用いうることを教えていただいた。

よく考えたら、まことにそのとおりで、「なんで今まで気づかなかったのか」と目から鱗だった。

そこで、早速、メンバーたちにもその点を試してもらった。これも、またもう少し進捗して、報告できるような状態になったら、また書くかもしれない。

こういう道具(ツール)は、やはり使ってみないと使い方はわからないのみならず、どういう意図や狙いで使えるのかということも試行錯誤的に考えてやってみる必要があるなって感じている。

大学でやるプロジェクトの場合は、学生であるという特権を活かして、わからないことをどんどん訊けるというメリットはある。もちろん、時間的な制約はあるけど。

問題は「何を訊くのか」だ。

「何がわからないのかがわかれば、それはもうわかったも同然」というのは、かつてよく耳にした。

その点で、BMCは何をどう訊くとよいのかを示してくれる。今日ゼミに参加してたチームは、初訪問で知り得たことから、そのあたりを試みていた。2度目以降の訪問に活かしてもらえればと思う。

ツールの良さと危うさ。

私は、どちらかというと大学の講義などでツールについて説明するのが好きではない。なぜなら、どうしてもツールを使うことばかりに気がいって、根底にある問いを軽んじてしまう傾向が生じやすいから。

ただ、その根底をちゃんと意識してもらったうえで、どうツールを活かすのかということは大事なことだ。

そのあたりは、私自身の課題として考え、また実践し続けてみたい。

来週は『突破するデザイン』ワールドカフェスタイル読解共有WS。

ということで、今日のnoteはゼミでどうなことをした、というより、私の気づきに近い話になってしまいました。

来週のゼミは『突破するデザイン』をワールドカフェスタイルで読み、「意味のイノベーションとは何か」を考える予定です。

各チーム、プロジェクトも始動したので、そのあたりとも掛け合わせて考えてくれれば嬉しいなと思います。

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