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2.二戸・久慈へ 前編

2日目
今日の予定は、二戸に行き、帰り久慈の駅前で13時に待ち合わせ
あり、そして無事釜石に帰ってくること。
ちなみに二戸は「にのへ」と読む。
これが上に八まで行くと
青森の八戸となる。

二戸には「福田繁雄デザイン館」があり、久慈から1時間で行けるのなら早めに出て観に行こうと考えた。

5:30 起床 
6:30 朝食バイキング
あかんあかんと思いつつアホほど皿に盛る。全種類取る。
こういうとこに育ちが出る。

レストランから見える景色。
驚いたのが、昨夜は暗くて分からなかったのだけど
ホテルのすぐ裏は山になっており、よくみると街は山に囲まれている。
というか、私が知る山ではなく「ぼこん」といきなり山が始まっている感じ。
昨夜到着するとき「いきなり街が始まる」のはこういう理由かと納得。
山には、中腹まで登れる鉄骨の階段が付いており、ひょっとするとあれは津波の避難路なのかなと察する。

7時過ぎ二戸に向かって出発。
ちなみにホテルの駐車場料金は3日で1500円。(日割500円)
出し入れし放題なので、まあまあ良心的。かな。

釜石から二戸に向かうには、まず高速道路の三陸沿岸道路(復興道路)をまっすぐ上がって久慈に行き、久慈で左に折れて内陸に向かう。単純に言えば、一回曲がるだけで二戸まで行ける。

後からまた久慈にも行くのだけど、最初に久慈を通過しなければならない。
要するに久慈からは往復が待っている。二戸での滞在時間はさておき、ざっと計算するとこの往復で2時間。
13時に久慈駅前に到着出来れば、以降は釜石に帰ってくるタイムリミットは無いので特に焦りはないが、もし道が凍ったりしても怖いので夜が深くなる前には帰っておきたい。

なかなかの距離を飛ばす。
三陸沿岸道路から海が見えるのは爽快で気分も上がる。
何本も長いトンネルを抜け、1時間チョイほどで久慈市に入り、高速を降り、トイレ休憩で「道の駅くじ やませ土風館」に寄る。
釜石のホテルから久慈の道の駅まで、大体1時間半。
復興道路が開通していなければ倍くらいかかるらしい。

道の駅くじには入り口に海女のキャラが出迎えてくれ、あまちゃんワールドに突入。ついに久慈に来た!となる。
屋内にはどないして入れたんやろ言うほど大きな山車が置いてあり迫力がすごい。秋祭りで実際に使われているものらしい。
どないして出すんやろ。

じっくりみたいところではあるが、ここはまた復路で来るので、まずは二戸に向かわねばと出発。

久慈から内陸に向かって進む。
国道281号線、分岐して県道42号線で二戸へ。
山にはうっすらと霜が見える。
流石北国!と楽しんでいるのもつかの間、トンネルを抜ける度に
積雪が道路にもうっすらと入ってきて、雪もおもっきり降ってきた。
更には、ワダチ以外は雪になり、その更には
ワダチも見えない積雪の状況となった。
これヤバない?
いやヤバい。
これはヤバイ。
これは相当にヤバイ。

空港でトヨタレンタカーの受付の兄ちゃんに「もし雪とか積もったらどないしたら良いんでしょうかね(返却の場所変更など利くのか)」と尋ねたら、「スタッドレスタイヤなのでまあ大丈夫です」とは言われたが、
(にしても質問しといて良かった。こちらではスタッドレスが当たり前なのかもしれんが、ノーマルタイヤだと思ってるので立往生するとこであった)
「まあ大丈夫の「まあ」ってどのレベル」と引っ掛かるし。
そんなんどれだけ滑らんのか信用できひんし
一旦滑り出したら停まるわけがない。
道路外に突っ込むか、もしくは対向にデカい車が居たらもう大事故。
そうなったら幸いに軽傷で済んでも究極にめんどくさいことになる。

実は大昔に、札幌の雪の市街地を運転中に、坂道で滑って脇に突っ込んだことがある。低速だったので幸い事故までには至らなかったが、そんな予想をし十分気を付けてたにもかかわらず制御が利かなくなった怖さが残っている。(もちろんスタッドレス)

事故ったら明日の映画発表会にも参加できないし、大事故になったらイベントにも影響が出る可能性もあり各方面に大迷惑がかかる。
なんてことを考え出すと引き返すのが無難であるがもう行くも地獄、戻るも地獄の地点まで来てしまっている。
ラッキーで無事故で二戸まで行けても、また同じ道を引き返して
13時に久慈に戻るのは絶望的ではないか。

もうほんまに泣きそうになりながら、なるべくスピードを落として進む。
助手席のK女子は雪が珍しいのでキャーキャー言いながら写真を撮っている。

積雪の運転で怖い点が分かってきた。
じゅくじゅくのかき氷状態のワダチになっているところが丁度カーブなら足を取られる。
そしてワダチも消えるほどの積雪道路で、そこが急降下になっている道は、ツーっとなったらもうアウトなので恐ろしい。
その都度、ブレーキを踏むと良いのか悪いのかも都会育ちのシティボーイには皆目わからない。

トロトロ走っていると、楽しみにしていた「道の駅 おりつめオドデ館」が見えたが、もう北の国からのような真っ白なシルエットのみになっており、寄るのを諦め、なんにしろ目的地の「福田繁雄デザイン館」に向かう。
精神を削りに削って最後の山を越えると民家も現れ、道の雪は完全な水になり、ようやく精神的に開放される。
本当に疲れた!
たぶん人生の相当な運を使ったかもしれない。
善行を重ねてまた貯蓄せねば。
ようやく二戸の都会へたどり着く。
10時半到着なので、久慈からここまで2時間ほど。
うおーーーーーと叫びたい到着であった。

「福田繁雄デザイン館」は二戸の合同庁舎の一角にあるので
近代的な建築の中にある。
拝観しつつ休憩。
天気でもないのにかなり眩い一面のスノーホワイト。
なのに、来た道を帰らんとアカンのかと私の心は超ブルー。

つづく。


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