【OW2:コラム】ロール間の技量・マッチングのバランス
コラムというより世迷い言。あんまり良くない記事。
プレイに関することなら小さいことでも何かの参考になるかもしれないけど、この記事はマッチ・レートのシステムとかそういう話なので、「そうかもしれないけど、どうしようもないよね」という話にしかならない。
既存のシステムに文句言っても仕方ないのだけれども、こういう話もありますよ、ってことで。
◯ガバマッチ
OW2の初期のころ(シーズン1~3ぐらい?)、マッチングの質の悪さがかなり目立っていたようだった。
(最初期は新規や復帰勢が多いので仕方がないけども。)
平均レートが同じだったとしても、上下のレート格差はもちろん、味方と相手の同ロールのレートが大きく離れているようなことも問題とされていた。
シーズン9はリセットやら新規・復帰勢やらでまだカオスかもしれないけども、少なくともシーズン8ぐらいは以前に比べれば一応は全員が同じくらいのレートに収まるようになっていた。はず。
パーティ組んでたり、レートや時間帯によっては開くこともあるけど。
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さて、上の問題では「平均が同じでも両チームの同ロールのレートが違うと良くない」という話だった。
では、平均と同ロールのレートが同じなら問題ないだろうか。
この場合、歪なマッチだと思うだろう。
上の図のようにタンクが上手い場合、ザリアやドゥームなどで後衛が狩られまくることになるかもしれない。
一方で、以下の場合はどうだろうか。
これは野良マッチというより、フレンドらとのカスタムマッチなんかで考えていただくといいかもしれない。
上手いプレイヤーがお互いにブリギッテをプレイするならば、エイムやフィジカルで劇的にキャリーするというわけでもなく、ヒールや防御もバランスよくこなせ、ゴールドのプレイヤーたちは充実してプレイできるかもしれない。
上手い人がトレとかウィドウで試合をぶっ壊すよりは、楽しいゲームにはなるだろう。
あくまでもイメージ。例え話なんで、ここの厳密さはどうでもいい。
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んで、本題。
これ、良いマッチングだろうか。それがこの記事での問いである。
そしてもちろん、私は良いと思ってないからこんな記事を書いてる。
◯ロールごとの技量とマッチへの影響度
以下で言う技量やレベルというのは、単純にロールやヒーローの熟練度だけでなく、OWに共通するゲーム理解度のようなものも含まれる。
◇ダメージ
ダメージロールは他のロールに比べれば、マッチへの影響度は技量に比例しやすいと思う。
上手いプレイヤーは活躍できてレートも上がる。シーズン9だと上手いトレーサーがいるほうが勝つんじゃないか。
エイム・フィジカルに比例してダメージやキルに繋がるし、数値だけじゃないと言われるかもしれないけど、やはりダメージロールはダメージやキルを重ねていくのが重要な役割だ。
ヒーローの数も多いが、そのぶん使えるヒーローが増えれば多くの状況で活躍できるようになる。
最上位・競技レベルならばダメージの二人ともトレーサーやゲンジができないとキツいかもしれないけども、一般レベルならば「これができなきゃ試合にならない」というようなことは少ない方だと思う。
「タンクがD.vaしかできない」とかよりはマシ。
刺さってないのにヒーロー変えないとかは他ロールも同じだし、その被害は他よりは少ない方だろう。
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◇タンク
タンクはやはり影響度は大きいと思うし、初心者のうちは難しいかもしれない。
総合的な上手さのレベルがダメージやサポートと同じだとしても、特に下の方のレートだとタンクのマズさが試合展開に大きな影響を及ぼす。
初心者だと、みんな遮蔽も上手く使えないしヒーローも一人しか使えないかもしれない。
それでもダメージは初心者なりのプレイになるだけ(エイムが悪い・キルが少ないとか)かもしれないけど、タンクが初心者だとちょっと試合が成り立たない場合もある。
ダメージやサポートは初心者同士で試合にはなるかもしれないが、タンクが「D.vaで正面を歩いていくだけです」というだけでは、それはオーバーウォッチの試合としてはひどいものになる。
したがって下手だったとしても、例えばベタ足タンク数名は多少使えて、「チョークポイントの意識・遮蔽物を使うという意識は一応あります」ぐらいのプレイヤーがタンクをやるほうが試合としてはマシになる。
なんだけども、これはレベルが低い場合の話だ。
もう少しレベルが上がると、先にも述べたが、タンクが上手いと後衛を蹂躙する可能性が出てくる。
シーズン9で相対的にタンクの圧力は減ったかもしれないが、同じ上手さレベルならタンクは圧倒的なパワーを持つ。
大して上手くなくともポジションが甘くても死なないし、精密なエイムがなくても圧力をかけることができる。
「D.vaで正面を歩いていくだけです」ではなく、ある程度タンクやOWを理解してきて、ヒーローも何人か使えるようになれば、タンクは多少下手でも問題ない。
ポジションや遮蔽物の意識がまだまだ甘くとも、タンク本体の強さでなんとかなる。
ある程度は試合を作れるぐらい上手くなれば、適性レートの試合ならばタンクはあまり悲惨なことにはなりづらい。
迂闊に突っ込んで死ななくなったり、アンチピックを出されても対応できるようになると、試合での実際のパフォーマンス・貢献度は安定するだろう。
もちろんそれは試合が壊れないというだけで、キャリーする・レートを上げるためには本人の技量が必要なのは言うまでもない。
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◇サポート
ガチに初心者なら、たしかにサポートは簡単。
「味方の後ろでヒールする」という行為は、あまり技量は必要なく行えるし、それはマッチにおいて重要な行為の一つだ。
オーバーウォッチだけでなく他のFPSもほとんど経験がない人にとっても、精密なエイムがないとヒールできないということもなく、初心者たちの試合の中でなら十分な働きをすることができるだろう。
「D.vaが正面を歩いていく」と試合にならないが、「サポートが後ろでヒールしてるだけ」は、初心者たちなら十分な貢献になる。
なんだけども、それはレベルが低い試合の場合だ。
全体のレベルが上がると、サポートはパフォーマンスを発揮するのが難しくなる。
相手のシグマが盾でヒールを分断してきたり、ウィンストンが跳んできたり、トレーサーやソンブラに絡まれるようになるかもしれない。
レベルが上がるということは、試合のスピードが上がり、味方や相手が効果的な攻撃・防御を行えるようになってくる。
その中で相手にプレッシャーをかけられながらも、味方の行うプレイをサポートし、相手のプレイを妨害できるようにしなければならない。
よほどの上の方でなければ、タンクやダメージは極端に言えば自分のことだけやっときゃいい。
私が例えばシグマやってるとき、大して味方のことなんて考えてない。そもそもタンクってほとんど味方に干渉できないから。
自分がやろうとすることをやりに行き、相手を見てそれに合わせて自分の行動を決めればいい。
タンクは自分が相手に圧力をかけることで、結果として味方が守られる。
しかしサポートは、多くの場合は自分のプレイングは自分だけによるものではない。
味方や相手の行うプレイを把握しなければならないし、しかもそれを状況が見えにくい後ろの方から判断しなければならない。
タンクなら雑に前に出ても死なないが、サポートが甘えるとすぐに死ぬ。
ヒーローも少ない。少ないだけでなく、味方やマップ、そして相方のサポートに縛られるようなピックになる場合も多い。
そしてもちろんエイム・フィジカルが重要なヒーローも少なくない。技量も必要で、それを多忙な中でも発揮していかなければならない。
したがって、サポートはタンクやダメージと同じような上手さレベルだったとしても、それを実際に試合の中で発揮できるかといえば、他ロールよりはパフォーマンスは落ちると思う。
◇バランスの取れたマッチとは
さて、ここまでの仮説が正しいのならば、「同じ上手さレベルのプレイヤーが集まったとしても、試合への貢献度や発揮できるパフォーマンスが異なる」ということになる。
これだと、やはり歪なマッチングだと思うだろう。
であれば、バランスの取れたマッチングというものを考える上で重視されるべきは、見た目のレートや上手さレベル(明確に数値化はできないけど)ではなく、試合への貢献度のバランスが取れていることなのではなかろうか。
もちろん貢献度なんて数値化できないけど、「サポートがヒールに精一杯です」という状態は、タンクやダメージと同じだけのパフォーマンスが出せているとは言い難い。
※ハイレベルは知らんよ
Lv.10~60ぐらいの話をしてるが、もちろん超上位帯や競技シーンなどの、Lv.99どろか上限突破したLv.150の試合ならそれぞれが十分にパフォーマンスを発揮してるだろう。
メタや調整にも依るだろうけど、競技シーンの中でも相対的に要求される技量が少ない役割やヒーローもいるかもしれないが、そんなレベルの話はもちろん知らん。
◯OWにおけるレートの歪さ
※はじめにも書いたように、世迷い言である。特にここからは、根拠も何もない印象論だけだ。ご了承。
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さて、これまでで「表示上のレート」と「上手さレベル」を分けたのには理由がある。
現実としては、それらが異なる場合が多いと感じているからだ。
例えばタンク。あまりにもプレイヤーが少なすぎる。
そういう場合、多くのプレイヤーがいるダメージやサポートと比べると、レートと上手さのバランスは取れていないかもしれない。
わざと悪意のあるスマーフでなかったとしても、本職はダメージやサポートのプレイヤーが、マッチ時間が長いとか気分転換とかでタンクをやるような場合もあるだろうし、プレイヤーが少ないためそういうプレイヤーとマッチングする機会も多くなってしまうだろう。
その場合、本職はマスターやグラマスくらいのプレイヤーでも、タンクはあまりプレイしていないためプラチナぐらいのマッチに入ることも珍しくない。
そうなると、上で説明してきたような歪なマッチになる。「表示上のレート」は同じでも、ただでさえ強いタンクがさらに強いプレイヤーとやっている、なんなら下のレートのフレンドと遊ぶためにパーティを組んでいる場合もある。
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あるいは、サポート。非常に人口が多い。それは初心者・初級者プレイヤーでも。
上にも書いたように、たしかにガチ初心者のころはサポートは簡単だろう。味方について行ってヒールしとけばいい。それで勝てる試合もたくさんある。
しかし問題なのは、もちろん統計を取ったわけでもないので私の印象なのだが、そういう初心者・初級者プレイヤーの割合はサポートに多いと思う。
少なくとも、絶対にタンクよりは多いだろう。
そうなると何が起こるかといえば、低~中レートのサポートが他ロールに比べると劣ってしまい、マッチにおける貢献度のバランスが悪くなる。
そのうえ、あまり上手くなくともレートが上がってしまうのだ。
人口が少ない中で切磋琢磨していくより、初心者がたくさんいる環境で少しだけでも突出するのは簡単である。
だから私もモイラで黒玉投げて粉まいてるだけでレートが上がった。タンクでレート上げるより圧倒的に簡単だった。
以前に『サポートプレイヤーの病巣』なんていうとんでもない記事を書いているので、もう今更言葉を濁す気もないので正直に書くが、申し訳ないけども、初級~中級者ぐらいのレートで表示上のレートが同じならば、タンクやダメージに比べるとサポートが上手くない場合が非常に多いと感じている。
あんまり言うとアレだが、それは自分のマッチの体感だけでなく、さまざまなものを考慮に入れて。詳細は流石に割愛するけど。
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そしてそれは、私自身の話でもある。
私がサポートをやっていても、マッチの中で私が一番下手で足を引っ張るような試合は非常に多い。
ほぼタンク専だからモイラとブリしかできない私がアナをやると、10分平均ヒールは8,000。
エイムはゴミ以下。クイックショットどころか、ADSして撃つのすらままならない。
味方にそんなの来たら私でも回避するよ。
それでも、試合数は少ないからアテにはならないが、昨シーズンは8戦7勝。なぜか?みんなこんなのだから。
サポートって難しいから仕方ないよね。私だけじゃなく、みんなパフォーマンスが低い。
そうなると表示上のレートは上がっても、試合での貢献度は非常に低い。
だから私はサポートをあんまりやりたくない。全然活躍できてる気がしないし、味方や相手のタンク・ダメージのほうが圧倒的に試合への貢献度・影響力は大きいと思う。
なので私がサポートやるときは、もっと下のレベルの試合に入れて欲しいと思っている。
私のアナの阻害瓶が決まったから勝てた、キリコでヘッドショットできたから勝てたとか、そういう試合であるべきだと思う。
しかし現状では、ロールごとに分かれている表示上のレートが近いマッチングになっているため、本来の実力や試合への貢献度のバランスは悪いマッチが多いと感じている。
タンクやダメージが頑張ってるのに、「サポートは死なないように後ろでヒールしてるだけです、それでも勝てました」というのは、歪なマッチだ。
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サポートは難しく、試合の中でパフォーマンスを発揮するのは難しいんじゃないかと、先に述べた。
ならば、むしろマッチの中ではサポートはマッチの平均よりはやや上手いプレイヤーが担当するべきじゃあないだろうか。
また、これはプレイヤーの技量とレートの増減についての話にも関わる。
他のゲームと比べる意味もないが、少なくともOWは試合における貢献度はわかりにくいものだ。
単純な数値が大きいプレイヤーはレートが上がりやすいとか、そういう仕組にはできない。そもそもロールが違うんだし。
だからレートの増減は基本的に勝敗で決まるのは、間違ってはいないと思う。
ただ、もちろんそれぞれのプレイヤーが活躍して勝つことがレートの増加に繋がるほうが健全であることには間違いない。
そういう意味では、サポートもその能力を発揮して試合に大きな影響力を与え、それが勝敗の大きな要因となるようなマッチングこそが健全であるはずだ。
であればその面から言っても、やはりサポートはマッチ平均より少し上手いぐらいのプレイヤーが入るべきではなかろうか。
表示上のレートか、あるいは本質的な上手さレベルでもいいが、サポートが他のプレイヤーよりも試合でのパフォーマンスが低くなってしまうのであれば、はっきり言えばヒールボットになるプレイングは正解である。
しかし、それでは試合の質は低く、歪なマッチングになってしまう。
サポートはヒールボットになるのではなく、その強力なアビリティや攻撃力により、味方を勝利に導ける重要なロールだ。
「前線で3vs3が行われていてそれをヒールする2人」ではなく、5人全員が役割を十分に発揮し、全員の影響力が大きいような=誰もがヒーローになれるようなマッチであるべきなはずだ。
◯どうしようもないけどね。
はじめに書いたように、ただの世迷い言だ。どうしようもない。
あえて言えば、初級~中級者は全てのロールを経験し、その総合でレートが決まるようなシステムがいいかもしれない。
もちろんそうはならないし、反対も多いであろうことは承知しているけども。
本職以外のロールをプレイするとき、上位プレイヤーが本職以外をプレイして下のレートに入ると無双してゲームが壊れるかもしれないが、初級~中級プレイヤーぐらいならそういうことは起こりにくいんじゃなかろうか。
というか、他ロールでも下のレートに入れば無双するぐらいのプレイングができるプレイヤーのレートが上がるべきではなかろうか。
総合的なOWの能力を上げていき、そしてある程度上位の実力がついた後、それぞれのロールの専門性を高める・レートを上げていくようなシステムでもいいと思っている。
この記事でさんざん書いてきたように、タンクは少なすぎるし、サポートは難しい上に初級者も多すぎる。
それがロールごとにレートが分かれていては、良いマッチングにはならないだろう。
少し前のマッチで、味方のルシオがやたら上手かった。戦績を見るとタンクもマスターだった。
そりゃそうだ。あれほど上手いルシオならタンクでもレートが上がるのは当たり前だし、タンクが上手いからこそルシオも上手いという相乗効果・相互関係になっているだろう。
別にタンクできねえやつがルシオやモイラやるなとは言わないけど、タンクをやったほうが自分の実力は上がるし、試合全体としてもクオリティの高いものになるのは間違いない。
みんなタンクやろうね!
2024/03/16 デ・カイパー志熊
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