ゲームのセンスと上達と。
雑記。山も谷も落ちもなく、まとまりがない内容。暇だったら読んでいただければ。
◯カードゲーム
強欲な壺:自分のデッキからカードを2枚ドローする。
禁止カード。んで、カードゲームをあんまりやらない人にとっては、「なぜ禁止なのかがわからない」という話もよくある。
私もピンときてない。説明を読めば理解はするけども、別に禁止にしなくてもいいんじゃねーの、と思ってしまう。
ポケモンカードにもドローカードはあるけど別に禁止じゃないぽい。その理由を聞けば、理解はするけども、イマイチ。
それらがわからないのはやはり、私がカードゲームってものを全然わかってないからだと思う。
子供の頃に遊戯王とかポケモンカードとかは少しだけやったことはあって、あとはShadowverseのサービス開始して2ヶ月ぐらいと、原神のゲーム内にある七聖召喚ってやつぐらい。
原神のシステムに忠実によくできてて、たぶん面白いと思う。対人もあってやり込む人も少なくないっぽい。大会とかも結構あるらしい。
ただ、私には評価できない。なにぶん、カードゲームへの造詣が浅すぎる。
デッキをどう組めばいいか、カードや手札や元素サイコロ(マナみたいなやつ)をどう評価すればいいのか、そのあたりのことについて「何が正解か」ではなく、「どう考えればいいのか」がわからないのだ。
七聖召喚にもドローカードがある。コスト1で手札を2枚引く。
手札1枚+コスト1で手札を2枚引くので釣り合ってるのか?いや、そういう考え方自体が合ってるかどうかわからない。
ゲームバランスも、たぶん先攻が有利すぎると思うのだけど、どういう要素や判断からそうなるのか、ピンときてない。
カードゲームの話は置いといて。
◯MOBA
エターナルリターンってゲームがある。あんまり有名じゃないかもしれない。
MOBAのバトロワみたいなゲーム。3人×8チーム。MOBAっぽいことをして、最後に立ってたやつが勝ち。
たぶん、このゲームはめっちゃ面白い。MOBAに興味あるけどLoLはなんかできなさそう、という人はやってみるといいと思う。
チュートリアルもあって優しい。ゲーム中にも何をしたらいいかナビしてくれる。「この装備を作ろう、ここに行ったらレアアイテムが手に入るよ」とか。
どんなふうに動いていけばいいか、どういう装備を作っていくかとかも、他の人が設定したルートとかをゲーム内で参照できるシステムがある。とっても優しい。
なんだけども、上のカードゲームの例と同じで、私はMOBAは全くの門外漢だ。
聞いたことある用語はジャングルとタワーとミニオンぐらい。意味はわかってない。
MOBA自体をやったことなくて、RTSっぽいものは東方の同人ゲームのぱちゅコンと、やはり原神のゲーム内にあるキノコンなんとかぐらい。
エターナルリターンもまだ全然プレイしてないからってのもあるんだけど、何をすればいいのか、何を考えればいいのか、どういう部分に楽しみを見い出せばいいのかがわかっていない。
キャラが多いとか、スキルが覚えられないとか、下手くそだとか、そういうことじゃあない。
あまりにもわからなすぎて、自分のどのプレイが駄目のか、そもそも自分のプレイは駄目なのか。なにがどう駄目なのかがわからないと改善のしようもない。
「わからないことがわからない」状態。
もちろんプレイを重ねていけば上達はするんだろうけど、「プレイしていけば上達するかも」という感覚があんまりない。
なので、あんまりプレイする気が起きていない。何かのきっかけでやる気になるかもしれない。
できないゲームの話は置いといて。
◯麻雀
今はもうほとんどやってないんだけども、昔は結構やってた。
じゃんたまでは雀聖3だった。落ちたけど。一番上の魂天にはなれてないので決して強くはないけど、一般の人よりは打てると思う。
なんだけども、私は初心者の頃は麻雀の上達がとんでもなく遅かったと思う。
最初の2,3年ぐらいはほとんど成長してなかった気がする。
他の人なら1,2ヶ月ぐらいで行けるところで、私は3年ぐらい停滞していたんじゃなかろうか。たくさん打ってたのに。
理由は単純で、基礎が全くできていなかった。基本的なことが全くできていないのに、負けている原因がそこにあることに気づけていなかった。
なので、戦術だの押し引きだのをいくら考えても、誰かに聞いても、本を読んでも、全く自分の力にはなっていなかったのだ。
3人麻雀をやるようになって牌効率の重要性に気づき、それによってしっかりと和了ることができるようになると麻雀も楽しくなり、そこからは順調に上達していったと思う。
上達すると強い人たち、それこそプロの人たちとも打つ機会も増え、それにより更に上達する。好循環。
麻雀の戦術や押し引きなんてのは、単純に選択肢から正解を当てるもんじゃない。あらゆる情報から判断して、最も良さそうな選択をする必要がある。
その表面的な選択に必要なのは、根本的な基礎力、特に牌効率という部分であったりする。
それができていないと、それを考えるという意識がないと、表面的な部分だけ真似ても上手くなることはない。
麻雀をあんまりやってない人だと、「牌効率」って概念さえ知らないかもしれない。
この表紙に載ってる何切る問題は牌効率の基礎なんだけど、ある程度麻雀をやってる人じゃないと答えられないと思う。
ただ何を切るのが正解かってだけの話じゃない。「この牌姿から何を考え、何を比較し、どのように正解を導き出すのか」という、根本の考え方の部分や答えの導き方がわからないと、上達のために考えていくということができない。
◯基礎と上達
上に挙げたカードゲームやMOBA、麻雀の例のように、それらのゲーム理解・上達のためには、根本の基礎の部分ができているか、無意識に理解できているかというは非常に重要であると思う。
基礎ができていれば・わかっていれば上達は容易い。しかしその部分が疎かになっていては、表面的な要素を真似しようとしても効果は薄い。
上達していくために練習・実践していくのだけども、もちろん場合や程度にもよるが、「やればやるだけ上手くなる」場合と、そうでない場合がある。
「何が必要か」「自分に足りないものは何か」がわかっていないのに練習していても、なかなか上達していかない。
私の場合だと、麻雀がそうだった。表面的な押し引きや戦術ばかり気にしていて、その土台となる基礎の部分が全くできていなかったし、それに気づいていなかったため、どんなに打っても・考えても上達することはなかった。
その理屈からすると、恐らく私が今の状態のままカードゲームやMOBAをやっても、恐らく順当に成長していくことはないと思う。
歳をとったから吸収が遅いってのもあるんだろうけども、それらのゲームの基礎的な部分がわかっていないし、「ピンとこない」のだ。
強欲な壺が禁止カードの理由を説明されても、理解はしようとしても本当に納得しているかと言えば微妙である。
あるいはMOBAのエターナルリターンも、動画や記事なんかを一通り見渡しても、もっともっと基礎のことがわかっていないし、脳にイマイチ入ってこない感覚がある。
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勧められているのは将棋の「勉強法」の本だ。勉強するための指針を示すもの。そして述べられている通り、詰将棋は指し手を読む能力の向上に繋がるだろう。
将棋には様々な定跡・戦型・囲いなんかがあり、それらを学ぶことは非常に重要なのだけども、その学んだことを活かすためには根本的な将棋の力、それぞれの局面において先の局面・指し手を読む能力がないとどうにもならない。
囲いの形だけを知っていても、「自分がこう指して、相手がこう指してきたらこうして…」というのを考えていく基礎能力がなければ意味がない。
これは運動・スポーツなんかではわかりやすいと思う。
「運動神経がいい」などとよく言われる。もちろん個別の競技の上手い下手はあるが、特に若い子どもたちなんかは、運動は得意な子はあらゆるスポーツを上手くこなしていく。
もちろん得意不得意はあれども、それはやはり基礎的な能力に依るものが大きい。
基本的な体力、筋力、敏捷性、体幹の強さ、空間把握能力など、スポーツに共通して必要な基礎能力があれば、あらゆる種目に適応でき上達も早い。
◯やらなきゃ上手くはならないが…
ゲームだけでなく勉強でもスポーツでもいいが、基本的にはやらなきゃ上手くならない。たいていの場合は練習・努力が不足している。
ただ、問題となるのは「やってたら上達するのか?」ということだ。
私の場合だと、音ゲーなんかは順当に成長していった。beatmania IIDXって音ゲーを結構やってたんだけど、それは普通に楽しくプレイして、あまり詰まることなく一番上の皆伝って段位まで到達できた。
(音ゲーの上達には好みとか環境の問題とかもあるんですが、逸れるんで割愛。)
あるいは勉強に関しても、私は割とコスパ・タイパがいいというか、受験勉強を始めてからは順当に成績は伸びていったと思う。
塾とか予備校には行ったことがなく、学校の授業と自分で適当に参考書とか買って。
私はたまたまそれで上手くいったが、教育関係の人なら共感してもらえると思うのだけれど、真面目に勉強してる子でも学力が伸びないというのは決して珍しいことではない。
授業をちゃんと聞きます、宿題もやってきます、塾にも行ってます。そんな子でも、伸び悩む。
逆に、一見不真面目というか、「宿題忘れてきました、サーセンw」「塾サボって遊びに行くべ」ぐらいの子が、受験期になると順当に学力を伸ばしていくことも珍しくない。
勉強に限らずとも、中途半端にこなしながら続けていくよりも、まっさらな状態から効率よく吸収していくほうが上達効率はいい場合も少なくないだろう。
(eスポーツと呼ばれる活動が普及していき、eスポーツ部が設立されている学校も増えてきているようだ。それにより、ゲームの上達と指導・教育という議論も盛んになっていくかもしれない。)
私は麻雀がそうだった。色んな人に話を聞いて、本を読んで、たくさん打ってた。でも下手なままだった。2,3年ぐらいずっと。
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ダルビッシュ選手も言うように、練習するだけで上手くなるわけではない。頭を使って練習しないと。
さらに言えば、その「頭の使い方」が正しくないといくら頭を使っても効果が薄い。
自分で考えるだけではわからないこと、あるいは重要なことに気づいていないのならば、いくら考えても意味がない。
それは、初めに述べたカードゲームやMOBA、麻雀の基礎力のようなことでもあると思う。
頭を使うというのは知識・知能的な成長の話だけでなく、練習方法の選択にも関わってくる。意味のないことを練習していても成長しないばかりか、逆効果なこともある。
記事のトップ画像はDark Souls 3。深淵の監視者って強いボスがいる。
RTAってほど高尚なもんじゃないけど、私は1時間切りを目指してそこそこプレイしてたりする。ほんで、だいたい深淵の監視者で死ぬ。
んで死んだ後も、まあ記録とかは抜きにして普通に練習のためと思って戦う。けど倒せない。マジで10連敗以上するときもある。
RTA的に早く倒そうとかそういうんじゃなく、時間かかってもいいから逃げながら戦ったりしても、勝てないときは全然勝てない。
たぶんそういうのが意味のない練習。ダラダラと戦っても得られるものはないし、そういう集中を欠いた状態での戦いを続ければむしろ悪影響まである。
翌日に再び最初から走ると、簡単に一発で倒せたりする。疲労だとか集中力だとか、そういう要素でのマイナスは間違いなくあるだろうし、記録を気にしない練習のプレイでは効果が薄いか、逆効果かもしれない。
あるいは倒せないからといって、別の武器や戦い方なんかを考え模索し始めたりする。完全に無駄なわけじゃないけど、ポジティブな改善というものでもない。
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これはたぶん多くのゲームにも当てはまる話で、もちろん何かを習得するという目的があっての反復練習は重要で必要なんだろうけども、意味のない練習では無駄だ。
例えばFPSのエイム練習なんかは、恐らくは疲れた状態や集中を欠いた状態ではやらない方がいいだろう。
そういう状態でのエイムを続けていると雑になったり癖が付いてしまったりする可能性も考えられる。
(FPSのエイムに関しては、練習方法やマウスの持ち方なんかをなんだかんだと独自理論を述べている人も多く、別にそれを否定する気はないが、それを実践してみて具体的にどのように成長したのか、人による成長度の違いはどうなのかなど、そういう反省や考察まで行き渡っていないものは多い。説明を受ける側も、「わかりました!」「エイムが良くなりました!」というだけでは、厳密にはそれが正しい/適切なのかはわからない。私がテキトーに考えた練習メニューでも、エイムが悪い人ならある程度は上達するだろうが、それが正しいわけではないだろう。)
一般的なスポーツではもちろん練習試合もするが、試合以外の練習のほうが圧倒的に多い。
一方で多くの対戦ゲームに割かれる時間は実践・試合のような行為がほとんどである。
それによってもちろん身につくこと、経験することも多くあるだろうが、もちろんゲームの種類や個人の目的によって成長度合いは異なるだろう。
これまでに書いてきたようにやってたら上手くなるというわけでもないだろうし、むしろ悪影響になってしまう可能性だってある。
特にチーム対戦ゲームだと、勝敗には自分だけでなく味方や相手の要素もあり、味方が上手いから勝っているのを勘違いしたり、逆に味方が弱いからといって自分で無茶なプレイをすることばかり狙っていると下手になってしまうかもしれない。
◯Overwatch:FPS神経
私はOverwatchの記事をたくさん書いている。初心者向けというか、初心者脱出というか、そういう役に立つかもしれないような立ち回りの内容を。
ただ、そういう記事を書いておいてこんな事を言うのも良くないかもしれないけども、私が書いてるようなことを意識しても大して上手くはならないと思う。
間違っていることを書いているつもりはないし、Overwatchというゲームに特有の考え方や立ち回りの参考にはなるとは思うが、それによって上達するかは別の話だ。
なので私は、「上手くなる」とか「こうすればレートが上がる」のようなことをあまり書かない。書くこともあるけど。
上手くないプレイヤーの多くは、立ち回りがどうこう、エリア取りが・アビリティ管理がとか、そういう問題でない場合が多い。もっと根本的な、「運動神経」ならぬ「FPS神経」が足りてないと思う場合が多い。
Overwatchは他のFPSに比べれば味方も敵も直接見えるゲームであり、同時に多くのプレイヤーが戦ってワチャワチャする。
そういう局面を把握し、自分がどのように動き戦っていくか、そういう基礎的な能力が足りていなければ、立ち回りだの何だのを言っても仕方がないのだ。行動・選択が正しいかどうか以前の問題だ。
具体的に言えば、例えば視野が狭く見えた敵を撃つことに夢中になってしまい、自分の立ち位置・味方の動きなんかは全く考慮することができていなかったり。
そういうプレイヤーに、「こういうふうに立ち回りましょう、味方がこう動いたらこうしましょう」というアドバイスは無意味だ。そもそもそれを考慮するという根底が欠けているからだ。
そういうプレイヤーは、何か特別なことをされてないのに普通にデスしてしまう。
相手の連携が上手かったとか、相性が悪い相手にアビリティを使って一気に攻められたとか、アルティメットを使われたとか、そうでないのに普通にデスする。
普通に正面で撃たれて死んでいく。歩いてくるだけのタンクにやられる。
そして死ぬことを恐れて、後ろの方で撃つ・回復するだけのプレイになってしまっているプレイヤーも少なくない。
それでは、エイムだの立ち回りだの表面的な技術をいくら身につけても、それを発揮することができない。
私はサッカー部だったのでサッカーで例えると、守備の陣形・ポジショニング・間合い・状況判断なんかをいくら学んでも、瞬発力・アジリティがないと相手の動きについていけないし、足が遅いとただボールを蹴って走るという行為だけで突破されてしまうし、フィジカルが弱く当たり負けてしまうのならボールを奪うことはできない。
それが、FPSではエイムやフィジカルと呼ばれるようなものだけでなく、状況を把握する能力であったり、無意識下の判断能力であったりすると思う。
そういう能力が身についているプレイヤーならば、わざわざ考えなくても行動ができる。
例えば試合中に相手と撃ち合う場面において、「このポジションから撃つと攻撃できるけど自分もダメージを受ける。自分と相手の体力は200あって、射程距離と射線を把握して、ここは一発撃って一旦隠れて、自分がダメージを食らったらーー」なんてことを、上手いプレイヤーはプレイ中にわざわざ考えていないだろう。
しかし、それができていないプレイヤーはどうすればいいのか。上の「」内に書いたようなことを言語として説明して、もちろん理解はするかもしれないが、正しく身についていくだろうか。
身につくかはわからなくとも、身につけようとするしかない。そういう根本的な部分、FPS神経が悪いままだと、どうしても上達はしないし勝てない。
スポーツにおいても、やはり身体能力・運動神経は誰でも伸びるもんじゃない。同じようにトレーニングしても差は付いてしまう。
しかし、だからといってそういう部分を無視したり、考慮に入れないというのは問題解決にならない。
(余談だが、Overwatchには様々なヒーロー(キャラ)がいて、射撃系のヒーローは「他のFPS経験者ならオススメ」というように言われることが多い。ソルジャー・キャスディ・アッシュのようなヒーロー。
しかし、申し訳ないがぶっちゃけて言うと、正しくは「他のFPSが上手い人ならオススメ」だと思う。
ApexやValorantで上の方のランクでした、という人ならそういうヒーローで活躍できるだろうが、撃ち合いが重要なゲームで撃ち合いが下手だったプレイヤーが、Overwatchで撃ち合うタイプのヒーローを使って上手くいくとは到底思えない。
もちろん使いたいなら好きにすればいいし、私が他人に使うなと強要することは無いけども、Overwatchという撃ち合い以外に重要なことが多すぎるゲームで撃ち合い特化のヒーローを使うのは、よっぽど自信がなければ上達からは遠ざかるし勝利にも結びつかない。
あるいはそういうのを、「エイムが悪いから負けた、エイムを良くすれば勝てるんだ」と思い込んでしまっているというのならば、この記事で散々書いてきたような「上手く成長できない」典型例だろう。)
ちなみに、私もFPS神経は悪い。年老いてからFPSを初めたからってのもあるんだろうけど、それを自覚してるから、撃ち合うタイプのヒーローは全く使わない。使えないし。
「エイム」って行為がもう好きじゃない。めんどくさいと思ってしまう。エイム練習する気もない。
だから主にタンクしかできないし、サポートならエイムが殆どいらないヒーローしか使えない。
それでもなんとかなるのがOverwatchというゲームの魅力ではある。もちろんエイムやフィジカルから逃げるとそれ以上の発展はなく強い相手と戦っていくのは厳しくもなってくるが、エイムが悪かったら何もできなくなるわけでもない。試合中にヒーローを変えられるし、撃ち合わずとも有利に戦えるヒーロー・戦い方がたくさんある。
特にタンクなんかは本体の性能が高いので、FPS神経が悪くとも状況をなんとかする能力に長けている。みんなタンクやろうね!
◯根本的なセンスと改善
パワプロに「センス◯」という能力がある。能力の向上に必要な要求ポイントが割引きされる。要するに、同じだけ練習をしても上達率が高い。
別に言葉を定義したいわけでもないけど、やっぱり「ゲームセンス」というものはあると思う。
同じだけプレイしたときの上達率は人によって異なるだろうし、それはこの記事で書いてきたような根本的な能力の差異に依るものかもしれない。
私は自身の経験から、そういうものをひしひしと感じる。順当に上手くなったゲームもあれば、上手くなるのに時間がかかったものもあれば、全く上手くなる気配さえないようなものも。
「センス」というものは生まれながらの天性の才能だというわけではないが、今までの経験、あるいは好み・興味・気質のようなものに依り、やはり差は出てしまうと思う。
ゲームが上手いプレイヤー、それこそ「プロ」のような人たちもいるが、もちろん今からの世代はそうではないのだろうけども、今までの多くのトッププレイヤーは「センスがある」人たちであるだろう。
努力を否定しているわけではないが、学校の勉強のように、あるいは部活のように、教科書や決められた指導があってそれに沿って練習することで上達していったわけではなく、自分で努力すれば順当に成長していった人たちが殆どだと思う。
もちろんプロになってチーム活動で練習していくだろうが、そこに至るまでに既に自分で上手かったから競技活動・プロで活躍できていたわけだ。
しかし、ほとんどのプレイヤーはそうではない。自分で頑張るだけで誰でも上達できるなら苦労しない。
その原因が何に依るかは異なるだろうが、何か問題があるから上達しないのだ。
もちろん環境なんかの要員もあるだろうが、「ある程度やっても上手くならない」というのならば、そのやり方、あるいは自らの根本的な部分を疑ってみる必要があるかもしれない。
そして、それに気付けるかどうか、それを改善していくことができるかどうかが、ゲームセンスと呼ばれるものであったりすると思う。
できないことに固執してしまったり、自らの悪い点が見つからない、あるいは見つけようとさえしないというのは、残念ながらセンスがないということになってしまうだろう。
んで、それらはゲームにも依るし人にも依るので、残念ながら無理なもんは無理だと思う。
若い子どもたちなら成長性はあるだろうが、年齢を重ねるに連れてキツくなっていく。
サッカーでは神経系の発達が著しい9~12歳ごろがゴールデンエイジと呼ばれ、上達のために重要な年齢層だとされている(もちろんそれ以降は上手くならないという意味ではない)。
将棋の奨励会は23歳までに初段、26歳までに四段になれなければ退会となる。
成長し上達できるプレイヤーならもちろん問題ないし、上達を気にせずに好きなようにプレイすることも止めはしない。
私だって今となっては必死に上達しようとしているゲームはほとんどない。なんとなくで遊んでいるだけだ。
だが、上手くなりたいというプレイヤーがいて、その人が基礎的な能力が足りていないのであれば改善するべきはそこであるし、言い方は悪いが「センスがない」のならば、それを受け入れた上でどうにかしようとする必要があると思う。
「誰でも上達できるよ!」「やってたら上手くなるよ!」なんてのは、無責任だし優しさではないと思う。
小さい子どもに対しては、それでいいかもしれないが。
Overwatchの話で言えば、「あなたは他のFPSが下手だったわけでしょ。だったらOverwatchで射撃系のヒーロー使っててもそりゃ勝てないよ。勝ちたいんなら本気でFPS神経を鍛え直すか、射撃以外のヒーロー・戦い方を学んでいくほうがいいよ」という指摘を、私はするかもしれない。
それは表面的な立ち回りや戦術の話ではなく、個人の根本的な能力・センスの問題だ。
いや、個別に指導したことないし、そういう機会があってもそんなことは言わないと思うけど。
この記事を書く前にダクソ3をやって深淵の監視者に3回負けたし、書き終えてからやったら冷たい谷のボルドに負けた。
改善の兆しは見られない。センスがない。
2023/12/15 山下
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