山下ゴム男が訪れた場所 -八王子城の石垣を愛でている間に足場を失ったパートナーが助け上げられた件-
20220116
信じられないほど狭い八王子城本丸跡に行き、落城時のエピソードがあれこれと思い当たり、
合点しながら下山途中のこと。
「築城当時の手付かずの石垣です」
と説明を受けた僕は、
「城の石垣を触るのが趣味なのですけど登ってもいいですか?」
と尋ねた。
「いいですよ」
という回答を得て斜面を登った。
パートナーは僕の後から別ルートをガイドさんに案内されていた。
のだが、彼女は僕が登山道に入ったとき、ガイドさんと男性三人に斜面を助け上げられたところだった。女性も一人駆けつけてくれて同性らしいいたわりかたをしてくれていた。
「何が起きたの?」
足をかける場所を失って落ちそうになったとのことだった。
皆さんにお礼を申し上げた。
パートナーは去年鉢形城で転んでいる。
北条の城と相性が悪いのかもしれない。
彼女は、祖父が某県の知事代理をしていたことがあるというなかなかすごい家の生まれなのだが、もっと遡ると先祖が秀吉の北条討伐軍に加わっていたのではないか、と言ってみたところ、知らない、とにかく今は助けてくれた人たちに迷惑をかけて落ち込んでいる、ところであんたはそのとき何をしていたのよ、と返された。
おそらく、
目を閉じ石垣に触れ、触れた石垣を通じて城や山の諸々と交感している最中でした…。
僕の趣味に巻き込む形で危険な目に合わせ大変申し訳ありませんでした。
怪我がなくて本当によかった。
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