見出し画像

都内老舗インター受験の備忘録①:なぜインター受験を決断したか


少しMBAからは離れて、今度は子供のインター受験について書いていこうと思います。
私は純ドメ家庭で育ち、自分もMBA留学に行くまでは海外在住経験なし。ましてやインターナショナルスクールなんて考えたことすらなかったです。
一番最初は、漠然と英語できたらいいよなーくらいの感覚でしたが、自身のMBA留学を契機に半年ぐらい結構真面目に悩みました。そして、最終的に子供をインターに入れることを決意し、無事複数の学校から合格をいただくことができました。
以下、私達なりに考えたことを記していきます。

教育方針

グローバルがどうのこうのとか、エリート路線がどうのこうのというつもりはなく、将来の子供のキャリアパスを最大化させてあげられるものは何か?という視点が我が家の教育方針の根底にあります。
そしてその軸で考える際には、「どこで生活をするのか」と「何を武器に戦うのか」という前提によって、導き出される答えが異なるという結論にたどり着きました。
以降、検討したパターンについて述べていきます。

日本で働き、日本式の行動様式を武器にする

これは私の世代のマジョリティです。
東大、京大、慶應、早稲田といった大学に入ることで、日系の優良大企業への就職可能性が最大化されるという考え方です。そして、そのような国内トップ大学に通うためには、関東近郊では私立の中高一貫校に通うことが王道であり、そのために小学校中学年くらいからは塾に通うというものです。
そして、それらの教育課程では、日本社会で生きていくための集団行動や年功序列の考え方、数学を中心としたハードスキルの習得といった、日本式の行動様式に重きが置かれてきました。

実は意外に思われるのですが、インターに通わせなければ私はこのルートを改めてたどってもらおうと思っています。私自身もこのルートに完全に乗っていたのでよくわかりますし、再現性も高いです。
日本語という参入障壁があり、働き手が不足する日本というマーケットは、今後も広い選択肢からキャリアを選択できる方法の一つだと思います。結局グローバル社会だなんだと言っても、主な顧客はコテコテの日本人なので、流暢な日本語と日本式の行動様式が身についていないと日本社会では生きていけません。そして、外国人はその行動様式を身に着けることは不可能に近いので、引き続き日本人が優位性を発揮できると思っています。

日本国外で働き、欧米式の行動様式を武器にする

この高みに到達することは様々な困難が付きまといます。語学力だけでなく、VISAの問題もあります。しかし、そのレベルにまで到達できれば、世界中の選択肢から選ぶことができるので、もっともキャリアの可能性を最大化させてあげられると思っています。

このステージに乗るためには、おそらく今のトレンド的にはアメリカのトップ大学に進学し、素晴らしい成績と課外活動の成果を追求する必要があります。そしてそのためには、受験を勝ち抜くだけでなく(これは日本人でも可能性あり)、アメリカ式の教育でパフォーマンスを発揮できる素地を持っておく必要があります。オーナーシップやリーダーシップ、コミュニケーションといった行動様式も磨く必要があります。
そういった観点で、通常の日本の私立校では、語学力も、欧米式の行動様式を武器にすることも、なかなか難しいと思います。すると結果的にはインターナショナルスクール一択となってきます。

一方で、欧米式の行動様式≠日本式の行動様式なので、コテコテの日本社会への順応は正直難しいと思っています。ですので、これは親が日本社会復帰の可能性をほぼ捨て去ることについて、コミットできるかどうかの究極の選択となります。

日本で働き、欧米式の行動様式を武器にする

なんとなくこういう姿を目指している人が多いと思いますが、個人的には分が悪いかなと思っています。
まず、英語ができるに越したことはないです。ここは100%賛成です。しかし、欧米式の行動様式に染まってしまうと、いわゆる普通の日本の大学生とも多少なりともギャップを感じるでしょうし、日系大企業のカルチャーには馴染めない可能性が高いです。
そうすると、結果的に行けるのは日本所在の外資系企業。相対的に国力が落ちている日本において、今後、外資系のポスト自体減っていくと思うので、長い目で見た時にキャリアの選択肢を最大化させてあげられるかというと、やや疑問符です。

インターからの日本社会、日本社会からのインター

子供が大きくなればなるほど、インターと日本社会のギャップは大きくなっていくと思います。しかし、日本に私が住んでいる以上は、インターから日本の学校に移ること自体は物理的に可能だと思います。
一方、日本の学校に通っていて、途中からインターに転入することは極めてハードルが高いと思います。言語面のギャップも、カルチャー面のギャップも、そして学校側の枠の観点でも。
そういった可逆性があるかどうかも、インターを選択した理由の一つでした。


以上、このようなことを悶々と考えながら日々過ごしており、最終的に「日本国外で働き、欧米式の行動様式を武器にする」ことにいったん賭けてみることにしました。
次回以降、シリーズ物でインター受験の備忘録を続けていきます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?