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熊大から日本有数のメガベンチャーのDeNAにソフトウェアエンジニアとして就職するSさんの学生生活

はじめに

本記事では、メガベンチャーにソフトウェアエンジニアとして内定をもらっている学生のこれまでの学生生活を紹介します。

 筆者は現在、熊大自然科学教育部 情報電気工学専攻所属の修士1年生です。普段は研究活動をする傍ら、大学発のディープテック・スタートアップにて、エンジニアとして企業のコアバリュー推進に取り組んでいます。現在、メガベンチャーと呼ばれるIT企業に内定をもらっており、今年度のサマーインターンでは1ヶ月間メガベンチャーにソフトウェアエンジニアとして従事したり、週末に出場したハッカソンでは優勝をしたりしました。

 そんな大学院生のこれまでの学生生活の振り返りを記事としてまとめました。この記事がソフトウェアエンジニアに興味がある学生や、何かしら燻っている学生の一助になれば幸いです。


 記事後半にある後輩へのメッセージはめちゃ拙文ですが僕なりに思うことを書いたつもりです。僕としては正直前半はどうでもいいくらいで、エンジニアに興味があるとかないとか関係なく、後半のそこだけでも読んでいただけると嬉しいかもです。

 ということで、よろしくお願いいたします。

高専時代

 僕は元々学部2年に当たる年までは高専と呼ばれる学校に通っており、中学卒業後5年間は情報工学や電子工学を広く浅く学んでいました。

 高専時代はどちらかといえばソフトウェアよりもハードウェアに興味があり、自分でPCを組見み立てたり、ロボコン部で3D CADの設計をしたり、モーションセンサと3Dホログラムを使って遊んだりしていました。もちろん日々の講義や実習でのコーディングする機会は多かったですし、ハードウェア制御のためにC++やPython を触っていたので、プログラミングと無縁だったわけではありませんが。

 また、当時は「グローバルに活躍できるエンジニアになりたい」と強く考えており、長期休暇のたびに短期留学をしたり、海外での自由研究発表やインターンシップ、研修旅行に参加したりしていました。(ただし実家が太いからバンバンいけていたというわけでは決してなく、むしろ母子家庭で親に負担をかけるわけにもいかなかったので、トビタテ留学JAPAN! などの奨学金を活用するなどしていました。)

 こうやって10代のうちに多くの国にいけたのは、極めて良かったと思っています。おかげで異文化に対する敷居が下がり、今まで10カ国以上を巡って旅をすることができています。

 成績について。40人くらいの学科だったんですが、席次は 5位辺りをずっと彷徨っていました。ただし3年時のプログラミング(C言語)の授業では赤点(=留年)ギリギリの60点で進級しており、このことは今でも相当なトラウマとして残っています。今でこそコードを書くことは大好きですが、当時は周りの学生がプログラミングモンスターばかりということもあり、かなり劣等感というか、苦手意識を持っていました。編入後の自分だけを知っている人からすると、とても驚かれます。(逆も然り。)

大学編入後(学部3-4年)

 高専4年から5年に上がるタイミングで、卒業後の進路を考えることになりました。いろいろと検討を重ねた結果、成績を利用して推薦で受験することのできる熊本大学に編入することになりました。

 僕が編入した2021年はコロナ真っ盛りであったため、全ての授業がオンラインでした。ですので、ここから自宅に引き篭もってソフトウェア開発に勤しむ日々が始まりました。といっても結局ものづくりが好きで、最初はマイコンを使って電子工作をしながら農業用IoTシステム&モニタリングアプリみたいなものを作っていました。

 そこからはシステムに組み込むための農業技術を調べてるうちに農業そのものに興味が出てきてしまって有機農家でインターンをすることにしたり、さらに次は地方創生みたいな文脈で天草の離島に空き家を貸していただくことになり、そこをリノベして遊んだりしていました。つまり、編入直後はエンジニアリング一辺倒だったというわけではなく、本当にいろんなものに手を出していました。

 大学編入をした理由の1つが高専という狭い環境を出たかったということだったということもあり、意識的にエンジニアリングから離れてみたいと思っていました。

 そんなことをしているとき、知り合いの経営者の方から 「Web アプリ開発のアルバイトをしないか?」という声がかかりました。これは本当に僥倖でした。(声がかかるような努力もしてましたが。)ずっと興味があった + 働き方や給与もよかったため、二つ返事で快諾しそこでお手伝いをさせていただくことになりました。そこで用いるプログラミング言語は Javascript や PHP、さらには 仮想化技術を用いる等、少なくとも大学の講義では決して触れないようなものでした。ですが、これをキャッチアップしながら自分の力でアプリを作れることが本当に楽しくて、のめり込みました。

 そこからは完全に沼にハマり、一時期は3つくらいの会社を掛け持ちしてコーディングに明け暮れていました。地方創生系のWebプラットフォームを丸っと開発したり、要件定義と基本設計から完全に0から行ってそこに新しい技術を組み込んだり、さらにはWebだけにとどまらずAI画像処理アプリのロジック部分に携わったりもできました。今思い返すと、かなりここらで鍛えられたなと思います。

 でもそれは、ただ熊本という狭い環境でだけのこと。外の世界のことは全くといっていいほど知りませんでした。そして高専時代は「中学生の時から Python を触っている」とか、「自作OSを作っている」とか「プログラミングコンテストの全国大会で優勝した」とか、マジモンのモンスターたちに囲まれていました。だから、自分の技術力を客観的に評価してもらえる、もっとハイレベルな環境に一度は身を置いてみたいと、ずっと考えていました。そんな危機感を感じながら、学部卒業を迎えてしまいます。

大学院進学

 研究分野では生体工学分野にずっと興味があり、高専の卒研、学部の卒研とそういった領域に触れてきました。そして大学院でも引き続きその領域を頑張って何かしらの成果を残したいと考えていたため、大学院進学を決めることにしました。

 他大学の院も検討しましたが、編入時の単位変換によってGPAが地獄のように下がった()せいで他大学の院への道が圧倒的に狭まってしまったということもあり、熊大院の一般入試を普通に勉強して受けることになりました。

 大学院の研究室配属も希望通りにコトが進んだというわけではなく、第1志望ではない研究室に配属となりました。ですが、これがまたまた僥倖でした。たまたま移動先の研究室の先生がちょうど会社を設立しており、エンジニアを欲しがっているとのことだったのです。全く意図していないことだったのですが、偶然そんな先生と出会ってしまいました。そこで僕のこれまでの開発経験を話したところ、「じゃあうちでも色々アプリを作れ」ということになりました。そこからは記事冒頭で話した通りで、今もその先生のもとで研究をしながらも、せこせこと働く日々を過ごしています。

インターン選考(M1 4-7月)

 先程述べた通り、僕は「ハイレベルな環境での自分の技術力の客観的評価を知りたい」と強く考えていました。それを手っ取り早く実現する方法として、「高倍率・高難易度の企業のエンジニア職選考をクリアし、そこで成果を挙げればいいのでは」と考えました。純粋に腕試しをしつつ、自分のこれからのキャリアをどうしていきたいのか考えたいという気持ちが強くありました。

 ということで、とりあえずサマーインターンに向けて準備を始めます。最近は逆求人系のイベントが多いので、それをうまく活用することにしました。まずはいくつかの逆求人イベントサービスにレジュメを提出しそこでの足切りを突破し、有名IT企業との 1 on 1 面談にありつくことができました。1ヶ月くらいかけて20社程の企業の人事やエンジニアの方と面談し、興味がある企業の選考に進むことにしました。

 ここで企業毎にフィードバックをいただけるのですが、多くの企業から高い評価をいただけたのは嬉しかったです。選考プロセスの一部もしくは全免除など、様々な優遇を受けることができました。(ちなみにこのイベントでは参加毎に就活支援金みたいな名目でAmazonギフト券がもらえるのですが、合計でn万円くらいいただくことができました。つよつよ企業の方々とお話しする機会を頂きながらお小遣いがもらえるなんて、ウマウマですよね。)

 そこでお話しした企業はどこも魅力的だったのですが、結局選考に進んだのは6社ほどでした。この6社のうちメガベンチャーと呼ばれる企業は3社ほど含まれており、結果内訳としてはサイバーエージェントという企業のインターンに合格、ディー・エヌ・エー(DeNA)という企業の早期本選考にて内定を獲得、リクルートという企業のインターンに不合格というものでした。これらの企業を受けた理由としてはどこも技術力が高い企業として知られていることはもちろんですが、、サイバーエージェントとDeNA は「事業領域が広い・いろんなフェーズのプロダクトが走っている・企業創設者の本を読んで興味があった・カルチャーマッチしそう」、リクルートは「お世話になった経営者がリクルート出身で興味があった・2年前の選考で最終面接まで進んでいたから今回はいけるやろという驕りがあった() 」といったことが挙げられます。

 といった感じでM1の7月には以上の結果が出揃い、第1志望群の企業からは内定&インターン選考合格通知もいただけたため、この時点で精神的安心感と、まあまあな自信をつけることができました。しかし、実際にインターン本番で成果を残せるのかどうか。これが僕にとっては大事であり、引き続き不安でもありました。

メガベンチャーとは

 今更ですが「メガベンチャーってなんやねん。」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。よく言われるメガベンチャーの説明としては、「上場しており大企業とも呼べるが、ベンチャー精神のようなマインドがある企業」というものです。また、他の日経大企業と比べると歴史が浅く、ここ20年ほどで急激に成長してきた企業群を指すことが多いです。そして特徴としては、年功序列ではない、実力主義である、成長志向の人が多い、風通しがいい、新規事業の立ち上げが盛んといった点がよく挙げられます。

 IT技術を中心にして発展してきた企業なので、ソフトウェアエンジニアのレベルも国内だと(僕の主観では)GAFAMなど大手外資ITに次いでトップレベルに高く、優秀な人が多く在籍しています。

 そのため僕もこういったメガベンチャー企業という環境には強く憧れがあり、必然的にこれらの企業の選考を受けることになりました。個人的にも年功序列が嫌いとか実力主義が好きということもあり、そこで働けたら楽しそうだなあとずっと思っていました。

(ちょうど最近メガベンチャー御三家というものがネット上で取り上げられていたのですが、楽天、サイバーエージェント、DeNA などがそれらに該当するようです。)

サマーインターン本番

 諸々の都合もあり、最終的に参加したのは1社だけにしました。インターン先は Abema TV などを運営しているサイバーエージェントという企業で、Webフロントエンドエンジニアとして1ヶ月間東京のオフィスにてプロダクト開発を行いました。勤務日は週、、、

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