喜怒哀楽の「ラク(楽しさ)」と幸不幸の「コウ(幸せ)」。２つは似ているけれど違うもの。

ゲラゲラと笑うのは楽(楽しさ)。穏やかに微笑むのは幸せ。
みんなで騒ぐのは楽。一人でしみじみするのは幸せ。
豪華な料理は楽。あぶったイカは幸せ。

歌を聴くのは楽。歌を聴いてもらうのは幸せ。
イルミネーションを見るのは楽。イルミネーションを飾りつけるのは幸せ。
楽しませてもらうのは楽。楽しませてあげようとするのは幸せ。

恋は楽。愛は幸せ。
楽はひととき。幸せは続く。
楽を感じるのは幸せな心。

楽は刺激を求め、その刺激を上回らないと次の楽を感じない。果てしのない欲。求め過ぎると苦しみにつながる。
幸せは心の穏やかさを求め、常に心を見つめて波をおさめる。その結果として小さな幸せに気づき、心が愛で満たされる。

楽はそれを自分の外に求める。自分を楽しませてくれるものを探し、見つからないと失望する。
幸せはそれを自分の内に求める。他人を喜ばせることを探し、愛の行いをして心に愛が満ちるのを感じる。

楽と幸を同じものだと思っていると幸は手に入らない。まるで幸せの青い鳥のように。

SNSでの他人の楽に嫉妬することなかれ。それを目標にして幻の幸を追い求めることなかれ。本当の幸とは自分の内にある愛に気づくこと。

身近な人と自分を比べて嘆くことなかれ。ニュースに取り上げられるような人と自分を比べて絶望することなかれ。幸は人より抜きん出ることではない。勝って勝って勝ち抜いて、全ての人に勝った先に幸があるのか？この世界で幸はその一人にしか与えられないのか？

そんなはずはない。幸は一人ひとり全ての人に与えられるはず。それはもちろんあなたにも。なぜならあなたの心には愛の泉があるから。

ラクとコウ。ラクはラクとして楽しめばいい。ただしその２つを同じものとは思わないこと。

コウは外からやって来るものではなく、戦いの末に手に入れるものでもなく、いつも内に湧き出す愛に気づくこと。それは静けさの中にあり、心を静めると見えてくる。あなたの心の奥深く、それは渾々と湧き続ける。愛の泉はあなたに見つけてもらうのを待っている。

ラクとコウ。この２つは違うもの。コウの元となる愛の泉が自分の心にあるなんて思ってもいなかった。それに気づいたあなたはコウへと一歩近づく。

コウとは内にある愛の泉に気づくこと。今すぐにでも心を静めて確かめてほしい。今まで外ばかり見て嫉妬していた自分を改めて。周りからどう思われるかばかりを気にして疲れていた自分にさよならして。

愛の泉はいつもあなたの胸の中にある。今までもそこにあった。これからもそれは変わらない。あとはあなたがそこで憩うかどうか。

たまには目を瞑り、何も考えず、心の波を静め、泉から渾々と湧き出す愛を感じてみてほしい。自分の心の中に愛の泉という宝があることに気づいてほしい。

何も持たずとも、どこに行かずとも、誰に奪われることもない、あなたの心の宮殿にある愛の泉。湧き出す愛を心に満たして幸せを感じてみてほしい。そしてしみじみと、あぶったイカを肴に、ぬるめの燗で一杯飲んでほしい🍶🦑


※これはおうえんたんさんの3月広報コンテストで入選した作品です。今回のテーマは「幸せって何だろう？」です。

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★一日一愛運動
一日に一度は愛の行いをしましょう。みんなといっしょにあなたの優しい愛を形に表して社会を明るくしましょう。

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