交錯する音楽会
落合陽一プロデュース
20190827池袋芸術劇場
一言で言うなら「良かった」。
付け加えるなら「楽しかった。」。
かなり多くの体験をしたのに至極シンプルなの感想になったけれど、そんな人は多いのではないかと思う。
楽曲は以下。第1部は雅楽『越天楽』から始まり木挽歌と雷鳴と電光が交錯する。木挽歌で土着の感性が刺激される。自分も隣の人もよく知ってるリズムに身体を乗せて聞いていた。
第1部
近衛秀麿
(管弦楽編曲) 越天楽
ヨハン・シュトラウス2世
雷鳴と電光
小山清茂
管弦楽のための木挽歌
第2部
ムソグルスキー(ラヴェル編)
組曲 展覧会の絵「プロムナード」「小人」
マーラー
交響曲第5番第4楽章 アダージェット
ドビュッシー
交響曲 海 より 第3楽章 風と海との対話
アンコール
エルガー
エニグマ変奏曲より 第9変奏 ニムロッド
一週間前の「耳で聴かない音楽会」にも行っている。こちらはギミックの効いた参加型音楽会で楽しかったが、今回はかなり趣きが違った。
音楽と光と映像が一体となって降りてくる。今までにない刺激を受けた。映像も曲をイメージさせつつまた違うイメージをそれぞれ聴衆にに託すような、曲の世界感を体感するそんな感じだった。
第2部。展覧会の絵から始まる。そしてやっぱりマーラーは強い。いい曲だった。映像もマーラーだったらこうなるよね…という抽象度の最も高い、脳みそのような宇宙のような内臓のような植物細胞が伸びていくさまのような…ただ水にインクを流すだけの映像だった。
アンコールも良かった。アンコールの写真がよかった。都会もあんな風に切り取ると今なのか昔なのかわからなくなってノスタルジーを感じる。すごくデジタル加工なのに。
全体的に飽きの来ないよく知っている曲の組み合わせだったけれど、それだけじゃなくて、それ以外の体感があった。最初の越天楽で日本人の感性が刺激されてそれを裏切らない展開だった。最後まで満足して、最高に興奮していた。かつてクラシックのコンサートで途中寝て親に怒られていた人間とは思えないよ(笑)
これを見た小さい子たちはクラシック音楽やコンサートってこんなものなんだと思うのだろな、幸せだ。
最後に「耳で聴かない音楽会」で演奏する落合さん、フリー素材。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?