エアチェックとダウンロード

以前、新聞で
「エアチェックという言葉が若い人に通じなかった」
というコラムを読みました。
確かにそうだろうなあ、と思います。今どきの若い人たちが、いや、老人ですら、FMラジオを聴いたり番組表を確認して聴きたい音楽を録音する、なんて手間のかかる真似はしないでしょう。

コラムの筆者に言わせると、
エアチェックは「ふわっと捕まえる感じ」で、ダウンロードは「まとめてドシンと落ちてくる感じ」なんだそうです。言いえて妙ですねえ、確かに「エア」という語感には柔らかさがありますし、「チェック」にも人の行為を感じます。

エアチェックは、きちんとやろうと思ったらいくらでも手をかけられます。その手間暇と苦労の分だけ、手に入れた音楽を大切に聴いていた…ような気がするが定かではありません。

一方、「ダウンロード」は、まさに塊がどさっと落ちてくる、荷物が届くイメージがあります。
いや、ダウンロードというものが元来そういうものだろう、と言われればその通りなんですけどね。

理屈を言うなら、チェックするのは「エア」じゃなくて「電波」だろう、ということになるかな。ウェーブチェック。webじゃなくてWAVEね。

今どきの「エア」の使い方に準じるなら、エアチェックは「チェックをしている真似」と思われかねない。