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Who-What-How

社内でWho-What-Howというワードをよく聞く。直訳すると「誰に-何を-どうやって」デジタル広告を考えたり、新機能のアイディア出しなど、打ち手の整理に活用されている。

「新しいWhoに向けて」「成功したHowをもう一度」昭和歌謡の歌詞みたいだけど本当によく聞く。

流行ってる理由を調べてみたら、西口さんの黄色い本こと「マーケティングを学んだけれど、どう使えばいいかわからない人へ」が出典元だった。偉大な師匠である。。

とはいえ、人によって言葉のニュアンスがずれていたり、フレームワークを埋めて満足してる光景をよく見る。改めて読み直してみることにした。

現場での会話を思い出して、メモしながら何度も読み返した。認識のズレが起きやすい点、理解が止まってる点。誰かのために読書するのも新鮮な体験だった。

すると、いまのサイバーのように、事業が成長した段階で入社するメンバーにとって、Whatが向き合いにくい構造に気付いた。

Who-Whatとは

Whatとは商品サービスが持つ「独自性や便益」のこと。What自体に価値はなくて、お客様がその「独自性や便益」を「自分ごと化」した時にはじめて意味をなす。

商品を手に取り、独自性や便益を見出してくれたお客様がWhoである。そうじゃないお客様はWhoではないので、その違いをまず考える。無差別にWhatを当てるのはマーケティングとは呼べない。

Howとは

そんなWhoとWhatの関係性を強化するのがHowである。もちろんHow自体には何の価値もない。

TVCMもダイレクト広告もHowの手段でしかなくて、重要なのはWhoとWhatが何によって結びついているか。最も投資効率が高いWhoとWhatの組み合わせに対して、最適なHowを選べているのかを考える。

どんな会社も初めは1つのWhatから始まって、WhoとWhatが結びつくプロセスを経ている。Howをたくさんトライして、事業が拡大していく。

過去の成功事例やノウハウはHow単体としてまとまってることが多い。大きな会社だと、What自体を理解せずとも、How(手法)をずらすだけで一定の成果が出てしまうケースがよくある。

数字を伸ばすべくコミットしてたのに、日常業務がHowで埋まると、顧客の姿が見えなくなる。真面目な人ほど陥りやすい罠。

管理画面の中にお客様はいない。まずは小手先のHowから意識を離せるように、自社競合のWhatと向き合うワークを1ヶ月かけて実践してみた。

ワークを通じて、店舗に行く人が格段に増えた。購入するお客様を観察したり、商品説明の接客を自分で受けたり。検索して理解したつもりになっていたWhatがどんどん言語化されていった。

嬉しかったのは、アイディアを出すのが楽しくなったというコメント。CPAを下げるために商品理解をするんじゃなくて、楽しく商品理解をした結果、CPAやF2が改善するほうが健全だと思う。

私自身にも変化があって、自分の働きかけで組織がスパークする瞬間ってあまり体験したことなくて。みんなマーケ好きになってね、、、とはしゃいでしまった。実際に数値成果も出て、大いに盛り上がった。

ポジティブに行動できる組織文化を尊敬するし、進化するチームを頼もしく見守っている。

入社2ヶ月、朝会もサボらず、毎日楽しく出社している。

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