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子羊の教祖がつよかわだった

※ネタバレ注意

Cult Of The Lambを遊んだ、かわいかったって話。

どんな童話でも何かと使いやすい被食者の立場で描かれる羊。
主人公の子羊くんは上位存在から復活の為に利用されていたはずが、それを覆して全てを支配していく…的な感じだった気がする。知らんけど。

大枠はカルト教団の経営シム+敵対組織を潰しに行くローグライクアクションという形。
メインは教団運営の方。信仰心を高めつつ信者の数を増やすことで教団をデカくしていく。シナリオを進めるためにアクション部分をクリアするのだが、そのダンジョンが運営する教団の規模によって解放されていく。

教団運営パート

運営とはいっても大量にパラメーターが用意されているわけではなく、基本は信仰心・満腹度・衛生度(?)の三つ。信仰心と満腹度は時間減少していくので手を抜くと信者が離反したり空腹で倒れたりと崩れ始めていく。衛生面は村に汚物を放置すると悪化してゆき、そのうち信者が病に倒れる。

要は、信者に説教して飯食わせて掃除をするってだけ。
まともなシム系ゲーム遊んだことないけどすんなりクリアできたので優しいと思う。

教祖がわざわざメシ作るのかよ…って思うけどそこはしょうがない。俺も子羊くんの手料理だったら喜んで食うし。
ゲーム内の信者は若干ドライなところあるので、忠誠心が高かろうが何だろうが料理自体が不味いと信仰ゲージが減少する。ゲロ吐いてでもありがたく食べてくれや。
最後まで衛生管理以外は自動化できず、教祖直々の作業となった。

なるべく楽しもうね…

後述する聖戦(ダンジョン)に出かけるために、その倍くらい運営に時間を費やす。特にダンジョン行って帰ってくると、信者が必ず腹を空かせるので食糧問題が深刻。教祖が命からがら冒険してきたというのに即腹減りアピールかよ。
食料や資材集めて、ついでに建物のアップグレードなんかしてると無限に時間が溶けていく。装飾類に手を出していたらもっと凄かったんだろう。

ゲーム内時間が経過すると、愛着をもって接していた信者達も寿命を迎えてバタバタと倒れ始める。結婚した信者も同じく死ぬ。高齢化した信者は力仕事が一切できなくなるので、生贄にして食糧危機にブレーキをかける。そして教団の規模も必要最低限の人数に抑え始める。

こうして段々と、信者の信仰や愛情といった観点が欠けていき、カルトの長らしく効率の良い判断が下せるようになる。ここも開発側の意図したものなのかもしれないけれど、プレイしている側はなんとか楽しみたいという気持ちと相反するものが湧いてしまって抑えられなくなった。

本編進めるだけなら信者の数さえダンジョン解放必要数を揃えてしまえばいいので、信者の健康状態なんて無視しながら強行できる。病気だろうが空腹だろうが生きてりゃ問題ない。
それでも健全な集団であって欲しいんだよな〜信者たちが可愛いから。

アクションパート

聖戦と称しているが、なんと教祖が単独で殴り込みである。
子羊くんを救った❝待ち受けし者❞が、己を封印した司教たちをボコるように仕向けているのだ。

ローグライクなのでダンジョン内は自動生成だし、子羊くんが使う武装すら最初の部屋でランダムに湧いてくる。

武装

武器:近距離用の基本的な攻撃手段。5種類あって、短剣・剣・双拳・斧・戦鎚。各種に毒付与だったり低確率クリティカル発生だったりと追加で効果が乗ったりする。溜めモーションと威力が比例する感じ。ダメージ高くてそこまで溜めも長くないので斧が好きだった。

呪い:遠距離用で、ゲージ消費する特殊攻撃。なんか色々と種類があったけど高火力な(呪いにしては)リーチの短い範囲攻撃と無敵付与くらいしか好んで使わなかった。

武器も呪いも一つずつしかセットできないし、戦闘パートはインベントリって概念が無いのでしまっておくこともできない。ボスまでの道中で一期一会、取り替えながら好みのスタイルに仕上げていく。武器類は突如湧いて出たり、武器屋のクダーイくんから頂いたりする。

あとはマップ内にたまにタロットカード屋さんのクラウネックくんが居るので、攻撃力アップ・移動速度上昇・体力増加といった効果のカードを引いてLambくんのスペックを上げていく。もちろん店頭に置いてあるタロットもランダム。日頃の行いがしっかり反映されてお祈りビルドが組み上がっていく。

敵の司教に仕える異教徒はかっこよくて好き。
その他の生物が全部禍々しくてかわいくはない。

どのダンジョンでも敵のタイプが近距離と遠距離で大別される。遠近どっちも攻撃の際は溜めモーションが入るのでちゃんと見ていれば避けられる。
そう、避けられるはずなのに、やっぱり部屋狭かったりゴチャゴチャしてると見切れなくてダメみたい。

回避中は完全無敵だけど、モーション出した先の攻撃にぶつかったりする。一度事故るとそこからボロボロ崩されがち。なので安定取るならヒット&アウェイで切り付けていく感じ。
回避には別の利点がある。攻撃の後隙をキャンセルできるのだ。
その直後にまた攻撃するとなぜか攻撃の溜め時間が短縮されるし、直前と同じ段階の攻撃が出せる。火力でゴリ押しするときに重宝する。三段攻撃の双拳なんかは三段目の攻撃力とリーチがおいしいので、この操作で雑かつスピーディーに殲滅できる。ただし回避が挟まるので空間には余裕があった方がいい(n敗)

スーパーアーマーのついていない敵は攻撃を当てると怯むので、攻撃と回避キャンセル繰り返してでガン攻めするのも楽しかった。

司教

ダンジョンのボスである。ファンの方には申し訳ないけど癖には刺さらず。

基本は弾幕系なので雑に動くと当たる。雑に回避しても当たる。キーボードでのプレイだと回避が8方向になってしまうので、やっぱりゲームパッドでやるべきだな~と一通り倒した後で思った。
体当たり系の攻撃も当たり判定広いしちゃんと逃げないといけない。

戦闘中にアクセントとして配置される雑魚敵が良い感じに邪魔だった。信力回復の役割もあるし、ちゃんとダメージ食らうから無視はできないし、司教側の広い攻撃を凝視してると回避先で雑魚と交通事故起こすことがあった。

レーシィ・ヘケト・カラマール・シャムラの司教4体のうちカラマール戦が一番しんどかった。
弾幕キャラなのにバックグラウンドが明るすぎて弾がちゃんと見えず、行動パターン把握するのに時間かかってしまった。司教共通で雑魚敵の複数召喚を使ってくるんだが、カラマール戦だけ気持ち雑魚多かった?
見辛い弾幕攻撃の種類判別するために本体を凝視していたらやっぱり雑魚に崩された、というのが苦しんだ言い訳である。

そんなこんなで難易度normalだけど戦闘パートで10回程度リトライした。殺されたのもあるし無理そうなのでリタイアも挟んだ。

楽しかった~

かわいい

話変わって登場キャラクターについて。

―――激だね。
77チ

教祖の子羊(The Lamb)くん

かわい~~~
かわいいだけじゃなくて教祖としての表情もあって豊かなところが沁みる。いつもは v みたいな口してニコニコなのに、たまにマジギレして牙を剥き出しにしながらツノがビンビンになるところとかもloveでしかない。羊に牙を生やしてる時点でもう萌え。
とにかく悪い顔がほんまに沁みるんだわ。

Knucklebonesというテーブルゲームでの顔芸

信者

低頭身の動物キャラが山ほど出てきて感謝。信者たちのスキンが哺乳類から鳥類、昆虫、そして魚類まで。かわいけりゃなんでもいいまである。

ここで、突然だが我がカルトの婚約者をご紹介。

左の子が現時点最愛の人外です

マナメルくん、♂、信者歴107日、129歳。
かわい~
儀式で寄付金徴収係ってのに任命してあげるとこのオシャレハット被ってくれるんよ。贔屓してるから教団内でマナメルくんだけに被せているのだ。たまらん。

現実ではイジョドクなのに本作プレイ中は愛に溢れている。素晴らしい。

NPC

教団外部で出くわすNPC達も愛せるキャラ多くて良かった。
次の画像をご覧あれ。

縦長で申し訳ない

どうですかこのデザイン。
ちなみにフォルネウスとフォックスとへロブとモスとラークシャサとネズム(画像だとRatau)とソーゾウが推し。

・フォルネウス
丸っこくてでっけえ黒猫。たまらん。
他のキャラクターと比べるとちょっと違う世界観に生きてそうな体型。ダンジョン内でまともなアイテムを売ってくれる超良心キャラ。倫理観も壊れてない。神。二人の息子が居たらしいが…どこいってしまったんやろなぁ。
フォックス
見るからに悪そうなイケメン狐。たまらん。
会うたびに生贄を要求してくるので、それに応えているとプレゼントを貰える。悪い奴なので最後の要求でめっちゃ悩まされた。ふざけやがって…😭
この悪い狐から同類として認められちゃってるので子羊くんも相当なワルってことなんだな。
・ヘロブ
二足歩行型でモフい蜘蛛。たまらん。
ダンジョン内や教団近くで異教徒(?)の信者を売ってくれる。彼にとっては食材らしい。信者を捕まえては骨までバリバリと食べるんだとか。ダンジョン内で遭遇すると食材の備蓄が生きたまま並べられている。
Lambくんの教団から信者が盗まれることは無いので安心。
・モス
デザインが良すぎて何を書けばいいか分からんけど蛾がモチーフのキャラとは思えない蛾。たまらん。
ダンジョン内で教団内の信者の一人の忠誠心を爆上げしてくれる。特段コイツに関するバックストーリーとかは無さそう。かわいいからOK。
ラークシャサ
レインボーカラーの美しきツリ目芋虫。たまらん。
ダンジョン内でレストランを経営してるらしい。そこで食材(信者ではない)を売ってくれる。恋人のカタツムリを殴ってると怒って反撃してくる。そんなに強くないのでシバいてると謝り倒してくる。かわいそう。かわいい。その後ビビってあの鋭い目つきに戻らなくなってしまうので悲しい。
・ネズム
かわいいかどうかは置いといて良い鼠。じっくり見てたらかわいくなってきた。たまらん。
どうやら待ち受けし者に選ばれていた元”器”らしく、つまり子羊くんの前任者。ゲーム開始から色々とアドバイスしてくれる優しいおじさん。
まあカルトの教祖やってたってことは全面的に良い人ってわけじゃなさそうだし、役割放棄したのを子羊くんに任せてるんで…これ以上は考えない方が良いか。
ネズムは良いやつです。以上。
・ソーゾウ
頭にキノコ生やしてる二足歩行の蟻。たまらん。
これ蟻なのか?疑わしいけどイケメンなのでOK。
最初頭にキノコ乗っけてるだけちゃうんかって思ってたけど、話が進むにつれてちゃんと寄生されてることを確認。まあキノコに寄生されてるっつったら蟻さんよね涙
洗脳キノコの使い方を教えてくれる優しいガンギマリお兄さん。キマりすぎてキャラ付近周辺でやべー音が聞こえたりする。

待ち受けし者とその取り巻き二匹

そこそこにネタバレ配慮してるつもりだけどコイツらに触れないと記事書く意味無くなっちゃうからざっくり書いておきます。

とにかくかわい過ぎる、良すぎる。

ご尊顔はプレイして確認してほしい。

全員猫。真ん中が待ち受けし者で、左がアイム、右がバアル。アイムとバアルは兄弟らしい。そういやどっかで兄弟の黒猫の話を聞いたような…

悪そう・黒猫・赤目、といった筆者の癖を見事にぶち抜いてきて感動の涙。

待ち受けし者くんがニヤニヤしてる様子、本当に良い。教祖としての力が育まれて子羊くんが”良い行動”をとると、このような最高の表情を見せてくれる。

そんで、名前の通り(?)待ち受けし者くん達がラスボス。Lambくんが増やしてきた信者達の力で約束の地へ。

1回殺されたけど2回目で撃破。

あんだけ強がってた待ち受けし者くんが己の力を上回られて、また従順だと思っていたLambくんに裏切られたショックからシクシク泣いてしまう(ついでに一般信者と同じサイズまでちっちゃくなる)んだが、このシーン良すぎて酒が無限に進んでしまった。

愛・・・

どうして開発陣はこんなにも”””分かっている”””んだろうか?

ここで、泣きじゃくる元ラスボスを我が教団の信者にするか、その場で殺すかの選択を迫られる。

無論筆者はこんなかわいい子を殺せないので、無事にLambくんの信者に成り下がってハッピーエンド。

きっと彼にとっては殺されるよりも下に置いておかれる事の方が辛いだろうし、生きている(生かされている)限り続く終わりのない苦しみとなるはず。これから隣でずっと苦しんでてね・・・♡

この選択の後、エンドロールが流れた。

GG~

実績全解除に向けて

あとはやり込み要素だけ。
この時点で残っていた実績は以下の通り。

①ノーダメージで司教を倒す系(レーシィは初回で達成してたので残り3) 
②スキン全アンロック
③「『神性化』その身はもはや下僕ではなく、神に等しい」

③、どういうこと???

とりあえず条件の分かりやすい①から攻めていくことに。

司教ノーダメ実績

普通にプレイスキル足りてないので正攻法だとヤベーなと思った。
プレイしていく中で、羊毛(原語ではfleece)というアンロック要素がある。メリット・デメリットを両方抱えた装飾品といった感じ。このうち、黄金の羊毛というアイテムが「敵を倒す度に攻撃力が上昇し、攻撃受けるとリセット。受けるダメージが2倍」という効果なので、丁寧なプレイングでひたすら溜めてボスの短時間討伐を狙うことにした。

ムリだった。

丁寧に攻めたいんだけど道中のガバや武器ガチャ運が悪いので折角キル溜めてもボスまでダガー持たされたりして悲しいことに。司教だれも達成できず。

続いて、諸刃の羊毛を試す。効果は「呪いの与ダメ2倍、使用ゲージ半減。近接武器の与ダメ半減、体力半分」。

正解だった。

道中で無敵付与の呪いと消費信力減少や信力自動回復系のタロットを引いて、あとは武器にクリティカル付与あれば火力も問題無し。ちゃんとビルド組めれば超簡単。羊毛デメリットの低体力は道中事故りそうで(あとプレイング雑だから)怖かったが、ダンジョンで即席体力増強のアイテムを拾える部屋があるのでなんとか補充していく。あとはタロットもしっかり集めていく。そうすると次の画像みたいになる。

ヘケト撃破後。赤ハート二つ以外全部道中で補強した

ヘケトとカラマールは無敵の呪い入手して即達成。

このままの勢いでシャムラ倒すぞって気持ちで突撃。
そしたら悲しいことに無敵の呪いを引くことが出来なかった。これはヤベーなって思ってたらついにクソビルドのまま突撃となった。クリティカル無しの剣と無敵無しのノックバック呪文。道中ですら何度か死にかけて、快適だったのは足の速さだけ。激レア引いて通常1.25倍が2倍までブーストされたからそこだけは気持ち良かった。

シャムラ撃破後。ゴミ運

結果的に超丁寧なプレイングでなんとかそのままノーダメ達成。やったね。

スキン全アンロック

めっちゃ時間かかった。
残りのスキンは4つで、星型・蟹・ウンコ・角の生えた変なの。
解禁条件分からないけどとりあえずマップにあるスキンガチャは売り切れで補充される様子もないし、なんか条件達成するしかないんだろうな、というのは考えていた。カタツムリのスキンゲットしたときみたいな隠された要素あるんちゃうかな?と。

星型はしばらくいろんなところ駆け回っていたらミダスの洞窟の金貨の山の裏に隠されているのを見つけた。
蟹型についてもマップうろうろしていたら密商者の聖域で蟹さん捕まえてスキン獲得。
ウンコスキンはよく分からなかった。ダンジョンでウンコ部屋に遭遇した経験があったのでそれを目指して何週かしたけどめんどくさくなって途中であきらめた。あとはウンコ関係だと農地かな、と思って肥料サイロに大量に投げ込んだり便所から回収しまくったり信者にあえて野糞させて掃除したりした。それでも出て来ん。
結局ウンコ料理大量に作ってみたら途中でスキンが生成されて拍子抜け。まあいいか。
最後のなんか角が生えてる薄い水色のスキンがほんまに分からんかった。

誰だよ

これっぽいNPCとか居ないし、ダンジョンにもツノ付きの敵は色々いるけど倒してもダメ。

わけ分からんくなって次の『神聖化』とかいう実績に手を出した。steamのグローバル実績を見てみると、どうやら獲得率が一番低いらしい。一番低いってことはやっぱり一番深いやり込み要素だと思うし、大体のゲームだとノーダメージ撃破系のPS求められるやつだし。でもさっきのボス関係でノーダメ撃破の実績は明示されてるし…わからん。

この辺で、「そういえばダンジョンが何週もできるようになったらしいけど回し続けたことないな」と思って途中離脱せずに突き進むことにした。
(さっきまでは信者がお腹空かせるから長くても3周目で司教戦に移行していた)
覚悟きめて料理をめっちゃ作り置きしていざ周回。
そうしたら3周目のボス(非司教)を倒したところで結局ダンジョン終了だった。そうであれば、もしかして全ダンジョン3周すればなんか変化あるんでは?と考えて試してみた。

違った。分かんね~笑

ダンジョン関係飽きてきたのでまた違うところを探す。やってない要素の思い付き、料理。料理一覧見てたら『最上級料理:これぞ神々しき食事!』とか書いてあったんでこれか!!!!!つって作った。作ってみて信者全員に食わせたし、自分でも食ってみた。

違った。狂いそうになった。神って書いてあんだろうがよ…
次に料理全種作ってみた。違った。

あとやってないこと、建築。神っぽい建築物を色々試そうとした。既に信仰関係の建築は全部建っていた。あとは建築系でレアっぽいやつを立てた。違った。
レーシィたち司教の殺害記念碑を作ってない事に気付いて建てた、違った。
ここで、レアもの建築って1つまでしか建てらんないって気付く。他に数量制限ある建築物あるか?

あった。マッシブモンスターの祭壇。

なんヒサモンなんこれ???建築物一覧のかなり最初の方に並んどるが???逆に気付かんけど???

建築した。なんか祈ることができるらしい。祈った。スキン出てきた。

『神性化』

結果、②スキン全取得と③『神性化』が同時取得となった。つまり神性化は他の実績全取得が条件だったんすね~~~💢

こうしてすべおめが果たされた。

音についても触れておきたい。まずはSE。
カートゥーン調なのでそんなにリアリティがある音ではないが、適度なグロさみたいなのがある。全体的に低音強めで重たく冷たい。ちょくちょくシネマチックな響きで好き。
死んだ信者の肉をはぎ取るときの音なんかやけにグジュグジュしていて心地いい。戦闘音なんかは逆に軽すぎず重すぎず。
儀式関連とか重要っぽいのは鐘が使われていてカルトっぽ~い。
信者の声はあんまかわいくない。かわいいと生贄にするとき泣いちゃうから助かった。Lambくんは原義子羊の声でメェ~つってくれるから好き。

後述のBGMでもそうだが、信仰ゲージ増減の時など随所でコーラスが使われているのもポイント高い。男声コーラスだとHALOのmeme思い出して笑っちゃうかもしれないけど女声コーラスメインだったのでセーフ。

さて本作、BGMがかなり好き。生音と電子音のバランスが絶妙。

宗教ということで、コーラスをメインとした音使いが、ふんわりして神聖さ・民族らしさが際立つ。ただし全面的にアコースティックに仕上げるのではなく、ボイスをリシンセして鳴らしたりしっかり細かく刻んだりと、完全なオーケストラルBGMには寄せないのがグッとくる。

雰囲気としては意外にもベースミュージックらしさのあるミックスで、みっちりとしてながらもダイナミクスが死んでない、まとまった感じ。曲によっては多少キックで他の音が潰れても気にしない感じ。ゲームのBGMにしては珍しいかも?
ちゃんと低音も効いていて、特に夜間やダンジョン曲はベースの主張も強く筆者好み。サントラ全体の半分以上はシンセベースが鳴っている。歪んでてダークな音色からカルトっぽさが感じ取れてゾクゾクする。

多くの曲でパーカッションは生音系が使われている。荘厳なドラム類も使われて空間の広さを感じさせる。そんな中にシンセサウンドや生音以外のSEが混ざり合い、不穏な演出として上手く機能していると感じた。

ボス戦、特に司教戦の曲はどれもカッコいい。金物含めてパーカッションをチキチキ刻みながら、尖ったベースにコーラス系も合わせられて、他のエリアの曲とは大分雰囲気が違う。攻めた音使いと合わさって分かりやすく不穏なメロディー。
ソーゾウくんのBGMなんかはもう結構Glitchyでキマっちゃってる感覚が分かって大好き。

追記:コンポーザーの River Boy 氏を調べてみたら本当にそっちの方面出身だった。ビートの刻み方とか怪しいと思ってたんすよ~。随所で使われるタイトなキックとかもリズムマシン使ってそうなジャンルが得意だからこそだったんすね。

COTLのOST、是非聞いてほしい。spotifyなどサブスクでも配信中。

カルトらしさ

筆者としてはカルト宗教がテーマにしてはかなりポップで抑えられていると感じた。聖戦だの生贄だの死生観についてそれっぽいのは入っているけれども。
switch版のページを確認すると、対象年齢は12歳以上となっていた。規制理由は軽い暴力。この程度なのである。

SNS等でよく話題にされるのが、ウンコを食ったり食わせたりといった表現。まあ確かにゲーム内でcoprophiliac(糞便愛好家)という文字列が登場するので12歳以上にしては結構攻めの姿勢な気もする。

しかしカルトと切っても切り離せないあの概念を忘れてはいけない。

性表現(特に性暴力等事件性も内包するもの)である。

これが入ってしまうと対象年齢が爆上がりするのと、一般人に向けたコンテンツから大分離れて売り上げに影響しそうだから仕方なし。

だが18+版としてこれが含まれていても良かったのではないだろうか。断じて、筆者の性癖がオワり散らしているからではない。あくまでリアリティの追求である。
教祖と推し信者が性別によらず結婚できる辺り(Lambくんの性別が明かされていないのもあるけど)カルト特有の都合の良さみたいなのは表現できていたので、あと一歩だったのに……

信者の数を増やすための信者同士の結婚・出産のようなイベントもカルトなら欠かせないと思うが、ガキンチョの育成まで加わると余計に運営が面倒だからあえて外してそう。もしあったら、二世信者とか絶対信仰心について強烈なバフもってそうだし、”再教育”が可能なら立派に仕上がると思うけど。

さっきのウンコ関連で一つ言うなら、ウンコだからみんなゲラゲラ笑ってネタにしているけどこれが性表現の暗喩の可能性は高い。愛好家がいる時点でその信者自身については分かりきってるけど、単に好むだけじゃなくて、ウンコ料理を食ったり食わせたりって話を、信者からの強い願いとして描くわけだからね。

書いててふと思ったけど、『教祖の身体から出たものを信者に摂取させて信仰を高める』ってのもありがちなカルト要素なんだけど本作には全く無かった。(信者の血肉を再利用して別の信者が食うのは違う話なのでご注意。)
体から出たものというのは綺麗な物で血液だったりもするし、爪や毛髪など負担にならない物だったりもする、もちろん排泄物だってあり得る。
折角ウンコ塗れの教団なんだから、教祖のを食べさせるくらいの儀式はあっても良さそうだったのに。
Lambくんの場合は悪いもの食ってゲロ吐くけど一回もウンコはしてないのでアイドルみたいな体質なのかもしれない。無理してひりだしてもらうのも申し訳ないか。

キノコを使った儀式で強制的に信仰ゲージを高めておく儀式は結構それっぽくて好き。信者の洗脳方法として薬物(幻覚作用)で神秘体験を見せるのは王道らしいので。本作の信者は少なくとも入信してからが教団生活のスタートなので、非信者の無理やりな洗脳なんかは見られなくてちょっと寂しかった。

仮にテロや集団自殺のようなイベントが発生したら本作の教団運営難易度も大変なことになるし、そうした大事件のきっかけになりがちな外界との関わり・圧力なども存在しない世界観。素人ゲーマーでも管理しやすくとっつきやすく整理されたんだろうな、とは思った。

色々書いたけど、結局のところ性表現は全く(表面的には)出ていないし、教団内外で信者の暴力問題も生じていないので、やっぱりウンコでゲラゲラ笑っていて欲しいというのが開発陣の狙いなのかも。

どうでもいいけど、信者同士が『仲良くなる』時にブチュ^~~~つってキスするの、好き。仲良しでイイね。

おわり

今のところゲームプレイの目標が無くなってしまったが、待ち受ける者くんとまだ結婚していないので気が向いたら新婚生活を始めようと思う。
COTL公式によるとまだ無料アプデあるっぽいから気長に待ってもうちょいしゃぶりつくすぞ。

余談:のんびりOST聞きながら本稿を打ち込んでいたところ、待ち受けし者(原語だと "The One Who Waits")との戦闘曲に『Narinder』との記載がありました。噂では聞いていたけど、ナリンデルくんがナリンデルくんである確証がやっと得られました。愛ィ~。

以上

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