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あなたがいない世界で

やみこです。

今日も朝からバイトだったのですが、昼にとんでもない訃報を耳にしてから帰宅しました。

上島竜兵さんが亡くなられた。と。

作業も終わり帰るぞってタイミングで人伝に聞き、その場でニュース調べました。

つい先日、録画した『ドリフに大挑戦』を鑑賞したばかりのやみこは、理解が追いつきません。だって『この間の番組に出てた人』ですから。

やみこが【人が死ぬという事】に対してちゃんと考えを持つようになったのは、8年くらい前。母方の祖母が亡くなった頃です。

やみこの祖父母は、母方しかいません。父方は、両名やみこが生まれる前に他界しています。さらにおじ・おばも健在で【知人がこの世界からいなくなる】という事を体験せずに25年くらいまで生きてまいりました。

それまでに曾祖母が亡くなったりもしましたが、やみこが幼過ぎて実感もなく。またやみこの弟の同級生も成人前に病気で他界しているのですが、弟ほど関わりもない相手ので何か思いを馳せる事もなく。言い方を変えると、冷たい感じだったのです。

祖母が亡くなる前、家族でお見舞いに行きました。遠距離の為頻繁に会う事もできなかった祖母。手術に耐えられる体力がなく、もう命が尽きるまで待つしかないと治療をやめている状態でのお見舞い。やみこ演技派なので、祖母が知っている孫の顔でたくさんおかしい話をして、笑って過ごしました。

それから半年と経たず、祖母は他界。両家の親戚一同が葬儀に参列。あっと言う間に祖母は骨壺に収まりました。

(そこから2年後、祖父が他界しました。)

ただ、やみこが泣いたのは数ヶ月経ってからでした。

弔辞もやみこが読んだ、化粧を施されたご遺体も見た、なんなら遺骨も拾った。それなのに、しばらくの間は何も思わなかったのです。

遠距離だったから、大人になるにつれて会わなくなったから…。理由は様々あると思いますが、やみこの場合は『その人がいない世界を自覚できなかったから』だと思います。

ふと幼い頃の記憶が蘇り、そこに元気な祖母の姿がありました。その瞬間に『あ、もういないんだ』と思ったら、急に涙が溢れてきました。おそらくここが、自覚した瞬間です。

それから何年も経った今は、もう祖母のいない世界は当たり前になりました。ただ心のどこかで後悔があったのでしょう。今年の2月、夢に祖母が出てきました。夢の中でやみこは、ずっと言えなかった『死ぬ前にもっとたくさんお話しとけば良かった』後悔を祖母に詫びました。祖母は『私はもういいから、大丈夫だから』と一緒に泣いてくれていました。

“誰か”が死を迎えたあと、残された人には『その人がいない世界を生きる』という日常が生まれます。死んだ“誰か”が赤の他人なら特に何も変わりませんが、自分にとって大切な人ならば、その人がいない世界はまったくの別世界になるのでしょう。

たとえ大切な人の偉業がどれだけ世界に残っていても、その人自体はもう世界のどこにもいないのです。

上島さんの訃報を聞いた直後から、どうしても志村けんさんの顔が頭から離れません。

あくまでやみこの憶測ですが、志村さんのいない世界が、上島さんには今までと別の世界に感じていたのでしょうか…。

偉大なレジェンド芸人が自らの意思で旅立った事はとても悲しいですが、それでもやみこ達は、彼のいない世界で生きていかなければなりません。

まずはご冥福をお祈りいたします。

やみこ。

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