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努力量で戦う or アイデアで戦う

どうも、やまかずです。

面白さ・注目度の高い企画を作るための戦略は2通りあります。それは、「努力量で戦う」or「アイデアで戦う」です。僕の好きなお笑い芸人の例を使って具体的に説明していきます。

基本的に話す内容はこの図に集約されます。ここからはこの一つ一つ細部について解説していきます。


努力量で戦う。

「努力量で戦う」というのは、アイデアはしょぼいけど、そのしょぼいアイデアの中でも努力量がより可視化されるようなものを選び、後の時間は全てをクオリティに費やすという戦略です。しょぼいよくあるアイデアなんだけど、PDCA(デザイン思考。つまり、弱い部分の改善)を回すことでよりよくしています。

例えば、M-1グランプリからブレイクしたオードリーは、この手法を使ったらしいです。(すみません、他人のブログからの引用なので真偽は分かりません。)その結果、M-1グランプリで大ウケし、大ブレイクします。

オードリーはケイダッシュステージという事務所に所属しているため事務所の劇場がありません。

そのため下積み時代は「そっくり館キサラ」というショーパブの舞台で漫才を磨き続けてきました。

オードリー若林さんは自分のことを「漫才の才能がない」と言っていて、ショーパブの舞台で同じ漫才を何百回も披露し続けて、「ウケた箇所」を採用して「ウケなかった箇所」を改善する、という工程を繰り返し続けて初めて賞レースで通用するネタのクオリティになったと語っています。

才能があれば一発で面白い漫才を作れるが、「才能がない」から何百回も同じネタを人前にかけてブラッシュアップし続けたということのようです。

ショーパブなどの劇場では漫才を披露していましたがテレビで漫才を披露する機会は少なかったので、一般の人や審査員は賞レースの舞台で初めてその磨き抜かれた漫才を見ることになります。

漫才をやる方はショーパブでブラッシュアップして完璧に仕上げてきたネタですが、観る方は初めて観る。

「そんなズルいことやったらそりゃ面白いって思うよね」というのが若林さんの理論で、この行為を若林さんはドーピングと呼んでいます。

(引用:ハライチ岩井勇気の漫才を作る才能が凄すぎる

しょぼいアイデアでも、ひたすらクオリティを上げようとしていくといつの間にか全く最初意図していなかった違う形のものになっていることはよくあります。「その境地にたどり着く」「もしくは構造的にはよくあるアイデアなんだけど、改善を重ね続けたために生まれる超良いものを作る」このどちらかになる方法が「努力量で戦う」ということです。

また、ひたすら改善しようとしていくとどこかでミスったり、何かのアイデアと偶然繋がり、全く意図してなかったものが生まれます。というのは、人間の知識の範囲から離れることになるので、全く新しいアイデアが生まれるわけです。(過去にツイートしてました。)

なので、こちらの戦略を続けていると稀にこのようになる可能性もあります。これを狙うという戦略でもあります。


アイデアで戦う。

次に、「アイデアで戦う」というのは、まず何も作らず徹底的にアイデアを考えて、かなり斬新な企画でいきなりチャレンジする戦略です。この戦略は当たり外れがありますが、コストもかからず、成功が早いと言われます。

上の「努力量で戦う」を選ぶと、そのアイデアを実現した人が既存です。なので、その先駆者が逃したものを探していく作業になります。つまり、それを越えるためには過去の人がやったレベルまで鬼の努力でまず到達して、そのあと自分なりに越える必要があります。なので時間がかかるんですね。

この方法を実践しているのがハライチ岩井さんです。
岩井さんはオードリーとは違い、このような戦略をされたそうです。

そんなドーピング当たり前の世界で、ハライチはドーピングをしません。

岩井さんはパッと思いつきで作ったネタでM-1の決勝までいってしまうのです。

澤部さんは毎年テレビ出演本数ランキングの上位にランクインする芸人であり、岩井さんもお笑いに加えてアニメなどの別分野でも活躍しています。

吉本芸人なら売れていても舞台に立ったりもしますが、ハライチは舞台にしょっちゅう立って漫才をするようなタイプの芸人でもありません。

ネタをブラッシュアップする機会がない(または機会を作る気もあまりない)と言った方がいいかもしれません。

それでもハライチは賞レースで勝ち上がる。

それはひとえに、岩井勇気の漫才を作る才能がすごすぎるということの証明でしょう。
(引用:ハライチ岩井勇気の漫才を作る才能が凄すぎる

確かに、ハライチはあの漫才の形式を発明し、挑んだからこそ成功したんですよね。その時点ですごいし、それを成立させるための努力量もあるので、両方あるんですよね。

また、次の番組では、ハライチ岩井さんと芸人のニューヨークが次のような会話をしています。王道はやはり時間がかかるようです。

ハライチ岩井
王道の漫才はクソだと思ってんすよ。
いやほんとに時間かかるだけ、だから俺らやらなかったんすよ。すぐ売れたいから。だから王道の漫才やらなかった。
王道の漫才ですぐ売れたいって言ってるやつ、何言ってるんだ、バカじゃねえの?って俺は思うんす。一番上に行かないと売れないんだから。


ニューヨーク「このタイミングでシステムやるのマジはずいっす。」


まぁこんな感じです。

今回のnoteでは、「努力量で戦う」「アイデアで戦う」というように2つを分断して話しましたが、本当はこの2つは大成功を作るための発想ツールと、改善ツールです。この2つを操れる人が一番いいと思います。ただ、時間的に制約もあると思うので、どちらの戦略にしないといけない場合があります。そうなった場合、コストがかからないし、成功するのが早いのは圧倒的に「アイデアで戦う」方ですね。

以上です。ありがとうございました!

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