サムネ8

デフォルメについての考察。

どうも、デザイナーのやまかず です。
デフォルメについての考察を深めてみました。

デフォルメとは「変形させること」である。

「デフォルメ」という言葉は、日本では一般的に「物の原型を変形または誇張して、新しい形を作り出す」という意味で使われるそうです。(出典元:デフォルメの意味

ということは、「変形」と「誇張」というどちらかの意味で使われるようです。では「誇張」について見ていきましょう。


デフォルメとは「誇張」である。

「デフォルメ」をする理由は何か考えてみると、「対象の要素を削りとり、シンプルにしたいから。」ではなく、「そこで感じた良さを最大化したいから。」かもしれないと言う話を最近友人としました。つまり、「良いところを誇張すること。」です。

例えば、よく路上でやってる似顔絵というものは「人の特徴を最大化させて表現したもの。」です。例えば、目が大きかったら目を大きく隠し、クチビルがタラコ唇なら、それをより強調します。強調することで、その人の良さ(特徴)がより強くコミュニケーションされます。

また、佐藤可士和さんはブランディングする考え方として、「何か表現を上乗せしてデザインするのではなく、すでにあるアイデンティティを強化する。」ということをされています。例えば、ユニクロだと質の高い製品をあの価格で提供する合理性というアイデンティティに着目し、「美意識ある超合理性」というコンセプトを立てて、あのユニクロのデザインを作られたそうです。つまり、佐藤可士和さんがやってることも、いわゆるデフォルメで、ある価値を最大化させているんだと思います。つまり、ブランディング=デフォルメなのかも..?

また、ディズニーのアニメーションもそうなんですよね。ある動きの特徴をかなり強調して描いたり、強調した時こうなったらいいなって思う想像の動きも描いたりすることであのようなアニメーションが生まれます。

つまり、デフォルメの意味の1つは、「対象のある価値を最大化させること」だったんですね。


デフォルメとは「元型を作ること。」である。

上記の意味以外に、個人的にこういう意味もあるのかと思いました。それは「元型を作ること。」です。

「元型」とは、ユングが提唱した分析心理学における概念で、人類の個々の深い部分に共通して存在する、普遍的なイメージパターンのことです。(詳しくは次のサイトへ。 元型wiki, 集合的無意識について簡単にいうと、人類の意識は奥底では繋がっていて、みんなある対象に対して同じイメージを持っているということです。


「元型を見つけること」がデザイナーの使命。

僕は、元型を見つけられるかどうか、つまりデフォルメがデザイナーの使命だと思います。デザイナーの成果物は、みんながそれがあるものだとわかる上に、シンプルじゃないといけません。例えば、りんごのアイコンをデザインする時、正円にしたらシンプルだけどわかりません。

じゃあこのように作って見たら、ちょっとりんごっぽくなりましたね!でもここからどんどんリアルにしていくと、複雑なイメージになるので人間の認知不可が高くなり、アイコンがダサくなっていきます。

このように、わかりやすさとわかりにくさをコントロールすることがデザイナーの使命なんです。よかったら過去にまとめたんで、読んでね。


読んでくれてありがとうございました。 
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