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人を巻き込む 「WHY」「BE」「HOW」。

最近、社内で話題にあがるテーマの中に、「いかにして人を巻き込み、働くか」というものがあります。

ここで語られる「巻き込み」とは、先天的な才能としての巻き込み力ではなく、アニメやドラマの主人公が起こすようなドラマチックな力でもありません。

後天的に誰もが身につけられるものであり、とてもリアルな社会人基礎力。

今回は、この後天的巻き込み力を3つの観点から分析してみたいと思います。

①WHY
〜巻き込む理由はあるか?〜

②BE
〜どう在るべきか?〜

③HOW
〜どうやって巻き込むか?〜


[ WHY ]
〜なぜ、巻き込むのか?〜

「なぜ、その人を巻き込むのか?」

この問いに対する答えは、巻き込み力の源といってもよいほど重要だと思います。

そのことに気づいたのは、ある上場企業の社長に取材をさせていただいた時。

「なかなか、人に仕事を任せられないんです。どうすれば、もっと周りとうまく働けるのでしょうか?」

僕がそう質問すると、その方はすぐにこう答えてくださいました。

「それって、人を巻き込む必要・理由がない(規模で)仕事をしているからじゃない?」

ハッとしました。

当時の僕は自分一人でも達成出来そうな目標を立て、その目標を達成するために周りから力を借りようとしていました。いま思えば、その当時の発言や振る舞いも利己的だったような気がします。

それからは、会社の目標と自分の目標が重なる点を探し、できるだけ広く、大きくサービスが成長した先の未来や光景(ビジョンのようなもの)をイメージするようにしました。だんだんと、自分も望んでるし、会社・社会にとってもプラスになるような絵が見えてきました。

そうすると、“自分一人では成し遂げられない&周りも共感してくれるような”目標が見つかり、周りを少しずつ巻き込んでいくことができました。

『自分が〇〇することで、会社が〇〇になり、社会が〇〇になる!でも、これは1人じゃ形にできない...。』


このことから学んだ「人を巻き込む理由に必要なこと」が以下2つです。

⑴主語が「I(私)」ではなく、「We(私たち)」
⑵一人では実現不可能なもの


 [ BE ]
〜どう在るべきか?〜

人を巻き込む理由(WHY)が見つかったら、次は具体的にどのように巻き込むか(HOW)が必要になりますよね。

その前に、1つ触れておきたいことがあります。それは、姿勢・在り方(BE)について。

その人に巻き込む理由があって、周りを巻き込むためのテクニックを知っていたとしても、この在り方がセットされていないと理由もテクニックもその力を発揮できず、宝の持ち腐れになってしまいます。

人を巻き込むにあたって、テクニックを身につける前に備えておきたい在り方とは「弱さを開示できる姿勢」。

この在り方を初めて知ったのは、約3年前。その時に語られていたのが、『パズルの例え』でした。

「人は、まるでパズルのようだ。誰にでも突き出した強みがあって、へこんだ弱みがある。突き出した強みとへこんだ弱みがはまって、平らになる。そうやって、補い合って、支え合って、生きてる。」

それからいろんな機会にこの例えを聞くたび、まさにそうだなと納得するばかりです。自分のへこんだ部分を認め、開示することで、そこにはまる強みを持つ人が入る余白ができる。


しかしながら、僕にはこのパズルの法則がはまらなかった経験もあります。前職の上司にあたる人物に頼られた時、(断りはしませんが)どうしても気持ち良く応えることができなかったのです。

当時を振り返ると、パズルの法則を使いこなすために必要な条件が1つだけあることに気づきました。


[ HOW ]
〜どうやって巻き込むか?〜

目指すべきものと理由(WHY)はある。弱さを開示し、頼ろうとした(BE)。でも、僕はそんな上司に応えることができなかった。じゃあ、どうすれば巻き込めるのか(HOW)?


当時を思い返すと、パズルの法則を使いこなすためには必要な条件が1つだけあるんじゃないかと気づきました。それは、お互いの信頼関係がそこにあること。とてもシンプルですが、やっぱりこれが土台にないと成り立たないなと思います。

前章で触れた当時の僕と上司の間には、それがなかった。だから、頼られても、弱みを開示されても、「なんで自分がこの人を助けないといけないんだ」なんて闇感情が湧いてきて、素直になれなかったことを鮮明に思い出せます。

とはいえ、信頼関係を築くってシンプルだけど、簡単ではないですよね。こうして書いていても、それができなくて自分が失敗したいくつもの黒歴史がフラッシュバックしてきますが、回想しながら少し考えました。

人が信頼で結ばれた関係を築くためには、何が必要なんだろう。

現時点での僕なりの答えとしては、「GIVEとTAKE」かなと思っています。どれだけのものを与えて、どれだけのものをもらったか。

その人との間で与え、もらった数だけ信頼が生まれ、その総量が多ければ多いほど大きな信頼が生まれるんじゃないかなと思います。

その総量を生み出すためには、前章で触れた「GIVEを受け入れる余白と姿勢」が必要なうえで、自分から相手に与えることができるものの質を高く、量を多くする必要もあります。

両方の矢印を太くしていくことで、持続可能で強固な信頼関係が生まれる。


そのようにしてお互いの開示を受け入れることができる土台ができて、巻き込み、巻き込まれる準備ができたら、より具体的な方法が必要になります。

弊社内で人を巻き込み、巻き込まれていく様子を見ていると、幾つかの工夫が見えてきます。例えばこんな風に。

・紹介してほしい人がいる。
その人に自分を紹介してもらうための紹介文・記事を書いて、共有する。
・集客を手伝ってほしいイベントがある。
イベントページを作り、イベントを紹介する文章も作って共有する。
・手伝ってほしい仕事がある。
→期限と必要な時間、スキルを開示する。
→相手が困ってることを自分も解決できると申し出て、実際に自分も手伝ってあげる。

ただ「助けてー!」と嘆く人よりも、手伝ってくれる人が手伝いやすいような状況を整えたり力を貸してくれる人の気持ちや状況を想像したりできる人の方が、うまく人を巻き込んで仕事を進めているように感じます。



最後に

今回は、後天的に身につけ、活かすことができる巻き込み力を3つの観点から分析してみました。

①巻き込む理由
・主語が「I(私)」ではなく、「We(私たち)」
・一人では実現不可能なもの

②在り方
・弱さを開示する姿勢
→強み(凸)と弱み(凹)がはまる
〜どうやって巻き込むか?〜
・信頼関係を築く
・相手の状況や気持ちを想像して、工夫する

こうしてみると、今回言及した点の中に「劇的な新しい発見」と言えるようなものはなかったように思います。ただ、それを言い換えれば、特別なことをしなくても人は巻き込めるということ。

一人ひとりが時に巻き込み、時に巻き込まれるような中で与え、与えられ、切磋琢磨できるような組織が作れたら、本当に素敵ですね。それがひいては、より必要とされるアイディアや価値を生み出すことができる人やチームを創ることに繋がるはず。


改めてそんなチーム、会社を創りたいなと思い、私たちは一緒に働いてくださる方を探しています!


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