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【1万字】3度目の資金調達(累計調達額 約26億円)までに未経験・20代・ひとり広報が取り組んだことを全て書き残しました。

今回は、本日発表した株式会社オンリーストーリーの3度目の資金調達実施のお知らせに寄せて、noteを書いています。

数名の社員とインターン生しかいなかった入社当初に比べ、今では従業員数、売上規模、顧客数は年々増え続け、日々会社が変化していることを実感します。その間、変化に応じてさまざまな部署、チーム、取り組みが立ち上がりました。その渦中において、僕自身は営業部広報グループの立ち上げに関与し、現在は広報・PRグループ責任者を務めています。

「広報って、何から始めればいいの」

最近は広報について聞かれることが増えたので、ひとり広報として取り組んできたことを一度振り返ってまとめてみることにしました。

これから広報に取り組もうとしている方、広報チームを立ち上げようとしている方がいれば、この内容を通して少しでもお役に立てれば幸いです。また、転職してみようかな!新しい挑戦してみようかな!と考えている方がいれば、背中を押せるような一助になれたら嬉しいです。

“ひとり広報”立ち上げの経緯

オンリーストーリーは2014年に設立された会社で、僕は2018年に入社をしています。

初めは未経験ながら無謀にも経営者インタビューサイトの編集長を務めさせていただき、その後社内にアイデアが浮いていた新規事業を担当することになりました。

新規事業を閉めた後、いくつか部署を転々とし、広報という職種に行きつきました。

その変遷は、こちらのnoteに書いています!

実際に広報業務に取り組むまでは、「広報=SNSの中の人」のイメージしかありませんでした。ところが、真剣に調べてみるとやることがたくさんあり、突き詰めるほどに深い仕事だと知りました。

担当領域は社外広報から社内広報まで幅広くあり、配慮すべきステークホルダーもたくさんいます。業務ごとに目を落としても、メディアリレーション、SNS運用、プレスリリース作成、社内報など多種多様です。

現在、オンリーストーリーで取り組んでいる主な広報業務は以下の通りです。

・SNS運用
・note運用
・PR TIMES運用
・メディアリレーション
・社内報 等

取り組んでみて得られた初年度の成果・結果は以下の通りです。

・公式Twitterフォロワー数:1000人 
・PR TIMES 本数:73
・獲得アワード:2件
・露出機会:7(日経産業新聞、中部経済新聞、雑誌「財界」、雑誌「週刊エコノミスト」、WEBメディア「SalesZine」等)

初年度はひとりで取り組んでいましたが、ありがたいことに今期から兼務ながら手伝ってくれるメンバーが増え、一緒に進めています。

ここまでくるまでに苦労したことや最初わからなかったことがたくさんあったので、今回はそれらを振り返りながら取り組んだ裏側をまとめてみようと思います。

最近よく聞かれる質問に沿って、取り組んでみた内容と結果についてまとめています。

どうやって目標を立てればいいの?

はじめに悩んだことは「目標の立て方」です。広報としての目標の立て方を調べるために、当初はいろんな方に聞いたり本を読んだりしました。それそれに事例や方法が書いてあり、とても勉強になりました。一方で、「じゃあ、自分はどれを参考にすればいいのか」とわからなくなってしまった時期もありました。

その末に、最終的に設定した目標は「月間に作成するプレスリリース本数」でした。これは、成果目標ではなく行動目標(努力目標)です。後々になって成果目標を設定できるようになったのですが、初めは自分でも動いてみなければわからないところが多く、行動量を担保するために行動目標(努力目標)を設定しました。

広報に取り組んで2期目になる現在は、以下のような目標を定め、運用しています。

・KPI:露出獲得数
・KDI:アプローチ数
    プレスリリース作成数
    ネタ企画数

どういう行動の量が担保されると成果が生まれやすいのかを考え、周りの先輩方の事例も参考にしつつ、上記の形に収まりました。

他の会社の広報のみなさんがどのように目標設定を行い、振り返りや運用を行っているのかもキニナリマス。

どうやって月6本もリリースを書くの?

広報に取り組み始めた最初の年は「月間に作成するプレスリリース本数」を行動目標(努力目標)として運用した、と書きました。

この時、行動目標数値は「6」=「月間に6本のプレスリリースを作成する」と定めていました。目標の立て方に悩んでいた当時の僕をみて、なにげなく代表が「とりあえず、6本出してみれば?」と声をかけてくれたことがきっかけです。6本というと、月間のプレスリリース本数は平均的には2〜3本と聞くことが多いので、その2〜3倍の数字になります。

社外の人に話すと「そんなに打っても意味がない」と否定もされることもありましたが、それでも僕がここにコミットしようと思った理由は2つあります。

1つ目の理由は、広報として周囲の信頼を獲得したかったから。3度目の資金調達までの間の個人的な振り返りを書いたnoteでは触れたのですが、広報に着任するまでの間、とにかく失敗や遠回りをしてしまいました。改めて周りから信頼を得たいと思い、まずは誰がみてもわかる行動や姿勢で示そうと思いました。

2つ目は、成果が見えにくい、わかりづらい広報として抱えていた不安や葛藤を振り切りたかったから。よく言われるところですが、広報がいくら頑張っても、1本記事が出たとしてもすぐに売上に繋がる訳ではありません。すぐに求職者から応募がくるわけでもありません。そういう目に見える成果にこだわりすぎると、広報として大事なことが抜け落ちてしまったりもします。なので、冷静に、目的をしっかり持って…と頭ではわかっていても、どうしても「コト」として向き合いきれない時期がありました。

こんなに行動量を積み上げて、広報として成果も残しているのに、どうしてこの程度しか評価されないんだろう。会議や朝礼であんなに周りから喜ばれて、羨ましいな。

お恥ずかしながら、そんなふうに心が傾いてしまいやすいこともありました。「どこかで、誰かが見ていてくれないかな」「誰かが手を差し伸べてくれないかな」なんて思ってしまうこともありました。

実際は、広報という仕事をしているのは僕1人なので周囲からしたら内情や成功の定義がわかりづらいし、みんなが一生懸命にはたらく中で隣の部署の誰かに目を配る余裕なんてないのが現実です。そう思い直してからは、無駄な不安や葛藤、悶々とした感情から脱したいと思い、そんなことを考える暇もないくらいに手を動かそうと思いました。

そんなこんなで「月に6本のプレスリリースを書くぞ」と決心したものの、そうは言ってもいきなり平均の倍ということで、普通に取り組んでいては達成できないと思い、どうしたらできるだろうかと考えました。

まず、取り掛かったのは「ネタ探し」。6本のプレスリリースを書くためには、最低でも6本、もしくはそれ以上のネタが必要です。それが社内のどこにあるのか、どのように収集すべきか、どのように発信すべきかを考えました。

当初は、最初の情報収集がうまくいかず、苦労しました。別部署が外部向けに発表している内容を見てネタがあったことを知ったり、なかなかうまく社内と連携ができなかったり、僕自身も社内に気を遣ってしまったり…。

1年前のPR TIMES投稿履歴を見返すと、いかに苦労していたかが伝わるかと思います。

お恥ずかしながら、ネタがなかなか集められなかったために投稿が月の後半に集中していて、そのほとんどがイベント情報という状況でした。

現在は、多くの社内外の方々のご協力のもと、多様な切り口からネタを収集・企画できるようになりました。

色々と試した結果、現在行っているネタ集め方法は以下の通りです。

・各部署会議、マネージャー会議で情報収集
・社内SNSパトロールをして情報収集
・他社事例を見せながら、壁打ち&情報収集
・探してるネタを社内告知し、情報提供依頼

集めた情報は下記のようなシートに書き出し、保管します。その後、メンバーと企画会議を行い、リリースネタ、noteネタ、Twitterネタなどに振り分けます。

ネタ探しの一方で取り組んだのは、業務の効率化です。

大変ありがたいことに社外の業務委託の方々の力を借りることができる予算をもらっていたので、以下のような流れで作成を進めるフローを作成しました。

▼制作フロー

  1. ネタ集め

  2. プレスリリース骨子作成

  3. ライターへ執筆を発注

  4. デザイナーへ画像制作を発注

  5. 社内で校正

  6. 完成

1〜2まで進められれば、3〜4を外注している間にまた1〜2もしくは5に取り組むことができるようになります。

さらにここで重要なのは、発注工数をできるだけ下げること。そのために、リリースネタごとのテンプレートを作成し、発注先へ提供するようにしていました。テンプレートには、「タイトル、リードにどんな内容を入れてほしいか」「執筆の際の注意点」などについて細かく書き、定型箇所は毎回コピペ用文章を活用してもらうことで誤字+こちら側にて修正工数が発生しないようにしていました。また、過去の執筆例、制作例も持ち出しながら、テキストコミュニケーションでも齟齬が発生しづらいように心がけています。

※テンプレートは、今でも都度更新を続けながら活用しています。

こうした業務のテンプレート化+工数削減を続けた結果、チームのメンバーが増えた今でもミスなく業務を引き継ぎ、実施できています。

昨期から今期にかけて、プレスリリース内容を工夫し、年間70〜80本ペースで更新し続けた結果、今ではインバウンドでも取材等の問い合わせをいただけるようになりました。こちらからご連絡を差し上げてもなかなかご縁に繋がらなかった期間も長かったので、少しずつメディアの皆様とご縁を育めるようになれてとても嬉しいです。

どうやって公式SNSフォロワーを増やしたの?

プレスリリース作成に取り組みながら、公式Twitterアカウントの立ち上げ、運用にも取り組みました。2022年8月時点で、フォロワー数は1100人程度。ここまで取り組んだアカウント立ち上げ、運用の手順をまとめました。

▼立ち上げ手順

  1. 運用目的を決める

  2. 運用頻度を決める

  3. 最低限のトンマナ、投稿方針を決める

  4. プロフィール文章・画像を作成する

  5. カバー画像を作成する

  6. 文章・画像一式を設定する

  7. 完成

運用目的は社内の状況やKGIなどを考慮して設定し、頻度は他社のアカウントを見たりSNS運用に詳しい方に相談しながら設定しました。最初は、5投稿/日くらいしていたと思います。

トンマナ、投稿方針は最初仮置き程度の内容を決め、「こういう口調はちょっと違和感あるね」「こういう絵文字は使わない方がいいね」などの客観的な声にも耳を傾けながらブラッシュアップを続けました。

プロフィール写真・文章、カバー画像はかなり重要だと聞いていたので、一眼で伝わってほしい点を考慮し、いろんな方に見ていただいた上で完成させました。その後、時期によって少しずつ修正を加えています。

▼運用手順・方法

  1. 投稿文章を作成する

  2. チェック・校正する

  3. 投稿する

  4. 関連投稿へのRT・いいね・リプ

  5. 関連アカウントをフォロー

投稿文章は、いくつかの投稿パターンをあらかじめ作り、スプレッドシートに一度下書きを作成し、チェック・校正を行った後、投稿しています。BtoB業界を中心に、関連アカウントをフォローし、定期的にチェックしながら投稿によってRT・いいね・リプを行っています。

正直、それ以上の戦略的な運用や効果測定・分析はできておらず、コツコツと上記を繰り返してきました。1年も経たず、10ヶ月程度で1000人のフォロワー数に到達したと思います。公式Twitterの運用中は常に「継続は力なり」と呟き続け、1000人にフォロワー数が達した時点でひとつ肩の荷が降りたような感覚になりました。

個人アカウントを運用するビジネスパーソンも増えましたが、オンリーストーリーでも以前から数名のメンバーは個人アカウントを運用していましたが、公式アカウントのフォロワー数が増えたり新しいメンバーが入社したりするにつれて、次第に個人アカウントを運用し始めるメンバーも増えていきました。オンリーストーリーメンバーのアカウントをリスト化してみたのですが、25人以上のメンバーがアカウントを持っているようです。

どうやってnoteの運用しているの?

公式noteは、初めはネタがあった際にイベントレポートや社員インタビューを投稿する程度でした。今期からは月間の目標本数を決めて、企画・作成に取り組んでいます。

複数のマガジンを作成し、多面的にコンテンツ企画・発信ができるように心がけています。

運用の手順は以下の通りです。

▼運用手順

  1. ネタ情報管理シート[※]をチェック

  2. noteと相性がいいネタをピックアップ

  3. noteやTwitterを検索し、旬・ニーズを調査

  4. 自社の強み×旬・ニーズの切り口を模索

  5. タイトルイメージ・文章骨子を仮作成

  6. 他社事例を調べたり他者に意見を仰ぐ

  7. 企画決定

  8. 執筆

  9. 画像制作

  10. 公開

  11. 会社SNSへ投稿・メルマガで配信

  12. 役員へSNSでの投稿を依頼・実施

  13. 朝礼・終礼でいいね・シェアの依頼

[※]プレスリリース作成のトピックに触れた際に画像を貼ったシート

僕から他社広報の方へ打診をし、こうしたコラボ記事も書いています。

Twitterと同じく、noteもまだ戦略的な運用や効果検証等まではできていませんが、安定して一定のクオリティの更新ができるようになったら次のステップに進めようと思っています。

他社の広報さん、またはメディアの方々がニーズ・旬を捉えたさまざまな記事を作っていらっしゃるので、毎回とても参考にさせていただいています。検索をするたびに学ぶ点が多く、驚きます。

最近社内で反響がある「社内報」は、他社の方々の取り組みを拝見し、開始した取り組みです。

人数が増えて重要度が増している情報共有機能として、熱量を伝播させる機能として、コミュニケーションのきっかけを作る機能として…さまざまな役割を果たしてくれています。

どうやってメディアリレーションを始めたの?

広報にとって最も大きな成果のひとつである、露出獲得。そのために重要な施策・活動が、メディアアプローチ・リレーション。広報に取り組み始めて2期目となる現在は、この露出獲得数をKPIに設定しています。

なんて、つらつらと書いていますが…自分が広報になるまで、メディアと広報との間においてメディアアプローチ・リレーションなるものがが行われているとは全く知りませんでした。ということは、当初メディアの方々との人脈も全くなかったということです。

どのようにしてゼロからメディアアプローチ・リレーションに着手したのか、まとめました。

▼着手手順

  1. 他社(競合・ベンチマーク)の発信内容や傾向を調査

  2. 自社の顧客層・ターゲット像を把握

  3. 上記対象者が見ている媒体をリストアップ

  4. 媒体の記事傾向や旬のテーマを調査

  5. 自社が提供できるネタ、話題を整理

  6. 媒体ごとに企画・アプローチ

  7. 情報提供アポイント設定

  8. 取材実施 ※無い場合もある

  9. 記事作成時の注意点等を伝える

  10. 公開日時を事前確認

  11. 公開時に社内+社外へシェア

  12. コンタクトリストを更新

こうした手順を進める上で、以下の点は常に心がけていました。

▼注意点、心がけていた点

  • メディアの方々と広報担当の共同作業によってひとつの記事が作られる。互いの役割を理解し、メディアの方の状況と読者の気持ちを想像し、コミュニケーションを行うこと。

  • 「旬」「話題」のタイミングを逃さず、キャッチすること。もしくは、「旬」「話題」を意識して情報提供、アレンジを行うこと。どんなにいいネタがあっても、読者やメディアの方が求めているタイミングでなければ求めていただけない。

  • 取材後、記事作成時に注意いただきたい点やこちらの方針を明確に伝えることで、記事作成時に記者の方が迷ってしまったり広報担当が想定していた内容と異なる記事が出来上がってしまうことを防ぐ。

  • 公開のタイミングを事前に社内へ共有し、当日の朝礼や社内SNS等でも周知する。シェアを依頼し、自社内でも拡散を図る。

こちらからご連絡を差し上げてもなかなか記者の方とのご縁をいただけなかった時期は、他社の広報の中にご紹介をいただいたり記者の方もいらっしゃるイベントに出席してみたりもしていました。

新聞社によっては記者の方のSNSアカウントを一覧でまとめてくださっているので、こうしたところからご連絡を差し上げることもあります。

こうした活動を行うにあたり、広報用会社資料はとても活躍してくれます。広報用資料とは、メディアの方の目線に立った構成で情報をまとめた資料です。会社紹介資料、営業資料とは別途作成しました。僕以外のメンバーが広報活動を行う際、メンバーのオンボーディングを行う際など、いろんな場面で役立っています。

記者の方から「PR TIMESを見ました」「SNSを見ました」という声をいただくようになってからは、「SNSやnote、PR TIMESではどのような情報を発信しておくと、記者の方が検索・調査しやすいか」という点も意識し、それぞれのオウンドチャネルの投稿内容を作成&定期的に見直しするようにしています。

例えば、冒頭で一度触れたPR TIMESのアカウントは、パッと検索して調べてくださった方にとってニーズのある情報を多面的に、一覧で見れるようにしています。

本章の最後に、メディアアプローチを外注してみて気づいたこと、業務委託の方と一緒に成果を出すために注意していること、外注した手順等についてもシェアします。どうしても広報担当者自身でメディアアプローチ・リレーションに取り組む時間がない場合、PR会社の方や業務委託の方にアプローチ業務をお願いする方もいらっしゃると思います。そのような際、何か参考になればと願います。

▼外注した手順

  1. リソースが足りなくなり、外注を検討する

  2. 外注先候補を面談する

  3. 外注先の得意領域を聞く

  4. 相性がいい外注先へ依頼を決める

  5. 得意領域と重なるメディアを探す

  6. アプローチを依頼したいメディアを伝える

  7. アプローチ活動の外注を開始

  8. 目標と定例MTGを設定する

  9. 定例MTGにて活動内容と結果を聞く

  10. 改善点や情報提供すべき点を探る

▼外注するときの注意点・ポイント

  • 人によって異なるため、得意領域を最初に聞くことは必須。人脈が少ない領域を任せ続けても、成果に繋がりにくい。

  • 競合や媒体の傾向を調べた上で、戦略や具体的なネタの切り口は積極的に提供する。任せすぎると、成果が出るまで時間がかかる。

  • アプローチ時の所感や現状の課題を率直に聞く。記者と対面した時に得られる一次情報を丁寧に聞き、こちらから改善案を提案する。

  • 情報共有は、相手が活用しやすい形/タイミングで行う。思いついた時に押し付けるように情報提供しても、受け手は活用しづらい。結果的に成果に繋がりにくい。

  • 自分にできないことをしていただいているので、常に感謝の気持ちを持つ。伝える。

  • 成果が出ない時は、まず自責で考え、問題発見/解決に努める。コントロールできないこと、相手の領域の課題が見つかったら、相談する。

どうやってインタビューすればいいの?

広報になると、社員に対してインタビューを行う場面もあると思います。そんな時、慣れていないと大変ですよね。幸いにも、僕は本業・副業を通して合計2000以上のインタビュー記事に関わっていているので、インタビューは得意領域でした。

参考として、僕のインタビュー手順と意識しているポイントについてシェアします。

▼インタビュー手順

  1. 会社のKGIや大目標を確認する

  2. 上記を踏まえ、取材と記事の方針を決める

  3. 方針に従って、人選を行い、声をかける

  4. 取材概要をまとめ、事前共有する

  5. 相手のことや取材内容のことを調べる

  6. 取材直前は相手を緊張させない配慮を

  7. QA形式よりも対話形式で取材を進行

  8. 取材後すぐ、忘れないうちに要点だけ整理

  9. 要点をもとに後日執筆

  10. 一日おいて誤字脱字等をチェック

  11. 公開

▼意識しているポイント

  • 必ず、会社の目標や方針に合わせて方針を決める。インタビューすること自体が目的にならないように気をつける。

  • 人選後、本人へ打診を行う際には、「なぜ、今、話を聞きたいのか」「なぜ、あなたなのか」という理由や背景をしっかり伝える。できれば、熱量と共に。

  • 前日は、その人のことや取材内容に関することを調べる。直前に調べると興味、関心が自然と湧いてきて、当日モチベーション高く臨める。

  • もし途中で電話が入って取材時間が削られたり急遽取材を抜けて対応しないといけないことが発生したりした時のことを考え、事前に質問の優先順位を決めておく。必須で聞きたいことは冒頭などに聞くようにする。

  • インタビューに慣れていない人の中には、淡白なQA形式の質疑応答が続くと飽きてしまったり固くなってしまったりする人も多い。対話形式で進めやすい質問の順番や途中で挟む自分のエピソード、合いの手などを事前に準備しておく。(慣れると、準備不要になります)

  • 相手をヨイショしすぎない。「すごいですね」などと褒め続けると、場が冷めることがある。

  • インタビュアー側で決めつけない。「この人って、こういう人なんじゃないか?」と思っても、インタビュアーから勝手にタグづけをしないようにする。

  • 質問の前置きを長く話しすぎない。3つ質問して、1つ要約や自分のコメントを入れる程度がベスト。

  • 相手が話している最中は声を抑えて相槌。

  • 話しにくいこと、話しづらいことは話さなくていいと合意を取っておく。

  • 急いで書き上げると誤字脱字や構成の違和感に気づけないことが多いため、できれば翌朝スッキリした頭で再度確認できる余裕を持たせたスケジュールを作る。

▼よく使うフレーズ

  • 深掘りしたい時
    →例えどういうものですか?具体的には?

  • 相手が自分の特徴に気づいていない時
    →私だったら、そういう時◯◯しちゃうと思います。でも、Aさんは■■できている。それは、なぜなのでしょうか?(そう言われてみると…と考え始めてくれる)

  • 相手の失敗経験、しくじり談を引き出したい時
    →Bさん、もう完璧ですね!(いや、そんなことないですよ。と言って、失敗経験を振り返ってくれる)

そのほか、取材記事作成のおけるポイントをまとめてみた記事を以前作ったことがあるので、こちらも参考になればご活用ください。

インタビューを行う際、相手に話させようと力んでしまうインタビュアーの方を多く見かけますが、相手が話したくなってしまう場を作ることが先決だと思います。責任を背負いすぎず、相手と共創することを楽しみましょう〜!

使ってよかったツール

広報業務を行う上で、使ってよかったツールを一部まとめてみました。他にも役立ちツール知ってる方いたら、ぜひ教えていただきたい!

  • Feedly
    効率的に情報収集ができ、助かっています。

  • Google アラート
     
    欲しい情報が自動で送られてくるので、助かっています。

  • ユーザー辞書登録機能
    リリースを書く際、メールを送る際、社内でメッセージをやりとりする際、全ての場面で有効です。

こんな人は広報に向いてるかも?

実際に経験してみて、広報に向いていそうな人の特徴を考えてみました。もし広報という職種に興味がある人やPR業界に関心がある方がいれば、参考程度にご覧ください。

  • アピール上手 
    広報の成果は見えにくいと言われます。だからと言って、周りから気づいてもらうのを待つのではなく、うまく成果を見える化し、アピールしていく必要があります。

  • まきこみ上手
    社内外のあらゆる関係者の力を借りて、その彼らが生み出した価値を知らせていく、協力して世に届けていくことが広報の仕事です。周りが協力しやすいように段取りをとること、周りを巻き込んで物事を進めていくことが常に求められます。

  • 新し物好き
    世の中の方々は、いろんなことに関心を向けています。その関心は、新しいもの、話題性のあるものに向けられることが多いです。その心情を理解してこそ、いま何を提供すべきか、に気づくことができます。そのため、常にアンテナを張って情報収集しておくことが求められます。

  • 想像力、思いやり
    広報とは、人またはその心を動かす仕事だと思います。協力者、読者…あらゆる方を動かし、得たい成果を手に入れることを目指します。その時、エゴばかり通していては何も生まれません。どうしたら相手が動きたくなるか、こうしたら相手はどう思うか、など考え尽くすことが求められます。

これはやっちゃダメ!(しくじり)

僕自身が陥った失敗、経験したしくじりをもとにまとめてみました。これから広報に取り組む方、取り組み始めたばかりの方がいれば参考程度にご覧ください。

  • 独りになっちゃダメ。
    繰り返しになりますが、広報は多くの人と協力してこそ仕事が成り立つものです。それがわかっていなかった頃は、自分の目標に必死になりすぎていつも1人で仕事をしたり雑談する時間がもったいないと思ってしまったりしていました。結果的に、周りのことがわからなくなり、周りも自分のことをわかりづらい状況を作ってしまいました。リモートワーク中は、特にこうした事態に陥りやすいと思います。今は、朝礼などで発言したり、雑談をしたり、ご飯を一緒に食べたりして、意識して独りにならないように心がけています。

  • 立ち止まっちゃダメ。
    成果が出づらい期間、またはその期間の周りの目が気になってしまう時、とても悩んだことがありました。正直、仕事が手につかない時期もありました。ただ、最終的には行動しないと現実は変わらないし、現実が変わらないとずっと辛いままだと吹っ切れた瞬間がありました。今は、成果が出る要因に近い順番から行動量を積み重ね、定期的に点検、修正しながら成果の出し方を研究しています。立ち止まらず行動し、悩まず考え続ければ、きっと成果は出るものだと信じています。

  • 諦めちゃダメ。
    最後に究極の精神論です。「できるまで、やる」。これに行きつきました。最初の半年くらいの間に何度か広報を辞めたいと思ったことがありましたが、ここまできてなんとか形になり始めました。今は広報という仕事にやりがいを感じていて、諦めなくてよかったと思います。未経験でも、不器用でも、会社やメンバー、プロダクトに対する想いがあれば、実力やスキル、実績は後から追いつかせることができると思います。


最後に

長文にお付き合いいただき、ありがとうございました!

改めて、会社として3度目の資金調達完了のタイミングでこうしたnoteをまとめるに至った背景としては、まず普段お世話になっている方へお返しできるものがないかと思ったこと、そしてこれから多くの成長企業が日本に生まれていくとした時に広報・PRという仕事は企業成長に必要不可欠だと思い、これから広報・PRに関わる方が増えたらいいなと思ったことがありました。

広報こそ、会社の中に価値・成果が資産化される仕事です!これから広報に取り組もうとしている方、広報チームを立ち上げようとしている方がいれば、少しでも参考にしていただける内容になれていたら幸いです。また、転職してみようかな!新しい挑戦してみようかな!と考えている方がいれば、何か背中を押せるような一助になれたら嬉しいです。

僕自身も、自社の広報・PRとして「メディアリレーションの強化」「広報活動の分析・効果測定」「人材育成」「危機管理広報の強化」など、まだまだ学ぶべきこと、やるべきことがたくさんありますので、ひきつづき精進します!

(こっそり、と。。。現役広報の方が見ておられましたら、ぜひ知り合いたいです…!他業界のこと、皆様の経験、たくさん知りたいです…!ぜひお願いします😭→ Facebook Instagram Twitter

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