見出し画像

2022年4月に聴いた新曲3つ

 どうもヤンです。

 4月も素晴らしい歌との出会いがたくさんありました!その中から僕のお気に入りをご紹介していきますね!

こじらせハラスメント「大切なお知らせ」

 にじさんじ所属の緑仙さん、弦月藤士郎さん、相羽ういはさんの3名からなるアイドルユニット・こじらせハラスメント。こじらせハラスメントは緑仙さんと弦月藤士郎さんのコラボ配信から生まれたユニットであり、弦月藤士郎さん自身が作詞作曲をしています。
 そんなユニットから4月1日に「こじらせハラスメントからの大切なお知らせ」と称して重々しいサムネイルから放たれたのは、とても賑やかなドラムの音。そう、この動画はこじらせハラスメントの新曲「大切なお知らせ」だったのです!

 …ということでまあ、エイプリルフールネタで本当の正体はこじらせハラスメントの新曲だったわけですけど、この曲……よくないですか!?!?!?

 この曲の構成はイントロ→「おしらセンセーション!」「うぅ〜はいはい!!」→Aメロ→Bメロ→Aメロ→Bメロ'→サビ…と展開していくんですが、この展開がとても面白くて好きなんですよね〜!
 まずイントロはドラムがドカドカ鳴るわけですが、これはもう司会・進行を務めたジョー・力一さんにツッコミしてもらうためだけの最高の導入ですね!!音楽で全力のツッコミ待ちをするの、面白い。こんなの漫才と一緒や。
 そしてその後に3人で「おしらセンセーション!」と歌って、これが新曲であることをファン(とついでに力一さん)にお知らせします。もう「おしらセンセーション!」っていうフレーズがキャッチーすぎてこれは誰でも萌える。あと「うっ〜はいはい!!」もかわいすぎ。
 続けてAメロのセリフパート。猫がかわいすぎるとか、ドアに小指をぶつけて骨折したとか、絶妙に些細なレベルの「お知らせ」をしているんですよね。後者は絶対痛いけど。
 そしてその後に来る「大切なお知らせです! 大切なお知らせです! 大切なお知らせがあることの お知らせです!」というキラーフレーズ。「大切なお知らせ」というタイトルが連続して、まるでサビかのようなキャッチーさがありますが、その後に再びAメロに戻ってくるんですよね。こうすることで後に来るサビのインパクトを高めている気がするんですよね。いや曲構成天才かよ。
 その後はAメロのお知らせパート→先ほどより長くなったBメロが来るわけですが、このパートでサビへの期待感はドンドンと高まっていきます。そしてサビの冒頭で待ち構えているのは…

 「だからわたしを」の部分だけサウンドがなくなりボーカルのみになるというインパクトつよつよサビ頭なんです!!!!

 ここまで「サビはまだかまだか」と引っ張らせておいて、サビの頭でボーカルのみにする手法は本当にすごかった。初見時はサビのインパクトやばくて惚れましたマジで。ここら辺は編曲の快晴Pさんの腕があってのことなのかなとも思いつつ、弦月さんの作曲能力の高さには感服いたしました。

 この曲には他にも歌詞の韻の踏み方がすごいとか、そもそも歌詞がいいとか、もっといろいろ語りたいんですけど、最後に一点だけ。ジョー・力一さん、突然歌に加わってきたと思ったらちゃっかりめっちゃ上手いのなんなんですか!?!?


星街すいせい「TEMPLATE」

 ホロライブの音楽シーンを牽引するシンガー・星街すいせいさんの最新曲。この曲は彼女の4周年を記念して行われたライブ「Selfish of a Rough Stone」にて初披露されたロックナンバーです。作詞・作編曲はキタニタツヤさんで、「天球、彗星は夜を跨いで」以来のタッグとなります。

 ぶっちゃけで言いますけど、最近の僕、すいちゃんにハマってます。なんなんだこの歌の圧倒的なうまさは。僕が思うすいちゃんの歌声の良い点は、低音域での細かい抑揚の付け方ですね。低音域において声量がありつつも微細な表現やアンニュイな歌い方ができるというのは、驚くべきことだと思うのです。それでいて高音域では澄み切った裏声を駆使して美しく奏でるので、本当に魅力的なシンガーであると最近気付かされました。
 そんな彼女の歌い方はロックナンバーとの相性も抜群で、「TEMPLATE」では地を這うようなベースと彩りを与えるストリングスのサウンドと非常にマッチしています。「僕」という一人称を使うに相応しい、男性もびっくりするようなかっこいい低音域が目立っていてとても好きですね。
 そしてこの曲は歌詞も非常に相応しいです。「画面の向こうのそのまた向こうで 放たれた言葉たち、 殴っても傷まない透明な拳」という歌詞からこの曲は始まりますが、どこまで行っても「画面」の中からは出られない存在であるVTuberという存在を暗喩しつつも、アンチなどから浴びせられる批判の声を「放たれた言葉たち、 殴っても傷まない透明な拳」と形容。しかし、そんな自身に対する批判を「そうだ 僕にとって「正解」なんてどうだっていい この生が正しいか間違いか 自分で決めるから」と一蹴する歌詞は、爽快感がありすぎてドーパミンがドバドバ出ますね…!常に自分がルールであり続ける星街すいせいというシンガーの魅力をどこまでも引き立てるリリックです。

あの一等星の輝きにも
幸福が蔓延る理想郷にも
届かなくたって構わない
僕以外、何も要らない

 この曲は上記のようなサビで締めくくります。サビを曲中に一度しか使わない大胆さ、そして「星街すいせい」という名前を擬えた歌詞、本当に強い。最高の締めくくりです。

 すいちゃんは3月末から4月中にかけて、この「TEMPLATE」をはじめとして、Mori CalliopeとコラボしたCapSule」「WickedTAKU INOUEとタッグを組んだ新プロジェクト"Midnight Grand Orchestra"としてTOY'S FACTORY内のレーベルVIAからリリースしたSOSなど、魅力的な新曲を多数リリースしました。どちらも魅力的な曲なので是非聴いてください!個人的には、Midnight Grand OrchestraがYuNiちゃんと同じTOY'S FACTORY系所属ということで、とても嬉しかったですw


富士葵「クリティカル・シンキング」

 Acro所属VTuberの富士葵さんによる新曲。この曲は、一度ハマると抜け出せなくなる、まさしく「沼」のような存在ですねぇ…!
 その「沼」の原因とは、コロコロとリズムが変わる「変拍子」による仕掛けがあるからです。「変拍子」とは、一つの曲の中で拍子が変わる曲のことを指します。…口で言っても伝わらないと思うので、僕が最近ハマっている、とある動画をご紹介いたします。

 こちらの動画は「変拍子」のゲームBGMを集めて、視覚的に拍子が変わる様を捉えたものになります。音楽にはこのように、拍子を変えることで曲のリズムを変え、曲をダイナミックに展開させていることがしばしばあります。面白いですね。ちなみにこの動画の中だと僕は『ライザのアトリエ』から「啓蟄、嬰の足」が好きです。まあ理由としては最近『ライザのアトリエ』を進めているからなんですけど、耳に残る7拍子を基本として1ループの終盤にポップな4拍子を持ってくる展開が好きです。
 
 さて、前述の動画を聴いた後にもう一度「クリティカル・シンキング」を聴いてみましょう。リズム感のある人なら、「あれ…この曲のリズム、なんだかすごくね?」と思う、かもしれないですね。
 この曲ではAメロにて5拍子+5拍子+5拍子+6拍子、Bメロにて6拍子、サビ前半では4拍子、サビ最後のフレーズでは3拍子を使っております(音楽にわかなので間違ってたらすみません!)。うん、すごいですよね。
 音楽にわかなので口に出して説明はできないんですけれども、Aメロはたぶん5拍子3回6拍子1回の繰り返しで構成されていると思うんです。よければ皆さんも冒頭の「こんな狭い世界だっけ?」の部分において「狭い」の「せ」から、リズムに合わせて「1、2、3、4、5、1、2、3、4、5、1、2、3、4、5、1、2、3、4、5、6」って感じで口に出してリズムを数えてみてください。こんな説明で大丈夫かな…。
 とにかく何が言いたいのかというと、この「変拍子」という要素のついてどんどんと考えていくと、この曲にだんだんとハマっていくんですよね。楽曲全体のミステリアスな感じが中毒性高いです。そして、この不安定なリズムの曲を歌いこなす富士葵さんがバケモノ級の強さ。強すぎる。
 そして歌詞も深いんですよねぇ…。僕の感想としては、「主人公の『私』には憧れかつ近しい仲であった『君』がいたけれど、『君』との関係性が壊れて心の中がぐしゃぐしゃになってしまった。しかし『君』と仲直りをして再び『私』らしく答えを見つけにいこう」みたいな感じに解釈いたしました。複雑な曲ですが、最後にはハッピーエンドを迎えている曲だと思っていて、エンディングがとても綺麗なんですよ。

 ということで皆さん、「クリティカル・シンキング」を通じて変拍子の世界にハマっていきましょうね!(謎の勧誘)


終わりに+次回予告

 今回の曲紹介は以上となります。今回は意図したわけでは全くないのですが、VTuber楽曲で全てを占めましたね。まあ時にはそういう回があってもいいのかな。

 さて、ここまで読んできた人の中には、「あれ、ゆにチルのヤンさんならあの曲について一言も触れていないのはおかしいんじゃないか…!」みたいに思った方もいるかもしれません。セルフツッコミしていくスタイル
 ええ、もちろん忘れていませんよ。ですが、この曲はゆにチルの僕にとって大事にしていきたいと考えているので……単独で記事を書かせていただきます!

 次回!cyAnos「Who knows the answer」感想&考察記事!!!!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?