見出し画像

メディアの話その6。インターネットと原始人と。

いまから3年前、2015年1月にインフォバーンの創業者、小林弘人さんと『インターネットが普及したら、僕たちが原始人になっちゃったわけ』という本を書いた。

この本のタイトルに秘められたポイントは主に2つ。

1つは、小林さんが以前より唱えられていた「インターネット時代とは、だれもがメディアになる、だれでもメディア時代なんだ」、ということ。

もう1つは、進化生物学者ロビン・ダンパーの説、ダンパー数=人間の集団は、脳のサイズが規定しており、150人がマックスである、をベースに考えると、だれでもメディア時代は、大きな組織が150人単位に小分けになり、我々のコミュニケーションやコミュニティの質やサイズは、原始時代に戻ってしまうこと。

だれもが、趣味や嗜好、仕事や出身などによって、インターネット上に島宇宙のように存在する150人の村をつくり、そこで暮らしている。インターネット上における我々の「住所」は、そんな150人の村だ。

ということを書いた。そして1年前にマクルーハンを読みかえしたら、マクルーハンは50年以上前にまったく同じことをすでに記していた。

電気的メディアが出現すると、人々は原始時代に戻る。大きな組織は小さな組織に分断されていく。そんな話をマクルーハンは書いていた。

本を執筆したとき、マクルーハンの予言について、私は気づいていなかった。今読むと、ほぼ同じことを想定している。

インターネットもスマートフォンもない時代に、なぜマクルーハンは、人間の集団の先祖返りがメディア上で起きる、と想定できたのだろうか?

今日は帰りが遅かったので、ここまで。続きます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?