メディア論78 ミュージシャンは最高のデータベースメディアだ。

マスメディアには、
最新コンテンツだけが商売のタネ、
過去のコンテンツの蓄積=データベースの価値には無関心って
人が実はすごく多い。本当に多い。
これは年齢、関係ない。
爺さんから20代まで、おしなべてマスメディアの人は
新しいコンテンツのことしか考えてない人がとても多い。
理由は明白で、
日々の仕事も、自分の評価も
今作っている最新のコンテンツの
出来と売れ行きで決まってしまうからだ。
が、ウェブ市場は、
グーグルが検索エンジンを普及して以来、
「データベースと検索」がメディアビジネスの基本であり、
過去のデータベースを常に「今消費させる」
ことができるところが勝つ。
アマゾンもネットフリックスもhuluも。
日本企業の名がさっぱり出てこないのは、
上記の理由があるからである。
ネットフリックスやアマゾンプライムは
完全にかつての民放の「再放送」市場を
奪ってしまった。しかも現金収入が手に入る形で。
見習うべきは
ミュージシャンだ。
ミュージシャンのライブは、
過去のデータベース=楽曲群から引き出した曲を「今」演奏することで価値を産む。
過去の楽曲群というデータベースは死蔵されない。
ライブでは、いつでも「今の曲」として命を吹き込まれる。
ネット時代のメディアビジネスの先生は
ミュージシャンである。

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