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嘘をもうひとつだけ(著者:東野圭吾)

著作者:東野圭吾 発行所:株式会社講談社 2003年2月15日発行
 
この作品は、5つの物語から成る。ここでは、「第二の希望」を取り上げる。母、楠木真智子と、娘、理砂の物語である。
 
真智子は、会計事務所での事務を仕事としている。その他にダンススクールの教師もしている。真智子にとってダンサーは第二希望だった。第一希望は、器械体操のオリンピック選手になることだった。
 
『理砂には天才的な運動神経が備わっていた。少なくとも真智子の目にはそう見えた。自分以上の才能がある。理砂が立って歩き始めた頃から確信していた。バランス感覚、柔軟性、瞬発力、いずれもが一級品だった。』
 
体操を習わせたいという真智子の意見に、夫は反対した。理砂にオリンピックを狙わせたいという真智子と夫とは口論となり、離婚の原因となった。
 
『真智子は生活の殆どすべてを、理砂のトレーニングを中心にしたものに組み替えた。食生活、生活リズム、住環境、何もかもだ。』
 
そんな生活をしているなか、殺人事件が発生する。真智子が交際していた毛利周介が殺された。加賀恭一郎は、犯人を追う。意外な犯人は誰か。
 
注:『』は、引用文
 

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