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『レトロゲームファクトリー』物語 第3話「企画のやり取り」

■ 企画のやり取り

 新潮文庫nexから出た、拙作『レトロゲームファクトリー』が誕生するまでの話を書く連載、3回目です。この原稿で、少しでも興味を持って、『レトロゲームファクトリー』を購入してくれる方がいればいいなと思い、続きを書きます。

 前回から、少し時間も空きましたし、時系列の一覧です。

* 2016年08月27日。文藝春秋から『裏切りのプログラム ハッカー探偵 鹿敷堂桂馬』でデビュー。
* 2016年9月29日。新潮社の編集の方からアクセス。
* 2016年11月2日。新潮社の方と初打ち合わせ。
* 2016年11月3日。企画書を6本送付。←今ここ!!
* これから書く予定。
* 2018年10月27日。新潮文庫nexから『レトロゲームファクトリー』が発売。

 時系列を見ると分かるのですが、初の打ち合わせから本が出るまで2年近く掛かっているのですね。その間、ずっと原稿を書いていたわけではなく、ほとんどが企画のやり取りの期間だった気がします。というわけで、今回はその企画のやり取りについて書きます。

 企画を送って翌日の11月4日に、検討するという返信。11日後の11月15日に、編集長に回しているという返信。さらに6日後の11月21日に、いくつかのプロットを混ぜた方がよさそう、再度打ち合わせをしたいという返信が。なかなかすんなりとは進みません。

 次の打ち合わせは12月19日。この時点で既に、最初の打ち合わせから1ヶ月以上が経過しています。

 ちなみにこの間に、私が送ったメールが先方のスパムフォルダに入っているというエラーもありました。

 出版社とのやり取りでは、この手のエラーが多いです。そして編集の方は、あまりスパムフォルダを確認しなかったりします。

 また、編集の方は忙しいため、その瞬間に返信を書かないと、そのまま忘れたりすることもあります。そのため著者からのリマインドは必須だと思っています。

 メールを送ると、Google カレンダーに、リマインドの予定を入れておき、返信がないと再度アクセスを行います。急ぎの用の場合は、電話をしないとまずいです。

■ 打ち合わせ2回目

 12月19日、2回目の打ち合わせは、最初にアクセスしてくださった方と、初回打ち合わせ時に病欠だった方の2名が来ました。

 そして今後の進行は、前回病欠だった方に引き継がれることになりました。担当が変わるというのはプラスなのかマイナスなのか。分からないところですが不安は残ります。

 ただ、新担当の方は、会話のレスポンスはよいので大丈夫かなと。

 その日は、私に合っているレーベルとして、新潮文庫nexをすすめられました。文字組みや、おおよそのページ数、売れやすいページ数などの話も出ました。あまり分厚い本は売れないと。これはまあ、会う人、会う人、言いますね。最近は短い方がよいみたいです。

 また、今後のスケジュールについてもヒアリング。次のプロットを送るということで、この日の打ち合わせは終了しました。

 そして、新しいプロットを、約1週間後の12月27日に送りました。新担当の方宛てに、旧担当の方にはCCで。というわけで、次は、2回目のプロット送付の話をします……。(続く)


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