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「古今和歌集」私撰秀歌 巻第四 秋歌上 歌248

「僧正遍昭

さとはあれて人はふりにしやどなれや庭もまがきも秋ののらなる」

●漢字付加:
里は荒れて
人は古りにし
宿なれや

庭も真垣も
秋の野良なる

●歌意:
 里は荒れ果て、住んでいる人も年老いてしまった家だから、庭も垣根も、まったく秋の野原でありますよ。

●感想:
 情景が浮かぶ、ユーモアのある歌。

 真垣は、今の垣根。昔は、垣の上の部分を垣穂、下の部分を垣根、全体を真垣と呼んでいた。

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 ここで、「巻第四 秋歌上」は終わり。次回からは「巻第五 秋歌下」。

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目次と序:
https://note.mu/yanai/n/n5825ea920db5

参考文献:
講談社学術文庫「古今和歌集 全訳注 二巻」(久曾神 昇)P80

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