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天官賜福 貮 第十二話感想

とうとう、とうとうこの日がやってきてしまいました。
「天官賜福」二期の最終回の日です。

前回を見終わってすぐに次回のタイトルが「百無禁忌」と映ったとき、ものっっすごく動揺しました。
「百無禁忌」といえば、作品タイトルの「天官賜福」に続く言葉でこの作品を象徴するものだと感じたからです。
なぜ……なぜ最終回のタイトルがこれ!??

しかも、本国版(と言っていいものか)のタイトルは「天官賜福」というではありませんか。

えっっっっ

なんで作品タイトル????

これで……終わるの??????

という思いがわいてきてしまって、どうしようもないといいますか。なんというか、ラストが作品タイトルだと「◯◯先生の次回作にご期待ください!」ラストに思えるというか……わかりますかねこの感覚。

しかも中国の作品(とくにBLジャンル)は時に完結までしないこともあるということを見を持って体験したこともあるため、”打ち切り”が頭をよぎってしまいました。原作小説の本編ラスト章のタイトルが「天官賜福 百無禁忌」だったこともあります。

そんな思いを抱えながら見た12話の感想です。


天官賜福 貮 第十二話 「百無禁忌」

総評

そ、そ、そういうことだったの……!
「百無禁忌」そういうことだったのですね……「天官賜福」も。
だからこのタイトルをつけたのか〜〜!!と思えるような二期のラストでした。

本編は原作に沿って丁寧に描いてくれていて、結構見返すのがしんどい内容。でもありがたいです。ここまで丁寧に描いてくれるなんて!

花城が離れていったあと、原作では「なぜだか突然勇気がわいてきたような気がした」というような一文があるのですが、殿下がアニメでもそんなすっきりとした表情をされていてもう涙腺がヤバでした。

神武殿でのモブ神官に腹立つわ〜と思ったり、慕情が相変わらず慕情で「らしさ全開」なの良かったですね……。彼、こんなこと言ってますけど殿下が攫われた(という体)だったときめちゃんこ心配してましたんで。
今更皮肉を言ったりしても遅いというか……笑。
でもそれが慕情という人(神)であり、この内面の複雑さの中にある純粋さをこの先ももっと味わっていきたいですね〜。
この重いストーリーの中でちょっと笑わせていただいてありがとうね慕情。

君吾がいくら「花城は危険だ近寄るな」というようなことを言っても、自分の目で見て接してきた殿下には全然通じてないのがいいですよね〜。近寄るな的なことを言われても絶対「はい」って言わないもんね!まあ君吾が心配する気持ちも分かるのですが……これは心からの心配なんだろうなと。

仙楽皇陵への道もほぼ原作そのままでした。800年前は紅葉が美しく人通りも多く活気に溢れていた太蒼山……。修練している子どもたちやブランコで遊ぶ様子、その傍らには母后のそばで目を輝かせて見つめている幼い謝憐……。
そして現在は荒れ果てた山となっており……。

しんど!!!!!!

原作に出ていたリスも出てきていましたね。ありがたい〜〜。原作では数行なのですが、リスがいるというシーンが好きなのです。人は皆いなくなってしまったけれど、動物は帰ってきて平和に暮らしているんだな……という。

そして仙楽皇陵。
殿下はつらい思いをしたとき、いつもここに来て母后に話していたのかなと思ったりして切なかったです。アニメでは言及されていませんでしたが、原作では母后亡き後、特殊な衣をまとわせてその肉体を保存しているという描写があるのです。それを戚容は剥ぎ取ったのでしょう。800年間特殊な力で保っていた身体があっという間に灰と化すことは想像に難くはありません。

亡くなっていてもそこに肉体があるということは一種の心の支えになっていたのではないでしょうか。それが戚容によって失われたという。

戚容の殿下に対する感情は複雑すぎて簡単にあらわせるものではないのですが、無理やり一言で言えば「超アンチになった元熱狂的ファン」かなと思っています。この辺はこの先に描かれると思いますが、「清廉潔白な顔をしていたのに、実は違ったじゃないか!化けの皮を被っていないでその本性を見せろ!!!」という思いが殿下に投げつけられる言葉の端々に感じられます。

そんな戚容の言葉を受けて、剣を振りかざす太子殿下―‐というシーンで暗転。
そう、原作の一巻はここがラストなのです。しんどい。

ですが、アニメではこの先がありました。
一期の半月の言葉、二期で印象に強い「3人目の食料」の話とそれに連動した芳心国師の選択、「間違っていない」という花城の優しく心強い言葉、「美化しすぎてはいけない」からの過去と思われる太子殿下の像をなぶりつける民衆のカット。

そして「忘れてくれ」の言葉と「忘れない」「永遠にあなたのことは忘れない!!」という魂の言葉。
そこからの三郎との出会いのシーン……。

そしてそして、

「哥哥、今度は最期まで肩を並べて歩みたい」

こんなん泣くしかないじゃないですか〜〜!!この回は最初の方から涙じわりじわりとしながら見ていたのですが、「永遠に〜」から涙がぶわっっっと出てきて、ラストの言葉でもう号泣です。

この言葉、原作では出てこないんですよ。というか、原作は殿下視点の三人称で書かれているので、基本花城の思いはこちらでは分からないのです。(でもものすごく伝わってくる)なので、こういう花城視点の思いがこうして追加されたこと、それがものっっっっすごく作品世界に合っていることに感謝しかありません……。

その上、この言葉を追加してくれたことで、三期への期待が高まりました。放送を見るまでは「打ち切り」の言葉もよぎっていたのに、「三期、待ちます!!!!!!!!!!!」になったのも、見終わった後に思わず「天官賜福 百無禁忌」と唱えたくなったのも、この言葉のおかげです。

アニメ制作陣の皆々様、本当にありがとうございました!!感謝してもしきれません。

本心は、「来週から三期やってくれ!!!!!」なのですが(強欲)、待ちます……待てます……でもできればなる早でお願いします……。

ハァ〜〜〜天官賜福二期が終わってしまった。この素晴らしい作品にこの人生で出会えたことに感謝です。
この感想noteもしばらくお休みです。三期の際はまたここに戻ってくるかはまだ未定ですが、これまでお付き合いいただきましてありがとうございました。

天官賜福 百無禁忌!

放送時実況

・月下の惜別だよ〜😭
・殿下から声かけられるの待ちだったのかな花城は
・「考えすぎ」はいい言葉だなあ
・殿下のお顔、「なぜだか勇気がわいてきた」っていう表情!
・このOPも最後か〜〜大好きです
・花城は義理堅いんですよ!
・「運がいい」って言われて照れる殿下、かわいい
・「技が勝ってた」って素直に認める風信、いいやつ(原作をチェックしたら「でも人柄は悪い」とか言ってた)
・風師さまの天界での人気っぷりがわかる
・殿下の天界での人気なさっぷりもわかる……
・「フン」て慕情……w
・君吾も「困ったな〜!」て顔してる
・慕情……ww
・「職務怠慢」なのはペイでした
・「裏とは!??」て気になりすぎな慕情
・モブ神官腹立つわ〜!
・君吾が殿下の説明聞いているときの様子がパパすぎる
・証拠を掴むために地師を送ったってわけ
・花城に要注意って言われても絶対に「はい」と言わない殿下
・「三郎……花城は」って言い直すところすき!
・仙楽宮封鎖されて……って母后〜〜ッ
・ダッシュで飛び降りる殿下……やりきれない思いを抱えて……
・にぎやかな道……紅葉……ブランコ……
・ちっちゃい殿下……うわーーん
・戚容どうやってきたんだこの道を
・谷子も連れて
・リスだ!原作にもあったなあ
・仙楽皇陵への道だ……すごい、絵で見れている……
・そういえば簡体字版では……
・殿下、つらいときはここに来ていたのかな
・苦海を離れ、って表現、いいですね……
・亡骸、説明無いけどあったということが分かる
・剣を手で折っちゃう殿下、つよ
・「皇陵によく顔を出せたな」が一理あるのもなんだかつらい
・はーーーーここで、ここで終わ……
・半月ちゃん!!!
・花城の声、優しい……
・美化しすぎてはいけない
・「永遠にあなたのことは忘れない」
・あーーーもう泣いちゃう
・出会いのシーンだ……
・今度は肩を並べて歩みたい
・追加のこの言葉、つよい……今度は……歩みたい……
・ありがとうございます!!三期、待ちます!!!!

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