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今月の野鳥(JB2017年7月号)

「この主のもとに来なさい。主は、人々からは見捨てられたのですが、神にとっては選ばれた、尊い、生きた石なのです。」(Ⅰペトロ2:4)

生きている化石という言葉があります。シーラカンスやメタセコイアなど、太古の姿を色濃く残している現存種に使う言葉ですが、今月の写真のライチョウもやはりそうで、氷河時代の生き残りという言葉がよく使われます。日本に住むライチョウの数は推定3000羽。しかし、年平均気温が約3度上昇すると絶滅の可能性が高いと指摘されています。標高2000-3000mに住んでいるので、登山家以外はあまり見る機会がないかもしれませんね。北アルプスの立山室堂は、観光客でも比較的たやすく訪れることのできる場所で、ここには200羽前後が暮らしているといわれています。
(撮影2016/7/20富山県室堂にて)

20代から30代の前半は、山歩きをよくしていました。夏休みになると、重いザックを背負って、日本アルプスを歩いていました。ので、しばしばライチョウに会っています。一番はっきり覚えているのは、1985年の夏のことで、この年は、南アルプス 夜叉神峠から登り始め、鳳凰三山、甲斐駒ヶ岳、仙丈ヶ岳、白峰三山、塩見岳を通り、三伏峠を降りるという壮大なものでした。鳳凰三山から甲斐駒ヶ岳に続く尾根筋を早川尾根といいますが、途中にアサヨ峰という頂があります。この頂を越えて下り路に入った時に、ライチョウに会いました。向こうは砂浴びの真っ最中で、これが砂浴びなのだなと思って写真を1枚撮りました。たぶんこれが最初の野鳥写真です。当時なので、Nikon F2 photomicAにAI 50mmF1.4を付けただけの写真です。もちろんアップの写真ではありません。それから31年後の写真が、写真のライチョウです。このライチョウも砂浴びをしていました。 


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