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今月の野鳥(JB2017年11月号)

「イスラエルの高い山にそれを移し植えると、それは枝を伸ばし実をつけ、うっそうとしたレバノン杉となり、あらゆる鳥がそのもとに宿り、翼のあるものはすべてその枝の陰に住むようになる。」(エゼキエル17:23)

仲の良い夫婦の例えに使われるオシドリですが、残念ながらカモの仲間は毎年パートナーを変え、また夫婦が常に一緒にいるのも、あぶれたオスに奪われないようにするためだとか。こうなると、中国4世紀の捜神記の物語もすっかり色褪せてしまいます。一方、カラスなどは、どちらかが命を落とさないかぎり生涯パートナーを変えないとか。それにしても、オスの彩りは美しい。紅葉のシーズンですが、錦秋に引けをとらない姿です。
(撮影2016/11/14横浜市金沢区長浜公園にて)

『捜神記』は、4世紀に中国東晋の干宝が著した志怪小説集。 志怪小説とあるように猿や鳥などの動物、仙人や神様を使って中国の話言葉を本にした短編小説である。だそうだが、物語は以下のような話です。
宋という国に住むある男が、美しい妻と結婚しました。しかし、妻の美しさに王が目をつけ、権力で彼女を奪ってしまいます。その結果、夫は自殺してしまいました。それを知った妻は「夫と一緒に葬ってください」と遺書を残して自殺しました。王様は、それを許さず、2人の墓は少し離れて建てられました。すると、両方の墓から木が生えて、一晩のうちに成長して、枝が絡み合うほどになりました。さらにつがいのオシドリ(鴛鴦)がやってきて、その枝に巣を作ったので、人々は感動したということです。
実際、自然界におけるオシドリのオスとメスの割合はおよそ、3:2だそうで、オスの方が1.5倍も多いそうである。
英名のMandarinとは、「中国の標準語」のことだそうで、このような名前が付くのは、中国で普通に見られる鴨なのかもしれない。


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