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本棚専門店を作りました。

東京・日本橋の髙島屋S.C.(新館)の5階に「ハミングバード・ブックシェルフ」というお店を作りました。
(たぶん)実店舗としては日本でここだけの(ひょっとすると世界でも珍しい?)本棚専門店です。

かもめブックスをはじめ、これまでに、僕はいくつかの本屋を作り、そこで本を売ってきました。すると、「そもそも本屋に来ない人」に本は売れないんだなってことに思い至ります。(まあ、考えたら当たり前ですね!)
だから「普段は本を読まない人、あるいは本屋に来ない人」に本の良さを伝えたいというのが、僕の本屋を作るときの基本的な考え方です。
そのアイデアを深く掘っていくと、「本棚屋」という形になったのです。

僕の両親は本に親しむ人たちで、小さなころから僕の家にはたくさんの本たちがありました。
ところが友人の家に遊びに行ったとき、本がない家があることを知ります。
「本がない家があるなんて?」
僕は驚きました。

もちろん、それは悪いことではありません。
別に本を読むのが偉いわけじゃないから。
でも、メディアなどで「本が売れない」なんて言われていたりして(本当かな?)、なるほど、世界には「そもそも家の中に本を置く場所がない」っていう状態が存在するっていうことを、もう一度考えてみました。

もしも家のシューズボックスがいっぱいだったら?
(新しく靴を買うことはないでしょう!)

もしも家のクローゼットが溢れていたら?
(新しく服を買うことはないでしょう!)

つまり、本の置き場所が家にないのに、本を買うわけがないってことです。
「本がない家」とは、「本棚がない家」なのかもしれません。
だから、本棚屋を作りました。

僕らの言う「本棚」とは、「暮らしの中の本がある場所」を指します。
大きくて立派な天井までの高さがある本棚も「本棚」ですし、ちょっとしたブックエンドも「本棚」といえます。

さあ、この、僕らが大好きな本!
なんてすばらしいプロダクツなんだろうと、いつも思います!
この愛しい本のユニークな存在証明のひとつが、家じゅうのどこにでも置き場所があることということです。

玄関には、積ん読と図書館で借りた本を置くのがいい。
トイレには、コミックや雑誌、どこからでも読めるエッセイがいい。
廊下には、資料かコミックや文庫などの量を置きたいものがいい。
脱衣所(お風呂)には、ジップロックでスマートフォンを読むもよし、キンドルオアシスを読むもよし。
台所には、レシピブックや料理の動画をみるためのデジタルデバイスのスタンドが置ける。
リビングには、写真集や画集などの大判の本がよく映えます。
寝室は、小説やエッセイ、人文書や実用書など、寝る前に読むものがいい。
書斎や仕事部屋には、もちろん本が置き放題。

靴は玄関にしか置かないけれど、そして服はクローゼットにしか入れないけれど、僕らの大好きな本は、家じゅうのどこにでも置けるんですよね!
こんなすばらしいプロダクツは他にないよ!
(そして、それは、こんなに売りやすい商品は他にないってことじゃないかしら!)

1冊から1000冊まで、ありとあらゆる本棚を取り揃えました。
といっても、オープンしたてで、まだまだ案内が行き届かないところもありますが、これから2カ月くらいかけて、だんだんとお店を仕上げていこうと思います。

暮らしに本がある風景。
それは、とても、いいものですよ。

髙島屋S.C.は東西線日本橋駅直結、東京駅からも歩いて10分くらいです。
行こうよ、日本橋!

http://www.hummingbird-bookshelf.net/

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