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Goose Fresh Beat '23(つくばロックフェス) day2

2023/07/16

茨城県石岡市つくばねオートキャンプ場で行われた「Goose Fresh Beat '23」の2日目に行きました。

"つくばロックフェス"の愛称で知られる、今回で15周年を迎えた同フェス。2010年までつくば市に住んでいた自分も初回から興味はあったのですが、就活・バイト等で忙しかった時期のためちょっと車で音漏れ聴きに行っただけ('10)。それ以降は東京暮らしになったため、やっているのは知っていましたがこのフェスとはすっかり疎遠になってしまいました。

しかし今年は特に2日目にOGRE YOU ASSHOLEやDYGLなど好きなバンドが枚挙ラインナップ。最近日本国内のインディ音楽の現場にあまり行けていないこともあり、気になるけど全然観に行けてないアクトも盛りだくさん。
家族のことも「連休だから実家に行こうかな!」という妻の提案に甘えて実家に子供たちをお任せし、1日のみではありますが、 10年超のリベンジを果たしに?石岡市へ向かいました。

この日のタイムテーブルはこちら。絶対的に流れが良い。Newspeak→No Busesの英詞リレーとか、MONO NO AWARE→DYGLのインディ系ギターロックの国内最高峰リレーとか。丘の上STAGEも含めるとさらに良くて、前のアクトを引き継いで後ろのアクトに繋げる流れができてました。特に夕方〜夜のThe Chairs→OYA→maya。よく考え抜かれたSET TIMESだと思いました。

yaora
開場10分前にシャトルバスで到着。入場待機列は「後ろに並んだ人に最後尾プラカードを回していく」スタイルで、さっそくユルい雰囲気。話しかけてきた筑波大生と最近の大学とか音楽の話をしつつ入場(訊いたらものすごく頭の良い学類の方でビックリ。頭良い人と話すのはやっぱり愉しいなぁと思いました)、そのまま丘の上ステージのyaoraへ。
昨年始動したばかりのバンドという情報しか持たずに観ましたが、ヨギーやネバヤンの雰囲気を受け継いだチルいロックバンドでした。テン年代の影響ってこういう形で出るんだなあ。女性ボーカルの透明感が目立ってました。

inweu
茨城県内のいろんなイベントで演奏しており、このフェスにも過去にも何度か出演しているポストロックバンド。
ベテランっぽい雰囲気でしたが、叙情系ポストロックに必要な深みとか洗練さをあまり感じられず、早くもごはんタイムへ…。

飯探しをしていると、電動キックボードで颯爽と移動する主催者・伊香賀守さんを発見。主催なのに動き回るの大変ですね、と思いながら最初のフェス飯はルーロー飯食べました。家族経営の店なのか、小学生くらいの女の子がきゅうりに竹串刺してました。ローカルの雰囲気。

Newspeak
メインステージである坂STAGEへ。急坂に向かって音をぶつける形で立っているステージですが、スピーカーは低めの位置に置かれているためステージから離れていくにつれ聞こえる音量が急激に小さくなる。迫力あるサウンドを聴きたいならステージ前5〜6メートルくらいが限度、という感じ。ただこれは悪いわけではなく、例えば離れたシートエリアに座って子連れでゆったり観たいというお客さんにもちょうどいい設計だし、丘の上STAGEとの音被りも防止できる。この規模感ならアリだと感じました。

Newspeak、音源だとかっこいいけど音圧ちょっと弱いかな?と思っていましたが、ライブはしっかりしていました。ドラムのStevenの叩くビートがうまく牽引している感じ。
フロントマンのReiさんはつくば市内の小学校に通っていて、このキャンプ場に来たこともあるらしい。縁ですねえ。

MARQUEE BEACH CLUB
2015年の下北沢インディーファンクラブで出会ってからずっと"ときめき"が消えていないMBC。その後はなかなか上手くバンドが続いていませんが、曲は抜群に良い。今日も踊れる曲だけでなく、「dive」のようなシューゲイズサウンドもしっかり聴かせてくれました。
このバンドに関してはとにかくなんとかして続けられるか、それだけだと思います。いつの間にかサポート含め7人も居てびっくりしましたが、やり続けられる形をどうにか模索してほしいです。またどこかで踊りましょう!

No Buses
音源は度々聴いてはいますが、ライブは初見。ステージでもすごく魅力的なバンドだとは思うのですが、半目剥いて演奏する近藤氏にデイブ・グロールみたいなドラマー、他クールすぎる3名という見た目のインパクトが強すぎて、ラストの「Imagine Siblings」以外の曲が全然頭に入ってきませんでした。また別の機会でちゃんと観たいです。

Khaki
これは良い新人バンド。ダウナーかと思いきや急にシャッフルビートになったりしてツギハギみたいな音楽性ですが、文脈的なものは逸脱しない。THE NOVEMBERS小林さんみたいな声の人と、フォーキーな声の人でボーカルを振り分けているのも面白かったです。

浪漫革命
時刻は14:00。とにかく暑い。最初はステージ前で観ていましたが、パーティノリについていけずピザ食べながら木陰で休憩。今日はとにかく暑さとの戦いでした。

YAJICO GIRL
サーキットフェスとかでよく名前を見るバンド。俺たちイケてるだろ的な圧力についていけず、ここも休憩に。

MONO NO AWARE
ベーシストの竹田さんがバカンス中とのことで、サポートを迎えてのライブ。どことなく完全体ではないような気はしましたが、バンドとしての地力はしっかりしているし、フロントマン玉置さんのロックスターじみた振る舞いも珍妙な感じがあって面白い。
今年リリースされた「風の向きが変わって」は、一聴してアンセムになりそうだなあと感じた曲ですが、実際現場でもそうなってました。2023年のMONO NO AWARE、まだまだいけそうです。

ザ・おめでたズ
率直にnot for me。リリック飛ばしてしまった曲を諦めて早々に次の曲に行ったりしていて、それってその曲を楽しみにしていた人に対する愚弄じゃない?全然めでたくないな…と思ったので、こちらも早々に打ち切って坂ステージに戻りました。

DJブースではかつてのRIJF@ひたちなかでも回していた遠藤孝行さんがPassion PitにaikoにDua LipaにNewJeansにと、ものすごく節操なさすぎる選曲していて苦笑いしました。

DYGL
前回(CRAFTROCK FESTIVAL)で観たときの硬派な感じとはまた違う、時折暑さをネタにしたユルいMCを挟みながらの和やかDYGL。でも演奏はやはり地の体力の強さを感じさせるもので、そこはさすがのDYGL。
最新作のツアーが終わってしばらく経ったこともあり、初期曲から新曲まで含んだベスト的セットリスト。特に1stのガレージロック色全開の楽曲を連打した中盤は大いに盛り上がってました。

椅子樂團(The Chairs)
台湾から来日。海外バンドがこのフェスに出るのはおそらく初?フェスのコンセプトとはちょっとズレたブッキングにも思えますが、最近日本と東アジア圏のインディ界隈の交流はまた盛んになってきているので繋がりはあるかと。
浮遊感のあるサウンドに中華系のメロディが乗るのはこのフェスにおいては独特で面白かったです。

OGRE YOU ASSHOLE
本日最大のお目当て。DYGLあたりまでいたインディキッズっぽいお客さんが結構抜けてフロアは若干寂しくなってましたが、それでもオウガにしては若めの客層が集まってました。
最近は『家の外 ep』の楽曲を最初からまとめてやることが多いオウガですが、この日は「ムダがないって素晴らしい」と「素敵な予感」のライブ定番曲2本立てでスタート。時刻が18時を回り陽が暮れ始めた頃、「待ち時間」のシンセ音が流れ始めて"モード:家の外"へ。
確かに、まだ明るい時間から『家の外 ep』のズブズブクラウトロックをやってもイマイチだろうし、かといって最新のバンドの姿を放棄させるわけにはいかない。そんな中でこの夕方の時間帯を選択した伊香賀さんはよく分かってるし、現時点ではここでしか観れないOGRE YOU ASSHOLEのライブが観れたと思います。伊香賀さんもバンドも本当にありがとうございます!!
後半は「ただ立ってる」が若干「ロープ」みたいな展開になってきたことにビックリしつつ、あっという間にラストの「朝」へ。何度もライブアレンジで聴いてぶっ飛んでいる「朝」ですが、この日はラストに据えられていたこともあって最後の約3分で更なる追い込みビッグバンを起こしてました。凄すぎて涙出るかと思いました。ここも貴重なものが観れて、本当に嬉しかったです。
余談ですが、バンドと観客の距離が近いフェスということもあって、普段はなかなか見れないバンド内のコミュニケーションを垣間見る機会もちょこちょこあって興味深かったです。OYAもリハやりながら話し合ってその日の展開決めたり変えたりすることもあるんだなあと思ったり、本番中も暑さに耐えきれなかったドラムの勝浦さんが冷水取りに一回ステージ裏にはけたことを知らぬフロントの出戸さんが、後ろ振り向いたときに勝浦さんがいないことに気づいて「あれ?勝浦どこ行った??」みたいな表情をしていたのが面白かったです。

maya ongaku
この日最高のダンスミュージックだと思いました。マジで。

ドミコ
mayaが少し長かったため、すでに始まっていたドミコへ。圧巻の演奏はもちろん凄かったし盛り上がっていました。正直、同じ2人組バンドで比べるならRoyal BloodとかJapandroidsとかよりも上手いと思います(多分)。
ただ、演奏の見せ場やそれ以外の手数も多すぎて、観る側が入り込む余地が少なすぎる気も。「ベッドルーム・シェイク・サマー」みたいな曲を発展させてライブの中盤〜後半あたりに置いてくれると少し印象変わるかもしれません。

・・・
フェス全体として、今回はとにかく暑さとの戦いだったと思いましたが、それがなければ本当にゆったり楽しめるフェスでした。同日に同じ茨城県ではLucky Fesという半芸能フェスも行われていましたが、そっちと競合しようという雰囲気もあまりなく、そもそも始めから会場キャパに対してぎゅうぎゅうに入れるつもりがない感じがしました(実際、余裕はありそうなのにプレイガイドではソールドになってました)。
そして、ゆったり楽しみつつも「このバンド、今度はライブハウスで観たいな」と思わせてくれるバンドも多かったです。具体的にはKhaki、No Buses、DYGL、MONO NO AWARE。ここは主催者の伊香賀さんの狙いがうまくハマっている気がします。アツいライブハウスとユルいフェスを繋ぐ役割を今後も継続していってほしいと思います。

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