見出し画像

No.4:京都のことを知りたい人。観光地以外のあれこれ。ガイドに載らない地元民の生活文化。おもばな満載!

まず、No.1と目次を見てください。

●京都弁と庶民言葉

ガイドブックなどに載る純粋な舞妓たちが使っている京都弁は、庶民は使わない。ここでは、一般的な言い方で覚えた方がいいものと、ちょっと面白いのだけピックアップする。

(これは、まだまだ上品な京都弁。こうやって書いてると、京都弁て、いろいろあって、ちゃんと覚えんのは、結構ムズイ)

・まず、ご存じのW言葉(重ね言葉)

「ぬくいぬくい=暖かい」「あついあつい」「さむいさむい」「くさいくさい」「かゆいかゆい」など、形容詞というのか、ほとんど、Wだ!「なんで?」って、学術的なことはさておき、物腰柔らかく「かわいい」を表現しているといわれる。京都以外の関西圏でも、類を見ない。

また、「おおきに~すんまへ~ん、ありがとうございました」と、そんなに言わなくてもいいのに、何べんも(何度も)いうことが多い。

言葉で「喜怒哀楽」を感情移入して言うのが京都弁の特徴だ。

・怒るときの表現

「あかん=ダメ」「あかへん=ダメ」「やめときよし=やめなさい」「なにしてんねんさ~=何してるの、やめなし=訪ねているのではなく=叱っている」 ほかにも、わかりにくい京都弁が結構ある。

「あきまへん=これは大阪」=このジャンルはムズイ!

・最近流行ってる?知らんけど。

「それは違うで!・・知らんけど」=言い切っておいて、ちょっと責任逃れに使った、角を立たくない時も使う。こう言うと、あまりえらそうに聞こえない。後から間違いだった場合でも「知らんけどて、言うたやん」と逃げることができる。

・男言葉と女言葉は違う

さっきの、「なにしてんねんさ~=女言葉」で、「なにしてんねん=男言葉」、「やめときよし=女」「やめとけ=男」、「ええのんちゃうか=女=いいんじゃない」「ええんちゃうけ=男」、この「・・・ちゃうか」は女言葉だが、目上の人に対しては、男も使う。

こう考えると、言葉には「男尊女卑」と「目上と年下」がうかがえるね(発見!) 「・・・やんけ=同等までの男言葉」、で女は使わない。目上には「語尾に「け」はつけないで、「・・・やん「か」となる。女も「・・・やん「か」という。「しんきくさいなあ=のろいね~=女」「しんきくさいのう=男」「好きやなあ=女、好きやのう=男」など

「ほんま、ややこしな~、ああしんど」疲れた=俺のボヤキでした(笑い)そう、基本、京女は、男に偉そうには言わない。あくまで基本ね?

・いろんなものに「さん」とか「お」を付ける。

変な例:「うんこ」にも「さん」を付ける=「うんこさん」、しかしなぜか「おしっこさん」とは言わない。ちなみに、おしっこは「しょんべん」。

そうそう、下品な言葉で「うんこ=ばば」という。「ばばしてこう=うんこして来るよ」てな感じ。

ほかに「お釜さん」とか「お稲荷さん」「おかいさん=粥」「お揚げさん=油揚げ」「おまめさん」「お芋さん」「おダイコン」「おじゃが」など

しかし、何にでも「さんやお」を付けるわけではないので、他方面から引っ越してきた人にはちょっとムズカシイ。

・おもろい方言

意外と知らない、ゆで卵を「煮抜き=にぬき」、とうもろこしを「なんば=南蛮から来たから」、おしりを「おいど」、小皿を「おてしょう」、

落ち着きがない「ちょか」、調子がいい奴「しらこい奴っちゃ~」ひょうきんもの「イチビリ」、小さいを「ちっこ、またはちっこい」。

子供に対して、お座り「おっちんし~」とか、あほやな~を「あっぽ!」、帰ろうか「のんのしょうか」など、もっとあったように思うが、使ってないので、忘れたな~!まあ、これはネットでも、結構出てる。 

・九条弁(九条ことば)

最初に、女は、生粋な祇園界隈の京都弁を除けば、どの地区も、庶民言葉はそんなに大差ない。九条の方も男だけ!下品で怖い。

あくまで下世話な話しだけど、九条弁を使えると、やんちゃな世界では拍が違った。単に怖いだけだけど・・・

繁華街で、上(かみ)のもん(者)が九条もんに成りすまして、からんできても、すぐにわかる。やっぱ、ちょっとアクセントと言い回しが違うからだ。

逆に「九条弁しゃべれる?」「僕ら九条やけど」っていいかえすと、急に態度が変わり「かんにん、ごめん」といって逃げていった。

「よう来たのう、われ、まあ上がっていかんかい」なんて言う「河内のオッサンの歌」が昭和に流行ったが、大阪の河内弁「われ・・・」や広島の「・・・のう」、「・・・やんけ」といった言葉もよく使い、九条以外でも、ちょっとやんちゃな悪ガキ(ツッパリ・ヤンキー)は、すぐにまねしようとした。

「われこら、どこのもんじゃ。でかいつらさらしてたら、どつくど」「どつく=なぐる」「しばきあげんど、こら!=なぐりたおすぞ」。

「しらこいがっきゃのう、いてもうたれ!=ちょうしのいいガキだ、やってしまえ」「おんどれ=おまえ」・・・このあたりが、超悪い言葉。

普通でも「・・・ちゃうんけ=ちがうのか」「やってたやんけ、のう=やってたよね~」「俺が言うといたら=言っとくよ」「やっといたら=やっておく」「悪いのう=すまないね」「言うとおるやんけ=○○はそういってるだろ」=こういう言い回しはややこしい。・・・こんな感じ。

こういう言い回し +「ら、り、る、れ、ろ」 はほとんど巻き舌になる。

だからムズカシイ。いや~いま改めて思い出すと悪いね~さすがに、ネットでもほとんど出ていない。(なんかカッコ悪!トホホ) 

昔東京の会社で、久しぶりに「九条の幼馴染」と電話をしていたら、「おい電話でケンカするな!」て上司に止められたことがある。(笑い)

巻き舌が入ると、そう聞こえるかもね。

基本、関西人って声デカイいよね。大阪のオバチャンみたいに。上品な京都人はそうでもないけど、九条人もみんな、やたら元気というか、常に気合が入ってるというか。今思うとちょっと下品で嫌になる。

いまは、それほど汚くないと思うけど・・・

下の方へいって、昔からあるお店の人に聞けば「そうや、この辺はガラ悪いとこやった」っていうよ。たぶん・・・

・問題:ガラ悪言葉

「はよ、どぐされ!」「いつまで、どぐさっとんじゃ~」って、わかる?

答えは、「あとがき」で・・・

●京都の通り名を歌で覚える



【東西(横)の通り】

♪ まる たけ えびす に おし おいけ
あね さん ろっかく たこ にしき
し あや ぶっ たか まつ まん ごじょう
せきだ ちゃらちゃら うおのたな
ろくじょう しち(ひっ)ちょうとおりすぎ
はちじょう(はっちょう)こえれば とうじみち
くじょうおおじでとどめさす ♪ 

まる:丸太町通り、たけ:竹屋町通り、えびす:夷川通り、に:二条通り、おし:押小路通り、おいけ:御池通り、あね:姉小路通り
さん:三条通り、ろっかく:六角通り、たこ:蛸薬師通り
にしき:錦小路通り、し:四条通り、あや:綾小路通り、
ぶっ:仏光寺通り、たか:高辻通り、まつ:松原通り
まん:万寿寺通り、ごじょう:五条通り、せきだ:雪駄屋町通り
ちゃらちゃら:鍵屋町通り、うおのたな:魚の棚通り
ろくじょう:六条通り、しちじょう:七条通り
はち:八条通り、くじょう:九条通り

【南北(縦)の通り】

♪ てら ごこ ふや とみ やなぎ さかい
たか あい ひがし くるまやちょう
からす りょうがえ むろ ころも
しんまち かまんざ にし おがわ
あぶら さめないで ほりかわのみず
よしや いの くろ おおみやへ
まつ ひぐらしに ちえこういん
じょうふく せんぼん はてはにしじん ♪ 

てら:寺町通り、ごこ:御幸町通り、ふや:麩屋町通り
とみ:富小路通り、やなぎ:柳馬場通り、さかい:堺町通り
たか:高倉通り、あい:間之町通り、ひがし:東洞院通り
くるまやちょう:車屋町通り、からす:烏丸通り
りょうがえ:両替町通り、むろ:室町通り、ころも:衣棚通り
しんまち:新町通り、かまんざ:釜座通り、にし:西洞院通り
おがわ:小川通り、あぶら:油小路通り、さめない:醒ヶ井通り
ほりかわ:堀川通り、よしや:葭屋町通り、いの:猪熊通り
くろ:黒門通り、おおみや:大宮通り、まつ:松屋町通り
ひぐらし:日暮通り、ちえこういん:智恵光院通り
じょうふく:浄福寺通り、せんぼん:千本通り

●新京極と寺町通 


(新京極:四条通り側口と寺町商店街四条通り側口)



新京極は明治5年後ろから、ず~と賑やかな通りで、寺町通は通りもむかしからあったが、商店街として元気が出たのは、昭和50年ぐらいからだ。

歴史的背景やまじめな詳細は、ウィキペディアやガイドに任せるとして、まず呼び名は、単純に「京極」と「寺町」で、その通りを指す。

だから先ほど言った「四条行こか」とか「京極で見てくるわ」で、成り立つ。

新京極は、むかしからお店も多く、真横にある寺町通商店街(正式名)とは、賑やかさでは雲泥の差があった。

人気の店も少なく、いつ行ってもひっそりしており「もう、つぶれんのちゃうけ=つぶれるんじゃないか」ってよく言っていた。

隣筋(となりすじ)の新京極とは横路地でつながれていて、20メートルぐらいしか離れていないのに、である。その後、飲食店が増えて、それを機に元気が出てきたように思う。今は、そん色なく人通りがあるようだけど・・・よかったね

(新京極河原町三条側口)

●餃子の王将のこぼれ話 に続く No.5へ

  


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?