子どものおもちゃ 考察(ネタバレしかありません)

昔大好きで何度も読み、親になって読み返すと見え方が変わる。
これは、羽山秋人の業が深い物語である。
不良から再生していいヤツになってよかった、そしてヒロインと結ばれた、だけではない。
過去の過ちを背負い、これからの人生にどう向き合うかという姿勢が随所に見られる。

羽山の非行は物語の序章ではあるが、散々なものであ?。

羽山の非行は中学生に進学してから、千石先生、小森裕太から一方的に逆恨みされる形で業を背負うことになる。
千石先生からの陰湿すぎる逆恨み小森裕太に刺されるという形で返ってくるのが彼のしてきた非行の報いである。
そして、羽山自身が自分自身のこれまでの行動の報いであると理解して、受け止めて前を向いて生きていくところに、羽山の人間的な成長が見られるのではないか。

子どものおもちゃは様々なテーマを孕んでいる物語だが、羽山の人間的な成長が物語のテーマではないだろうか。

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