1本のコピーが、1冊の雑誌になる。尖り続けるフリーペーパー「FILT」

学生時代、フリーペーパーをつくる団体に入っていたこともあり、街中にTAKE FREEの文字が見えれば、必ず手にとっていた。

「無料」であるが故のハードルの低さが好きで、気軽に読めるという部分がフリーペーパーの良いところだ。

ある日、三条大橋の近くのたばこ屋さんの店頭でフリーペーパーを手にとった。奇抜なレイアウト、迫力のある写真。そして何より撃ち抜かれたのは、雑誌のテーマが1本のキャッチコピーであること。

メインのキャッチコピーを手がけているのは、コピーライターの岡本欣也さん。

特徴的なのは、時代に通じるようなコピーが多いこと。

「他人を許せない世の中になってませんか。」(2014年)
「つながらない、という幸せ。」(2014年)
「何時まで働くと、幸せなんですか?」(2015年)

今が旬な時事問題をテーマにするというよりも、少しだけ先取りするようなタイミングでコピーにしているような。


もちろん他の種類のコピーがテーマの時もたくさんあり、どの号も魅力的だ。個人的なお気に入りは下記の2つ。

力を抜くと、力が生まれる。(2013年)
新しいことを始めると、人生の登場人物が変わる。(2015年)

※岡本さんのコピーをもっと見たい場合は、オカキンのホームページがおすすめです。コトバ好きにはたまらんと思います。

http://okakin.jp/works?filter%5Bseries%5D=FILT&per_page=24&offset=24


FILTに掲載されている方々も、ものすごく豪華だ。

二階堂ふみさん、大泉洋さん、オダギリジョーさん、浅野忠信さん・・・

どの号を見ても、誰もが知っているような著名人ばかり。

それなのに新鮮なのは、斬新なデザインと、テーマとなっているコピーが生む新たな切り口によるものだろう。

引用元:http://filt.jp/backnumber/


最新号のメインインタビューの1人は、映画監督の三池崇史さん。

「だまれ、ニッポン。」というテーマコピーに、ぴったりと合ったようなお人柄。いや、そういった部分をインタビュアーが上手く引き出しているのかもしれない。

何にしろ、3分も掛からず読めるこのインタビューにこれだけの読後感を残せるのはすごい。


メインインタビューだけでも読み応えがあるのに、連載も面白い。

特に好きなのが「右肩下がりの君たちへ」という連載企画。

引用元:http://filt.jp/issue73/s01.html

右肩下がりのデザインも粋なのだが、「現実的な考えの中で、前向きに生きる方法を探る」というような内容がとても良い。

今の自分の悩みやモヤモヤに対して、何か具体的に良くできる方法が見つかるかもしれない。

web上でバックナンバーも読めるので、遡って読むこともできる。

※スマホでも読めるが、PCで見たほうが全体的にワクワクします(仕掛けが面白いので)


どのページをめくっても面白いコンテンツ力。飽きさせないデザインやWEB上の仕掛け。

無料であることを少し疑ってしまうようなクオリティで、読めば読むほどファンになってしまう。


紙媒体はやめてwebだけになってしまったと思っていたのですが、調べると小冊子版も作っているようで、設置場所も書かれていました。

http://filt.jp/contact/filt.pdf

いつも行かない場所が多いので、ちょっと大変ですが、また毎号コレクションしたいなぁと心から思える、唯一無二のフリーペーパーです。


FILTは隔月奇数月20日更新。

引用元:http://filt.jp/about/

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夫婦関係が、ある日から上下関係になっていた。 玉山貴博
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コメント2件

このnoteを読んで、FILTをものすごく読んでみたくなりました!ウェブよりも読み始めるハードル高い上に無料なフリーペーパーは発行し続けるのが大変ですよねきっと。それでも今もちゃんと小冊子があって、さらにコンテンツもあんなに工夫されているとか素敵すぎますね!あさっての方向に…のコピーも言葉としてうまいだけではなく、メッセージが伝わるもので感動しました。
コメントありがとうございます〜!このFILTのコピーを書かれている方の講座に今通っているのですが、やっぱりすごい人でした…紙媒体好きなので、紙も続けて欲しいものです。
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