「?」はとりあえず因数分解

「エモいCMを作ってくれ!」と急に頼まれたので現在、作成にチャレンジしている。

しかし、ひとつだけ文句を言うならば

「エモい」というこの3文字の意味不明さだ。

エモいという言葉は、ここ2〜3年で若者に浸透している言葉で、

由来は、emotion(感情)や、emotional)エモーショナル、感情的な)という言葉からきている。

感情が揺さぶられるような感動体験が生じたとき

「マジ、エモいわ〜」と使うらしい。

似たような言葉に、「すごい」という言葉があるが、こいつらはたぶん親戚だろう…。

「すごいCMを作ってくれ!」と頼まれたなら、

莫大な予算をかけたことがわかるようなド派手な演出や、豪華俳優陣勢揃い(auの三太郎的なやつ)や、「カメラを止めるな!」のような伏線が気持ちいいやつを作ればいいので、案外思いつく。

しかし、「エモいものを作れ!」と言われると、

「うーん…」と戸惑ってしまった。

だって、「エモい」が気持ち悪いくらいによく分からない言葉だからだ。そういや、僕はあまりこの言葉を使わない。というか、使わないようにしている。自覚がないだけで使っていたかもしれないが、その場合は申し訳ないと思う。

さて、エモいが分からない。
だから、こういう時は仕方ない。

因数分解するしかない!!(キンコン西野さんから習いました)

エモい=( ① )×( ② )×( ③ )と分解してみる。

さて、この①、②、③に何が入るだろうか??

(もちろん、③以上あるかもしれないし、③以下かもしれない。ただいい具合の数として、3つにしている)

まず①として、言語化できないような…

と僕は考えた。

おそらく、エモいとすごいが親戚で、なぜこういう言葉が使われるようになったか?と言えば

言語化できない、またはするのが面倒だからという理由があるだろう。

だから要素①としては、「言語化し辛い」としてみる。

次に②特別感(非日常)が考えられる。

私たちは、見たことがないような美味しそうな料理が出された時や、綺麗なイルミネーションを見た時、感動の舞台を見て感極まった時…

「ほんと、エモいわ〜(泣)」となるだろう。

つまりは、これらの共通点は②非日常的な体験であるということ。

ここでわかったのは、エモいというのは「ツッコミ」と似ている。

漫才で、相方がボケる。

ボケというのは普通じゃあり得ないことを言うこと。それに対して、「なんでやねん!」とツッこむから面白い。

ファストフード店にて

お客「ビックバーガーセットで!」

店員「はい、ピックバーガー1000個で!(ボケ)」

お客「業者かよっ!(ツッコミ)」

これは有名なサンドウィッチマンさんのファストフードのネタでの一節。

あー、思い出すだけで笑けてくる(笑)

この非日常感(ボケと、ツッコミ)がエモさの一つだろう。ただし、ツッコミはちゃんと言語化できている場合が多いので違う、という側面もあります(笑)←どっちやねん!

さて、最後に来るのが

③楽しい体験を人に共有する

「マジ、エモい!」

おそらくこの言葉は独り言では出ないはずだ。

隣にいる友達や先輩、彼女等

もしくはLINEやSNS先の友人らへ

この興奮を伝えたい!!でも、何て伝えればいいかわからない…。(うまく言語化できない…)

そう言う時に咄嗟に言える、魔法のワードが

「エモい」というワード。

「共感して欲しい!」「喜びを共有したい!」という気持ちが強く表れている。

これはとても当たり前なことと言えば、当たり前だけど少し考えて欲しい!

もしも、たまたま撮影した集合写真に霊が写っていたという心霊写真が撮れた時、

それを見た人たちらで、
「ほんと、エモいね〜」と言うだろうか?

確かに感情は大きく揺さぶられた。

エモい=感情が揺さぶられる、という構図では片付けられないということがわかるだろう。

だから、因数分解しなきゃいけない。

このような恐怖体験はエモくない。

つまりは、エモいにはただの心霊体験という非日常の特別体験だけではなく、「楽しい!嬉しい!」という正の感情体験、つまり③人に共有したくなるような楽しい体験じゃないとダメだということ。

つまりは、エモいを分解すれば

①うまく言語化できないような
②非日常的な
③人に共有したくなる正の感情体験
(楽しいとか、嬉しい的な)

僕は、そのように因数分解した。

これはあくまでフツーの大学生が考えたフツーの解答の一例でしかないが、これによって若干作りやすくなった。

あとはこれを意識した上で構成を作ってみるしかないね〜

こんな質問が飛んできた
「どんなCMを作りたいですか??」

今の僕はこう答えるだろう。
「あー、エモいCMを作りたいですねー」

あはは、きっと僕は疲れてるんだろう。

(終わり)

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