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私がPASMOを持つ理由

神はいくつもの島を作った。大きい島、小さい島、様々だ。

極東の小さな島国は日本列島と名付けられた。

日本列島に暮らす者たちは協力し、電車で全国を繋ぎ、心を一つにした。

しかし、神にすればそれは面白くない。
日本人が一つになれば、それは神にとって驚異となる。

神は彼らを恐れ、利用する鉄道会社や地域ごとにそれぞれ別々のICカードを持たせ、日本人の心をバラバラにした。

そうしてできたのが、suica、PASMO、ICOCAなどなど数々の鉄道系ICカードである。もちろん嘘だ。

さて、私が茨城県民であることはもはや周知の事実だろう。
「知らない」という人はこれを機に覚えて欲しいと言いたいところだが、しつこく言っていくので特に覚えなくてもいい。

とまあ、ここまで言ったところで本題だ。

私はPASMOを持っている。
JR常磐線沿線に住む人間だが、JR東日本の発行するSuicaでなく、「パスモ株式会社」が発行するPASMOを利用している。
たとえ今、PASMOを無くしたとしても東京まで足を運んでPASMOを発行する。

なぜ東京かというと、私の周辺にはICカードが有効な私鉄がない。私鉄である大洗鹿島線はICカードが使えず、切符を買わなくてはならない。

これは、私の人生で上位に入る「要らないけど捨てられないこだわり」の一つだ。

しかし、なぜPASMOが好きかというと、首をかしげる。特に理由は浮かばない。

しいて言うなら一番最初に作った交通系ICカードだからなのだが、
特にピンクが好きとか、suicaのペンギンに親友を殺されたとかそういう訳ではない。
むしろsuicaのペンギンは好きだ。大好きだ。ぬいぐるみとかがあったら普通にほしい。

どちらかというと、常磐線利用者がPASMOを持つことに意義があるのかもしれない。
私の周りはほぼsuica持ちだ。
恥を忍んで言うが、中途半端にサブカルに傾倒していた時期がある。人と違うことはそのままステータスに直結していた。

なんだか全身が痒くなってきた。
しかし、それだって誰かに「私はPASMO持ってるんだゾ」と自慢したことはない。ケースの中に仕舞って特に出したりもしない。
やっぱり、そこにPASMOにこだわる理由があるとも思えない。
 

では一体、なぜPASMOなのか。

書きながら思い出したのだが、昔、小田急線の各駅に「PASMOをなくしたら」的なポスターがあり
マスコットキャラクターのロボットが泣いていた。
その時、私も人生のどん底にいたので「泣かないで」と思った。

もしかすると、私はあのロボットに笑っていてほしいから、PASMOを持ち続けているのかもしれない。

あの子は今、ポスターの中で笑ってくれているだろうか。

(写真)私物のPASMO。たとえ世界の果てに住んでも、PASMOを持っていたい。

(2018/10/21)

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