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本格台湾料理店の絶品角煮と焼き餃子【慶龍 @船橋(千葉県船橋市)】

ある土曜日、僕は船橋にやって来た。僕のこの日の目的は蕎麦。以前船橋にやって来た時にたまたま見かけたお蕎麦屋さん。その時はまったくノーマークのお店だったが、お店の前にかなりの行列ができていたのを目にして、その時以来ずっとGoogleマップにピン留めしていたお店だ。


この日はかなり寒い日だった。上下ヒートテックを着ていたがそれでもなかなか堪える寒さだった。船橋駅で降りる時に駅のトイレを借りたが、手洗い場の水が刺さるように冷たかった。

船橋駅で降りた後、僕はそのお蕎麦屋さんに向かった。僕はそのお店をGoogleマップにピン留めしてはいたがお店の場所はなんとなく覚えていたため、地図は見ずにお店に向かった。お店に着くまでまったく迷わず、駅から10分ちょっと歩いたら無事たどりつくことができた。

しかしここで想定外のことが起こる。なんとその目当てそのお店の前に建てられた看板には「臨時休業」という文字が書かれていた。僕はそれを見て愕然とした。僕はここで蕎麦を食べるためにわざわざ船橋までやって来たというのに。まさにその場で膝から崩れ落ちそうな気持ちになった。



この時11時10分ごろ。お店の開店は11時半なので僕は開店20分前にやって来るほどの気合いを持っていたわけなのだが、見事にフラれてしまった。さて、この日のランチはどうしようか。僕はスマホを取り出し、Googleマップを開いた。偶然にも、僕は船橋駅周辺で4〜5軒のお店をピン留めしていた。決して家から近いといえるような場所ではないにもかかわらず、なぜこんなにピンが多かったのかは分からない。船橋には僕にとって気になるお店が多いようだ。

僕はそのピン留めしているお店の中から、この日のピンチヒッターランチを決めることにした。お目当てとしていた蕎麦屋さんは駅から割と南側に歩いたところにあり、Googleマップでそのさらに南側をみるとピン留めしているお店が1件あった。そのお店は「台湾料理 慶龍」という台湾料理屋さんだ。場所的には船橋駅から歩くと少し距離がある場所になるが、もう蕎麦屋まで歩いて来てしまっているので、今いる蕎麦屋からの道のりを調べると歩いて10分弱で着くということが分かった。今日は元々蕎麦を中心としたあっさり系のランチを想定していたが、中華も全然アリだ。僕はそのお店に向かって歩くことにした。雨が降りそうな空だったこともあり、少し早歩きで歩いた。


その蕎麦屋から南下すること10分弱。Googleマップが示すお店に辿りついた。オレンジ色の屋根が印象的な小さな町中華って感じのお店だ。町中華の屋根といえばなんとなく赤い屋根のお店が多いようなイメージがあるが、ここはオレンジの屋根を有している。オレンジ色の屋根を見るとなんとなくお弁当屋さんを想像してしまうのは自分だけだろうか。幸い並び客はいないようなので、そのままお店に入ることにした。

中に入ると恐らく台湾の方であろう元気たお母さんがカウンター席へ案内。店内はあまり広くなく、テーブル3卓とカウンターが6席。僕が入った時点でほぼ満席といった盛況ぶりだった。お母さんが

「温かいお茶でよい?」

と聞いて来たので「はい」と返した。お店はそのお母さんと厨房担当の男女の店員さん2人で営まれているようだ。お客さんがお店を出る時に、店員さんは皆「シェイシェイ!」と言っていたのでたぶん全員台湾の方なのだろう。きっと本格的な台湾料理が食べられるであろうと期待値が自然と上がった。


小さな椅子に腰掛け、横に置かれていたメニューを眺める。何ページかある中で1ページだけランチメニューのページがあるようで、僕はそのページの中から選ぶことにした。そこには角煮定食や麻婆豆腐、豚肉の甘酢かけといった魅力的なメニューが並んでおり、少し迷ったが僕はもう直感で一番上に書いてあった角煮定食を注文することにした。加えて、2つ隣のカウンター席に座っていた男性のお客さんが餃子を頼んでいるのを見て、僕も餃子を注文することにした。

ランチメニュー

料理を待つ間、お店を見回しているとどうやら他のお客さんは酸辣湯麺と半角煮のセットを頼んでいる人が多いようだった。なんだそれ、そんなセットがあるなんて知らなかったぞ。酸辣湯麺食べたいわ。僕もそのセットにすれば良かったと思ってしまった。

そんなことを考えながら待っていたら、女性の店員さんが注文していた角煮定食を運んできてくれた。そのおぼんが目の前に置かれた時に、やはり僕はこの注文に後悔はないと思った。深緑の野菜の上に乗る茶色い角煮達。茶色い料理は美味しいとよく言うが、見ているだけでご飯が進みそうな色である。

角煮定食

さてさっそくいただこう。まずはスープから。一瞬スープが杏仁豆腐に見えてしまったがしっかり温かいスープだった。鶏ガラが効いたあっさりしていて美味しいスープだ。台湾料理店だと少し食べ慣れないような味のスープだったりするんじゃないかと思っていたが、日本人の好みにしっかり合いそうな味で安心感のあるスープだと感じた。

ここでご飯の味をチェック。ほどよく固くて粘り気の少ない、好みのお米だ。これから角煮と合わせて食べるのが楽しみになる。

そしてここでメインの角煮に手を出そう。一口分つまんで口に入れた。ああ美味い。とても柔らかくしっかり煮込まれている。トロットロだ。脂身部分も多いがあまりヘビーな脂ではなく、キツさは全然ない。味付けは甘さがベースにあるがそこまで甘さが強いわけでなく、程よくご飯が進むバランスの良い味付けだ。美味いなぁ。

また、卓上の唐辛子で味変すると辛味が良いアクセントになってさらに美味しい。

また一緒に頼んだ餃子は割と大きめ。パリパリといった食感ではなく蒸し焼きにしたような柔らかな食感の餃子だ。その皮の向こうにはタネがたっぷりと入っており、割と肉肉しい餃子だった。こちらももちろん美味しい。

焼きぎょうざ

蕎麦屋にフラれてしまった時はこれからどうしようかと思ってしまったが、このお店に来れて結果本当に良かった。角煮が美味い。一口目であんなに美味いと思った角煮が、最後までしっかり飽きないというのもポイント高い。ここは間違いなく今後他人に自信を持ってオススメできるお店だ。しかしやっぱりみんなが頼んでいた酸辣湯麺が気になるなぁ。

店員さんの接客も皆素敵だった。お金を払ってお店を出る時は全員とても元気に「シェイシェイ!」と言ってくれた。最初から最後まで良いお店だったと思う。船橋駅から結構歩くしなかなか来づらい場所だけど、ここはいつかまた訪れたい。


お店から出ると、雨が降っていた。仮にお蕎麦屋さんで並び始めていたら、僕は雨の中並ぶことになっていたかもしれない。この日はたまたまお蕎麦屋さんに縁がない日だったのだ。そう思うことにしよう。


今回行ったお店


慶龍
●住所:千葉県船橋市湊町3丁目6−24
●アクセス:船橋駅から徒歩17分
      大神宮下駅から徒歩17分
●営業時間:11:00~15:00(L.O.14:30)
      17:30~21:00(L.O.20:00)
●定休日:日曜日
●支払い方法:現金のみ
●駐車場:なし


頼んだメニュー


●豚肉角煮定食 ¥950
●焼きぎょうざ(三個) ¥510

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