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[アーカイブ]ニッポン人として沖縄問題から目を背けてはいけない

別ブログに投稿していた4年前の記事をこちらの政治関連マガジンにも転載(なんだか当時は小難しいこと考えてたなー苦笑)

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2016年8月10日

日本のどこかに生まれたからといって、ナショナリズムやローカリズムを振りかざす必要はないと個人的には思う。でも誰しも郷土愛というものは少しはあるだろう。

いま連日盛り上がっているリオオリンピックでも、日本選手の健闘をたたえメダル獲得に熱狂していれば少なからず国粋主義(ナショナリズム)の気持ちは持っているはずだ。

(メディアは“都知事選の主要三候補”のときと同じように、日本選手の結果ばかり報道し、グローバルの視点を失った偏った反知性主義のネグレクトという極ナショナリズムを発揮されてはいるが…苦笑)

行き過ぎたナショナリズムは時に排他的な精神を掻き立て、戦争などの争いを引き起こす火種となることもある。ただ、自国の文化や伝統、国土を愛し尊ぶ心は特に島国日本において素敵なことだとぼくは思う。

いま沖縄で起きていることはこれまでの歴史から学べ

閑話休題。沖縄県以外で生まれ生活している人たちも、同じ日本として今の沖縄問題について目を背けてはいけない。

日本の国土のたった0.6%に過ぎない沖縄県に、日本国内に置かれる米軍基地の約74%が集中している(別の主張をする人もいるが)。身近に基地がない人にとっては対岸の火事かもしれないが、それだけの負担を全日本人の代わりに引き受けてくれているのだ(押し付けていると言った方が正確かもしれない)。

騒音問題はさることながら、最近でも米兵による婦女暴行事件は後を絶たない。そういった恐怖が身近にあることを想像してもらいたい。渦中の普天間基地移設問題と高江ヘリパッド建設問題。どなたもニュースでおおよその状況は把握されていると思う(願う)が、特に後者はいま激化している。

地元の人たちが守ってきた自然を犠牲にし、住民の声に耳も傾けずヘリパッド建設を断行する政府や利権組織。それに座り込みなどで抵抗する地元住民や社会活動家たち。

見ていてとても胸が痛みます。

現状を詳しく知らない方はぜひ下記の動画と記事を少しでも時間をつくって見てほしい。

「このままでは死者がでる!」 沖縄・高江で見た国家権力によるむき出しの暴力(dot./朝日新聞出版)
高江のヘリパッドとノイジーマイノリティの雑感(BLOGOS)※右と左という視点
今、高江で起きていることを知るために(三宅洋平 オフィシャルブログ「三宅日記」)

安倍総理夫人来訪は大きな一歩

そしてその戦場(と呼んでも過言ではないだろう)に、先日安倍総理のご夫人昭恵さんが訪問するという出来事(一部の人にとっては事件)があった。
詳細の説明はより詳しく伝えるニュース記事やブログなどに譲るが、ぼくはその一件に関して大きな一歩だと感じた。
「私なりの第一歩」 高江訪問で首相夫人(琉球新報)

少し本人のバイアスがかかっていると捉える人もいるかもしれないが、その昭恵夫人を高江に導いた(先の参院選で話題となった)三宅洋平さんのブログを読んでほしい。
安倍昭恵さんの高江来訪について(三宅洋平 オフィシャルブログ「三宅日記」)

その人の身分や立場がどうとか主義主張は確かに大事だが、それ以前にどんな思想の持ち主同士でも、互いに尊重し合い、(認め合うことを強要しなくても)まず対話するということが大切ではなかろうか。そこからしか次の一歩、平和への道はないと思う。例えそれが近道でなく茨の道だとしても。

現地には住民だけでなく、平和維持に強い想いのある社会活動家や政治家たちも集まり出している。まずはとにかく現状に目を向けること(この現状を知ったら無関心ではいられなくなると思うが)。そして少しでも平和な世の中を望むのであれば当事者意識を持ってこの問題に触れていただきたい。

永遠平和のために

ぼく自身も含めできることは限られるしなかなか具体的な行動に移せるものではないかもしれないが、日本人、そして米国含め世界がこの問題にも目を向け始めれば、少しずつではあっても恒久平和への道を前進できると信じている。

繰り返すが、大事なのは主義主張や思想が異なる者に対して反発したり足の引っ張り合いをするのではなく、対話を重ね理解し合い、調和、共生への選択肢に手を差し伸べることである。(右とか左とか言っている場合ではない)

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末筆となったが、沖縄の抱える基地問題について分かりやすくまとめられた動画があるので紹介したい。

ぼく個人の力はとても小さいが、この投稿が誰かの何かの考動に一石を投じることができれば本望である。

本日放射性廃棄物の最終処理場候補地の要件をまとめたというニュースが出ていたが、その選定過程においても一部の既得権益で決められたりなすりつけ合いにならぬよう沖縄問題を反面教師として教訓としなければいけない。

与え合いの恩贈りで巡る世の中になったらいいな。 だれでも好きなこと、ちょっと得意な自分にできることで、だれかのためになれて、それが仕事にもできたら、そんな素敵なことはないですね。 ぼくの活動が少しでも、あなたの人生のエネルギーになれましたらうれしいです。